「繊研新聞」掲載記事から就職・採用関連記事の一部を掲載します。文頭の日付は掲載日です。
2000/12/26
京王百貨店 紳士リクルート商戦の売り上げ13.5%増
京王百貨店紳士リクルートスーツは、コーナーの立ち上がりから今月十七日までで、売り上げは前年同期比一三・五%増、着数は一六・九%増と好調だ。
就職活動の長期化を背景に、PB(プライベートブランド)「メンズK」のツーパンツスーツ(四万八千円)が売れている。特にDMの効果もあって、十一月二十七日と今月四日の週の伸びが目立った。
メンズKは商品内容を充実させ、セットアップを中心に、ジャケットの芯地を変えたり、スラックスの折り目にプリーツ加工などを施している。裾値は前年と同じ二万九千円。今シーズンはPBのワイシャツ、ネクタイ(ともに三千八百円)を加え、別注で紳士靴(九千八百円)もそろえる。
来年の一月下旬から二月中旬の最盛期には売り場を最大にし、トータルで五万円以内に収まるセット販売を重視していく。今シーズンの売り上げ目標は前年同期比一五%増。
2000/12/22
本社調査・ファッションビジネスの2001年採用 新卒は好転の兆し 契約社員など多様な雇用形態
ファッションビジネス(FB)の新卒採用は、二〇〇〇年を底に回復傾向にあるものの、一方では新卒派遣の受け入れや新卒者の契約社員化、アルバイト・パートの増加、年二回採用の広がりなど雇用形態の多様化が急ピッチで進んでいる。繊研新聞社が、ファッション・流通関連の有力企業六十二社にアンケート調査した結果、雇用情勢は「一大転換期」を迎えていることが浮き彫りになった。賞与の成果配分方式、目標管理制度の徹底など賃金、人事評価面でも改革が目立つ。
学生にとっては厳しい就職戦線が数年続いているが、ファッション・流通関連では、やや好転の兆しが見えてきた。二〇〇一年の新卒内定者が前年の採用数を上回る企業は二十二社。横ばいの十五社前後を加えると、全体では“超氷河期”からは抜け出しつつあるといえそうだ。
小売業では「ユニクロ」のファーストリテイリングが、前年の二倍近い三百五十三人を採用する。
二〇〇二年に向けての採用は、二〇〇一年に百四十七人採用のサンエー・インターナショナル、五十人のトゥモローランド、九十三人の瀧定、四十八人の卑弥呼、九十八人のミキハウスグループ、二十七人の三鈴、百八十人の赤ちゃん本舗などが前年とほぼ同数の計画。未定企業は、景気動向や新ブランド、新規出店計画などをにらみながら採用数を決める。
重点採用職種は、販売(売り場)二十四社、営業二十三社、企画(デザイナー、パタンナーなど含む)二十社、総務・経理九社、物流六社、情報システム関連、生産各四社の順。しかし、職種別採用を実施している企業は三十五社に上り、実施していない企業でも「検討している」が十五社ある。
採用情報は四十二社がインターネットのホームページ上で提供している。採用経費の削減などから「ホームページのみ」とする企業も増えているが、「コミュニケーションがとれない」といった問題点を指摘する企業も多い。
年二回採用(ダーバン、サンエー・インターナショナル)や新卒者の契約社員化(三鈴など)、派遣会社からの新卒者受け入れなど採用・雇用形態の多様化も進んでいる。シップスは、アルバイトからスタートし、社員または契約社員へステップアップしていく採用方法をとっている。
また、賞与における成果配分方式の導入、目標管理制度の徹底、権限と責任委譲型のフラットな組織づくりも一般化しつつある。
2000/12/21
高島屋 新宿店の紳士サクセススーツが今月前半に売り上げ3倍 セットアップ中心
高島屋新宿店の紳士サクセススーツは、今月前半の売り上げが前年同月比二七六%増となった。十一月も二倍増と好調だ。売り場は、OB訪問など就職活動の前倒し傾向に対応し、昨年より三日早い十一月八日に立ち上げた。今シーズンはセットアップを二ブランド増やし、長身で細いウエストなど二十代の体形に合ったサイズ提案が受けている。スーツにスペアパンツ付きや、カバン(オリジナル開発)とセットの「サクセスパック」(五万円)が好評だ。
高島屋新宿店の紳士サクセススーツは、今月前半の売り上げが前年同月比二七六%増となった。十一月も二倍増と好調だ。売り場は、OB訪問など就職活動の前倒し傾向に対応し、昨年より三日早い十一月八日に立ち上げた。今シーズンはセットアップを二ブランド増やし、長身で細いウエストなど二十代の体形に合ったサイズ提案が受けている。スーツにスペアパンツ付きや、カバン(オリジナル開発)とセットの「サクセスパック」(五万円)が好評だ。
今年は、サクセスフェアへのインターネット、iモードなどによる反応が多いことが特徴だ。セミナーの開催や来店者向け販促パンフの作成など事前の取り組みも実り、客数は増えている。
スーツは三つボタンの紺、グレーが大半。ブランドは「IDD」「五大陸」「エドワーズ」で、三万九千円を中心に五万九千円もそろえる。ネクタイ、ワイシャツ(ともに五千九百円)とのコーディネート販売を強化している。隣接しているシャツ売り場では、パターンオーダーシャツも販売している。
来年一月十~二十三日、十階にレディス、メンズ、雑貨、情報コーナーを集積した「就職活動サクセススタジオ」を開設する。「レディス、メンズを同じフロアで販売するので、カップルの買い回りに期待している」(松原重人新宿店販売担当係長)という。
今シーズンは前年同期比三・六%増の売り上げを目指す。
2000/12/05
阪急百貨店 本店のメンズリクルートを2ヵ月早め先取り、10%増へ関連販売を強化
阪急百貨店本店は、メンズリクルート商戦の店頭プロモーションを、昨年より約二カ月早めてスタートした。競合店に先駆けて展開することで早期に学生客を取り込む。商品単価の下落や会員への値引きもあるため、関連販売の強化等で客単価の引き上げを図り、前年同期比一〇%増の売り上げを見込む。
昨年は一月の下旬から本格的に販売したが、今回は新聞媒体による訴求や、一割引きの特典が得られるクラブ会員の募集などをすでに始めた。学生が早い時期に活動を開始することも一因だが、学生数が減少するなかでの競合店との顧客争奪戦の激しさも背景にある。
昨年の商戦のピークは二月の三週目だったが、今年は一月末とみており、三週ほど早まりそうだ。
商品面では、三万~四万円台のスーツの品ぞろえを増やした。昨年は四万円台までが二九%(数量)だったが、今年は三九%を占める。平場とショップでは後者の販売がざっと七五%と多いが、対象のショップブランドの店頭では裾値を全面に打ち出して買いやすさを強調する。
スーツの平均単価は計画ベースで四万九千九百円と、五万円を切りそう。前年同期比で千七百円の低下だ。もっとも、前半戦は細みのシルエットなどファッション提案や、グレーを中心とした色の豊富さもアピールする。
政策的にスーツの単価を下げるため、ネクタイやシャツなどの関連販売を強める。さらに専任のアドバイザーを店頭に多数配置して客単価の向上に結びつける。
この時期に展開するスーツは総裏仕様だが、春先からは背抜きの商品も増やし、長期化する就職活動下での二着目の需要も取り込みたい考えだ。
2000/12/02
ファッション専門学校生の来春就職内定率 11月末で29%、改善見えず過去最悪に 「自分で服(店)作りたい」フリー志望者が増加
来年春、ファッション専門学校を卒業する就職希望者の就職内定率は11月末時点で29%。過去最悪だった前年をさらに下回り、最悪記録を更新することになりそうだ。東京、大阪の有力ファッション専門学校3校の来春卒業見込みの学生547人に、就職内定の有無を聞いたもの。547人中、就職内定者は159人で29%。未内定者は330人で60%に達した。
このところは、卒業後に「別の学校に行く」「フリーになる」「自分のブランド(店)を作る」など就職しない学生も増える傾向にあり、今回は57人、10%の学生が「就職しない」としている。こうした就職しない学生の増加も低い内定率につながっているようだ。前年同期調査(6校)では内定者率は32%だった。
大学生の就職内定率は63.7%、高校生は42.5%(11月10日発表された労働、文部両省調べによる)でこちらはわずかとはいえ上向く傾向にあるが、ファッション専門学校生の就職環境は依然改善されていない。
2000/12/02
高島屋 新宿店へ1月にリクルート商戦向け「サクセススタジオ」開設 スーツや雑貨、情報も一堂に 550平方メートルの大型売り場
高島屋新宿店は来年一月十~二十三日、十階セガ跡の特設会場に売り場面積五百五十平方メートルの「就職活動サクセススタジオ」を開設する。トラッドブランドを中心としたメンズ、レディススーツをはじめ、ショップブランドのリクルート対応スーツや機能性の高い靴・バッグを一堂に集積する。学生数の減少で市場規模が縮小している中、新規顧客の獲得を目的に取り組みを強めていく。
同店は高島屋関東事業部九店舗の中でもヤングの集客が高い店舗。限られたパイの奪い合いを続けているリクルート商戦で、確実に売り上げを伸ばしてきた。就職活動の通年化や早期化が強まる中で、今シーズンはトラッドゾーンでのリクルート対応コーナーを昨シーズンより一カ月早く十月十八日に開設した。機能性を重視したオリジナル企画を中心に、出足から動きが活発だ。
特設会場での大型売り場は、最盛期に向けた初の試みとなる。メンズスーツ、レディススーツ、靴・バッグ、情報の四つのコーナーで構成し、「就職活動を成功に導くためのファッションと情報の発信基地をめざす」(毛内光男婦人服販売部ヤングカジュアル、ヤングキャラクター、婦人下着、ナイトウエア売り場次長)という。
ショップブランドのリクルート対応スーツも一堂に集積するなど奥行きのある品ぞろえで、「選びやすい売り場、買いやすい売り場を実現していく」。レディスでは「Dグレース」、「インエ」、「ヴェールダンス」など七、八ブランドをそろえる予定だ。
情報コーナーには就職活動のチェックポイントのパネル展示のほか、性格・適職診断や企業情報の検索のためにパソコンを数台設置する。また、同コーナーでは資生堂によるメークアップセミナーをはじめ、マナー講座や身だしなみ講座などを企画している。
特設会場での売り上げは前年の倍を見込んでいる。
2000/10/05
西武池袋店 1週間早くリクルートコーナー開設
西武百貨店池袋店は四日、各売り場でリクルートコーナーを開設した。
年々早まる学生の就職活動に対応して、昨年より一週間早めた。オリジナルによる値ごろ商品やサイズの充実などで、品ぞろえを豊富にしている。
同店は一九九七年からリクルートコーナーの開設を早め、秋からのスタートを試みている。また紳士や婦人の就職活動用スーツを八月下旬から販売するなど、通年化への対応も強めてきた。
「婦人スーツでみると、昨年十月上旬の売り上げは一昨年十一月上旬の売り上げに相当」(三谷直之池袋店婦人服飾二部レディストラッド係長)したため、今シーズンは立ち上がりから昨年の二・五倍の型数をそろえた。
2000/09/25
本社-メンズ・サクセススタイル調査 人気はSPA型と「ビサルノ」 郊外型での購入減 顧客は都心へ回帰
繊研新聞社が来春就職予定の首都圏の男子学生を対象に行った「サクセスルック購入実態調査」(調査数は百人、購入数は複数回答)によると、都心部のショップで購入する学生が増えている。ブランドでは、SPA(製造小売業)型と丸井の「ビサルノ」の人気が目立った。
《スーツ》購入店舗別では、丸井の占める割合が四六・二%と前回調査(二六・七%)から大幅に増えた。PB(プライベートブランド)の「ビサルノ」がスーツのほかシャツ、ネクタイ、靴とも上位に入った。専門店でもユナイテッドアローズなど都心型が増えている。逆に郊外型専門店で買った人の割合は九・七%と前回(二二・九%)から大幅に低下した。
ブランド別には、これまでの「ポール・スミス」「コムサデモード・メン」の二強に「タケオキクチ」「ビサルノ」が加わった。
最も多い価格帯は五万~六万円(構成比二八・一%)、次いで四万~五万円(二三・〇%)、七万~八万円(一二・九%)、六万~七万円(一一・五%)、三万~四万円(一〇・一%)、八万円以上(八・六%)となっている。
購入時期はレディスと同様に早期化、分散化している。九九年九月以前に購入した人の割合が全体の一九・三%と、前回の一一・〇%と比べ倍近くになっている。ピークは前回の三月から一カ月繰り上がり二月(二四・一%)、次いで一月(一一・〇%)、三月(九・〇%)だった。
《シャツ、ネクタイ、バッグ、靴》シャツとネクタイもSPA型ブランドが上位を占めた。シャツの平均購買数は約三枚で、最も多い価格帯は一万~二万円(構成比四三・八%)、次いで五千~一万円(四一・四%)となった。ネクタイの最も多い価格帯は五千~一万円(六六・四%)、バッグは一万~二万円(五八・三%)、靴が二万~三万円(四六・三%)。
グッズではスーツの人気ブランドで購入しているケースが多いが、「ポーター」「アニエスbオム」がバッグで上位となり、靴では「無印良品」「アルフレッド・バニスター」が健闘している。
2000/09/05
TKオフィス SPA特化の販売スタッフ派遣
ショップの大型化や海外ブランドの日本進出が進む中、優秀な店頭スタッフの確保が小売業、アパレルメーカーに共通した勝ち残るFB(ファッションビジネス)の条件になってきた。なかでもSPA(製造小売業)型の店頭起点事業を拡大中のアパレルメーカーにとっては、従来の平場の販売員とは異なる接客能力やVMD(ビジュアル・マーチャンダイジング)技術を備えたプロの販売スタッフが求められるが、これまでマネキン派遣企業などに販売員を頼ってきたこともあって、そうした人材は不足している。
アパレル向けにSPAブランド開発のプロデュース業務を行っているTKオフィス(加藤智紀社長)は、こうした店頭スタッフを求めるニーズにこたえ、四月にSPA型ショップのスタッフに特化した「ティ・ケィ・ファッション人財バンク」を設立。一日付で一般労働者派遣事業の免許を取得したことから、特化された店頭スタッフの育成と人材派遣事業を本格化する。
ティ・ケィ・ファッション人財バンクは、販売職未経験者や新規採用者には接客サービスやVMD技術、固定客作りのノウハウなど基本的なスキルを身に付けさせ、経験者には店長やトレーナーなどレベルを上げたスキルアップ教育を行い、その能力があると認めた販売スタッフを派遣する。独自に作り上げた教育内容は、接客販売基本マニュアル、VMD講義、お直し・採寸基本マニュアル、接客ロールプレーイング、お畳みトレーニングなど多彩な中身となっている。適性試験の合格者に最低二カ月のトレーニングを行い、店舗に派遣する。
TKオフィスは、SPAブランド開発のサポート業務を行う中で、アパレルからSPA型ショップの人材育成も要請されたため、人材バンク設立に踏み切った。「従来の販売員は、売ることには長けていても、顧客に信頼されるサービスや接客技術は二の次だった」と加藤社長。SPAは、顧客に対するスタンスがまったく異なる。今後、外資の参入が予想される中でプロの店頭スタッフを供給するニーズはさらに高まると予測している。また、千平方メートル規模のメガストアが増えてくる中で、大型ショップを統括する店長機能へのニーズも必要になるとみて、そうした人材育成にも力を入れていく。
2000/09/02
【サタデーセンケン:いまこの人に】 渡邉志保・人材派遣業スタッフ 店長経験生かし派遣業界へ 「常識」もスキルの時代
――人材派遣会社で、登録された方の管理とサポートが仕事とうかがっていますが、具体的には。
登録される方の面接を行い、経歴などを聞き、適性に合った売り場に派遣することです。勤務してからもさまざまな問題や悩みが生じますから、本人や店長などと話し合う時間も必要になります。
入店前の教育は、専門の教育機関とタイアップし、「キャリアアップスクール」を実施しています。販売スタッフとしての基本的姿勢、お客様へのアプローチの仕方、そして商品知識の三コースです。基本的姿勢ではその人の第一印象が重要ですし、アプローチでは声を掛けるタイミング、商品知識ではお直しの仕方やトレンド情報の勉強が欠かせません。今は、常識が分かっていること自体がスキルという感じですね。
――登録に来られる方の最近の特徴は。
景気の影響からでしょうか、販売の未経験者が多い。就職できないからとりあえず派遣で、という考えですね。社会経験がなく、何を目的に仕事をしたいかもはっきりしない。フリーター感覚になっていて、厳しく言うと、仕事を軽く考えている気がします。派遣社員と言えば、以前は、スキルのある人がそのスキルを生かすための仕事でした。
――昨年十二月、派遣法が改正されました。
派遣する分野を原則的に自由にするということで、国としても、私ども人材派遣業界に雇用拡大の期待を抱いているのは確かでしょう。
このため、販売の未経験者やフリーター感覚の方が多いのはやむを得ないことですが、それだけに、私どもがスキルを高める教育を行い、売り場が求める人材にフィットさせる努力が必要と考えています。
私ども人材派遣業界は、きっちりとした雇用契約を基に安心して働いてもらうことを旨としています。雇用拡大という期待も踏まえ、とくに当社はファッションビジネス業界に優秀な人材を派遣したいと努力しています。
わたなべ・しほ 日大卒。婦人服専門店に入り、複数の店舗を管轄するグループ長に。その経験を生かすため1997年、キャリアスタッフに入社(キャリアスタッフは昨年アデコジャパンと合併し、アデコ・キャリア・スタッフとして新発足)。現在、マーケティング事業部FA(ファッションアドバイザー)ディビジョンに所属。
2000/08/22
百貨店の人事 新制度導入相次ぐ、成果・能力主義を徹底
百貨店各社で最近、これまでの終身雇用や年功序列による人事制度を廃止して、新たに能力主義と成果主義を基本とした新人事制度導入の動きが急速に広がっている。
今年春から大丸が本格的に導入したのに続き、夏からは近鉄百貨店が賞与など部分的ながらも採用に踏み切っており、阪急百貨店 は今秋から本格導入を予定している。さらに来春からは阪神百貨店も導入を前提に、検討中である。
新人事制度の導入は、従来型のシステムではもはや新しい時代の変化や要請にこたえられなくなってきたためで、新しい時代に対応し企業からの要請と個人の要請にもこたえていこうというのがねらいだ。
最大の特徴は、これまでの職能資格を改め、新たに「職務成果型」(大丸)や「職務等級制」(阪急百貨店)など各社によって呼称は違うが、「業績と成果に応じて給与を決定する」という成果主義を前提にしていることだ。各社の考え方はこの一点でほぼ共通している。
この新人事制度は、既に岩田屋や天満屋などで一年前から導入が始まっており、成果にも結びついている。総人件費の抑制や社員の意欲を引き出すことなど人的生産性の向上としての役割が特に大きい。現在、百貨店の共通の課題でもある直間比率や労働分配率などの見直しでも効果が出ている。
大丸の新人事制度は、営業改革と後方部門改革、人事改革を同時並行して進めているのが特徴だ。新たに「職務成果型」と呼ぶ職務を基本に、個人の能力と意欲を重視する実力本位の登用制度を取り入れたものとなっている。
阪急百貨店の場合は、部門別利益管理を前提とする、事業部制とユニット制の導入と併せて採用していることである。これまでの職能資格制度を改め、新しく「職務等級制度」へと切り替えた。近鉄百貨店の場合は、まだ賞与のレベルにとどまっているが、今後は本格的な導入へと切り替えていく計画だ。
二十一世紀を目前に控えて、これからはさらに新人事制度導入の動きが活発化することが予想される。
2000/05/10
【人財・ほっとらいん・イベント】 原宿協の合同企業説明会
原宿アパレル協議会は22日、アパレル業界就職希望の学生を対象に「合同企業説明会」を開く。東京・港区の都立産業貿易センターで午前11時から午後6時まで(最終入場は4時30分)。アトリエサブグループ、イオリ、サンエー・インターナショナル、ファイブフォックス、フランドル、ポップグループなどが参加する。同協議会の電話は03・3478・3727番。
2000/04/26
ダイエー 来期、新卒採用再開
ダイエーは、二〇〇一年度から新卒採用を再開する。来年四月は大卒百五十人を採用する。九九年四月に大卒六百人、高卒六十人が入社して以来二年ぶり。同社は再生三カ年計画の中で前期に希望退職を実施し、二〇〇〇年四月は新規採用を見送った。
今期も千七百人の子会社への移籍などを進めるが、年齢構成にひずみをつくらないため新卒採用を再開することにした。
2000/04/14
繊研新聞社主催就職セミナーに5500人 開場前から長蛇の列
「就職活動は厳しいけど、どうしてもファッション業界に入りたい」――ファッション企業十二社の参加による合同就職説明会「ファッションビジネス産業セミナー」(繊研新聞社主催)が十二日、東京・浜松町の東京産業貿易会館で開かれ、昨年を二千人上回る約五千五百人の学生が来春の就職をめざして集まった=写真。
午前十時から、三十分単位で各企業が企業内容や採用方針などを説明したが、ファィブフォックスやフランドルなどの人気企業は、三千部以上用意した資料が午後三時にはなくなる盛況ぶり。
ファィブフォックスは今春、八百八十人を採用したが、来春も八百人の採用を計画、販売、営業、生産管理、デザイナー、店舗設計など九職種に分け、六月一日に社長主催の説明会を開く。
職種別や地域限定など採用方法の多様化が最近の特徴だが、カインドウェアのブースには介護関係の仕事を希望する学生の姿が目立った。
2000/04/14
田中興産 人事教育部を設置、定期採用再開でプロ化
婦人服専門店の田中興産はこのほど、人事教育部を設け、本格的な人材育成に乗り出した。従来の人事部を大幅に拡充、発展させたもので、再開した定期採用の新人を「ファッションビジネスのプロ」として戦力アップしていく。
同社の従業員は正社員が二百二十八人、パート二百三十九人の合計四百六十七人。
三年ぶりに再開した定期採用は、今春は十一人にとどまったが、来春以降五年間は毎年、三十~五十人をめどに採用し、独自に作成した人材育成計画に沿ってトレーニングしていく。
ただ、当面は「インポートセレクトMD(マーチャンダイジング)ショップ」として育成中のアメリカ系「X・I・S」とフランス系「アーモワール・カプリス」、「マルチテーストリミックス型SPA(製造小売業)」をめざす「パワープラント」が急拡大していることから、デザイナー、生産管理者をはじめ商品企画担当を中心に、今秋までに十人前後の中途採用で補強し、これに新人を組み合わせて育成をスピードアップする。
また組織体制では今春から、従来の商品統括、販売統括の二本部制を(1)パワープラント(2)シネクワノン、アーモワール・カプリス(3)XOXO、X・I・S――のブランド別三事業部制に再編、それぞれを「ショップブランド」として専門的に強化していく方針を明確にしている。
2000/04/12
日本能率協会調べ 今年の新入社員は自腹を切っても能力向上をめざす 3割が人生プラン考えず
今年の新入社員は「景気が悪い今は、自社のチャンス」ととらえ、「自腹を切っても能力向上をめざす」「初任給は両親や恩人へのプレゼントを第一に」考える、しっかりものの“孝子タイプ”。日本能率協会がこのほど開いた新入社員向け公開教育セミナーに参加した四百六十四人(男性六〇%、女性四〇%)にアンケートし、まとめた。
新入社員たちは今の景気は悪く(七二%)、今後も横ばいで推移(六一%)する。しかし、今は自社にとってチャンス(四六%)と逆境を前向きにとらえる。
こんな御時世だからこそ、能力向上には自らお金を出しても、と考える人は昨年を一〇ポイント上回り六割近くに。なかでも女性は昨年より一三ポイント増加した。超氷河期を乗り越えて得た初任給の使途は、両親や恩人へのプレゼント(六〇%)、次いで貯蓄(五三%)、生活費(四七%)と、義理堅くしっかり者だ。
社会人として今後のビジョンは一~二年先まで考えている人が最も多く(三六%)、十人に一人は十年先まで考えている。女性の八割は(一~二年先、五年先、十年先を含め)将来を考えており、男性を九ポイント上回る。一方で三〇%強は、人生プランは特に考えていない。
転職志向は昨年より四ポイント下がり五七%に。女性は一〇ポイント下がった。転職・独立の目的は、やりがいのある仕事が七一%に達し、高収入は八%に過ぎない。
フリーターは半数近くの人がうらやましい、と思いながらも、将来に不安がある(五八%)から、と就職を選択した。女性はいずれ家庭に入りたい、が一三ポイント増え、四二%を占めた。
2000/04/03
西武百貨店 池袋店婦人リクルートスーツ売り場が3月に再び活気 フレッシャーズ需要急増
売り上げピークの二月初旬を境に、徐々に落ち込んでいくリクルートスーツ商戦だが、西武百貨店池袋店の婦人リクルートスーツ売り場は、三月初旬から再び活気を取り戻している。
今シーズンの売り上げのピークは二月二日。例年だと週単位で二割ずつ落ち込んでいくのが、今年は三月八日の週から盛り返してきた。その前の週と比較すると、三月八日の週の売り上げは一五%増、三月十五日の週は一八%増。前年と比較すると、三月二十二日の週は一四五%増となった。
商戦復調の最大要因はフレッシャーズ需要の急増。来店客の中には「入社したてはおとなしいイメージでいたいから」「光沢感もトレンドもいらない。落ち着きのあるベーシックなスーツがほしい」「長期化した就職活動でヨレヨレになったリクルートスーツで会社には行けない」という声が多い。売れ筋は「チャコールグレーや黒。三つボタンジャケットにタイトスカートと、就職活動用そのもの」(西武百貨店池袋店)。
「キース」「アリスバーリー」などトラッドブランドを集積したリクルート対応売り場。開設期間を三月末から四月中旬まで延長する。
2000/03/28
本社調査 アパレル業界の新卒採用3年ぶり増加、「職種採用」広がる
アパレルメーカーの来春の新卒採用が三年ぶりに前年を上回る見通しだ。繊研新聞社が、アパレルの売上高上位企業百二十社を対象に実施した「来春の新卒採用計画調査」(回答六十二社)によると、「未定」が多いものの、現時点では、前年より「減らす」企業より、「増やす」企業が上回っている。=31日付第2部「ファッションビジネス採用情報二〇〇一」で詳報
未定の企業も「前年並み」を最低ラインに、その上乗せを検討している企業が多く、三年続きの採用減は避けたいとの気分も強まり、全体的には微増ながら、前年を上回る可能性が高まっている。
景気が底を打ったという判断と同時に、リストラによる人員減が一段落し、成長部門や戦略部門に必要な人材確保に動いたとみられるが、一方では、「職種採用」「正社員を減らし、派遣、嘱託、パートなどで補う」「新卒にこだわらず、必要に応じて採用する」「定年延長」など、人事政策や採用方法の変化も著しい。
四大卒などの重点配置先では、「営業」が圧倒的に多く、以下、「販売」(売り場)「商品企画」「デザイナー・パタンナー」が肩を並べる。企業側が「職種採用」を一段と強めているのが最近の特徴で、学生側も「キャリア」を意識した求職活動をしている。
今後の人員計画では「正社員を減らし、派遣、嘱託、パートなどを増やす」が大きな流れで、総人数を抑えた中での「効率経営」にシフトしている実態が浮き彫りになった。
採用政策では「春の新卒にこだわらず、必要に応じて採用する」が、「春の新卒を中心に、定期的に採用する」を上回った。数年前から話題の「新卒の派遣社員化」については、「採用したくない」が、予想以上に多かった。
2000/03/27
FB企業の合同就職説明会・大阪会場 来場者数大幅増
二〇〇一年度に就職する学生を対象としたFB(ファッションビジネス)企業の合同説明会「ファッションビジネス産業セミナー」(繊研新聞社主催)が二十二日、大阪会場のマイドームおおさかで開かれた。昨年の二千四百人を六割ほど上回る三千八百五十人が来場した。
参加企業は十四社。「厳しい就職状況は痛感しているが、すでに業種はアパレル関連企業に絞り込んでいる。何社も回ってきっかけをつかみたい」(近畿大学の男子学生)など、熱心にブースを訪れる参加者が多かった。
企業側も、それぞれの特徴をアピールしたり、「売れるものと売れないものとの違いを分かってほしい。素材など勉強することはいくつもあるが、今はまず消費者の視点で売り場をたくさん見て、それを見つけてもらいたい」(ファイブフォックス)と、社会人としての意識の持ち方なども投げかけた。
同セミナーは、引き続き四月十二日に東京(東京都立産業貿易センター)、十九日に名古屋(名古屋明治生命ホール)、五月十二日に福岡(アクロス福岡)で開く。
2000/02/23
NAFS 合同企業説明会
来春大卒予定者を対象とした合同企業説明会「ザ・商社ファッションビジネスセミナー」(名古屋織物卸商業組合=NAFS主催)がこのほど、名古屋市のナディアパークで開かれた。市況低迷による業績悪化で、採用を抑える企業が少なくないだけに、二〇〇一年の就職戦線は厳しい状況にある。二日間の日程で三千五百人が来場し、会場では企業ブース前で順番を待つ学生の長い列が目立った。
同セミナーは人材確保を目的に毎年開かれているもので、今回で十回目。名古屋地区の専門商社など十七社が参加した。企業側は、より質の高い学生を求める傾向を強めている。学生側も年末までに学内でのガイダンスを終え、年明け早々から活動を本格化しており、就職戦線は早くも“本番”を迎えた形だ。同セミナーに続いて開かれる個別の企業説明会は三月上旬にピークとなりそう。
主催者側では「今年から採用情報などを告知するホームページを開設したこともあり、例年に比べて学生の反応が速い。手ごたえは昨年以上にある」(有滝雄二郎マスダ取締役)と話している。
2000/02/21
ファッション専門学校の就職内定率 34.9%と最悪状態続く 「フリー」選択の学生増加
過去最悪といわれる大学・高校の就職内定率は年が明けてわずかながら上向いてきているが、ファッション専門学校の内定率は二月半ばを過ぎても上向く気配はみられず、依然、最悪の状態にある。東京の大手ファッション専門学校三校の就職内定者は三四・九%と昨年秋の調査時点とほとんど変わらず、改善の兆しはみられない。
ファッション専門学校への求人を見合わせる企業が増えていることに加え、フリーで働くことを選択する学生が増えていることも低い内定率につながっているようだ。
2000/02/12
紳士リクルート商戦 有力店は前年上回る、2着目需要も追い風 中心価格 百貨店は低下・専門店横ばい
有力百貨店及び専門店の紳士リクルート商戦は、一月以降の動きが鈍ったところもあるが、就職活動の早期・長期化に対応した二着目需要も追い風となり、立ち上がりからの累計では大半が前年実績を上回っている。スーツは三つボタンが定番となり、グレー系の動きも広がっている。ストレッチや撥水(はっすい)加工、携帯電話用ポケット付きなど機能性も人気だ。価格は百貨店が低下の傾向だが、専門店はほぼ横ばい。各店とも二着目需要が続くとみており、中旬以降もリクルートの打ち出しを強める。
百貨店 三つボタンが7割超 百貨店の紳士リクルート商戦は、年明けから今月六日までは微減の動き。ただし需要の前倒しに対応して販売時期を早めた店は、昨年十二月の立ち上がりからの累計で伊勢丹本店が一二%増、西武池袋本店が五%増など前年実績を上回っている。
スーツは完全に三つボタンが主流となった。三つボタンの比率は阪急百貨店の九七%を筆頭に大半が七〇%を超えており、伊勢丹本店では前年比で六・八ポイント上昇している。
色目は従来の紺一色から大きく変化した。各店ともグレー系の比率が三〇%台に高まっている。就職活動でも三つボタン・グレーの着こなしが認知されるようになった。
ドレスシャツは形態安定加工の白無地・レギュラーカラーが中心だが、ワイド系のカラーの動きも目立つ。ネクタイは大半が小紋やレジメンタルのベーシックタイプ。靴はプレーントウが中心だが、「モード系のテーストの商品」(阪急百貨店本店)も人気だ。
価格はスーツが四万九千円、スーツ・ドレスシャツ・ネクタイの三点で五万九千円が中心になっている。ただし「四万九千円の比率が一五ポイント上昇の四七%に高まった」(伊勢丹本店)、「裾値で四万八千円を投入しているが、中心は五万八千円」(西武池袋店)など、打ち出しによって中心価格に大きな差も出ている。
購買の特徴は、二着目需要が早期化していることだ。一月以降は二着まとめ買いの客も増えている。各店とも二月初旬のピークはなだらかになったが、今後も二着目の需要は続くとみている。
専門店 はるやま商事50%増 紳士服専門店のリクルート商戦は、ブランドスーツの品ぞろえを倍増させたはるやま商事が一月までの累計で前年同期比五〇%増となるなど、おおむね好調に推移している。
各社のスーツの累計伸び率は青山商事一〇%増、アオキインターナショナル五%増、ビームスはリクルートを含むスーツ全体で一〇%増。単価ははるやま商事が三万円台前半から同後半に高まったほかは、青山が三万千円、アオキ三万九千八百円、ビームス七万~八万円でほぼ横ばい。「価格を気にするお客は少ない」(ビームス)と、リクルート商戦に限っては低価格志向の流れはなさそうだ。
スーツの売れ筋の中心は郊外型では三つボタン、紺が六~七割、ほかにグレーの無地、撥水加工、ストレッチなど機能性素材づかいでやや細身のシルエットが主流。携帯電話用内ポケットを備えたタイプも動いている。
ビームスでは、三つボタンでも段返りや二段返りの中一つ掛けで、肩パッドは薄くなり全体に軽くソフトになっている。シルエットは細めで、カラーはチャコールグレーが中心。
シャツ、ネクタイ、靴などとのセットでの購入比率は高まっている。シャツは、郊外型で形態安定、白、グレーが中心。ビームスでは白が中心だが変化のある素材、襟はワイド・セミワイドに人気が集中している。
ネクタイはネービーやブルーをベースにしたジャカード(ビームス)、無地のシルバーグレー(青山)、格子柄、レジメンタル(アオキ)など。靴はラバーソールなど機能性重視の傾向が強い。
今後については、はるやま商事が引き続き五〇%増を計画するなど強気の見通しを立てている。リクルート商戦が分散する傾向にあるため、青山では年間の売り場構成の再検討を進める。
2000/02/01
西武百貨店 池袋店婦人リクルート商戦の1月は60%増、早期対応と裾値品拡充
西武百貨店池袋店の婦人リクルートスーツ売り場は順調に売り上げを伸ばしている。一月の売り上げは前年同期比六〇%増ペース。売り場の早期開設による認知度の上昇、オリジナルによる裾値の拡大などが好調の要因だ。今後はスプリングコートやブラウスを拡充し、客単価の向上をめざしていく。
リクルート売り場は昨シーズンより約一カ月早く、一九九九年十月六日に開設した。年内の売り上げは昨シーズン比で一八二%増。早期開設による販売日数の増加分を除いても、大幅に売り上げを伸ばした。学生数の減少によりシェア争いが強まるなか、「就職活動の早期化に対応した早めの仕掛けは、重要な戦略の一つだ」(中田祐一婦人服飾二部レディストラッド係販売主任)という。
また、今シーズンはオリジナル企画として“スーパープライス(ジャケット一万九千九百円、スカート七千九百円、ブラウス四千九百円)”を打ち出した。早めに商品の奥行きを出すため、年内からそろえている。一月の売り上げ点数に占めるスーパープライス企画の比率は一六%で、一週間に七十点売れた週もある。今後、二着目、三着目需要として期待が高い。
今シーズンは三人から七人に販売員を増強し、回遊性を高めるため売り場環境も整備した。ソフトとハード両面の改善により、買い上げ率も向上した。
2000/01/27
東京地区百貨店婦人リクルートスーツ商戦 今週から2月初旬がピーク
早期販売比率高まる 立ち上がりの量確保が課題 通年化で他商品の実需期との調整も
前倒し需要が、さらに顕著となった東京地区百貨店の婦人リクルートスーツ商戦。各店ともフェア開催時期を一カ月近く早めており、九九年年内の売り上げシェアは一〇ポイントほど高まる見込みだ。売り上げのピークも今週から二月一、二週と、前年より一、二週間早まるとの見方が強い。就職活動の早期化・通年化が強まる中で、リクルート対応売り場の早期開設に応じた商品量の確保、他商品の実需期を踏まえた売り場運営など、課題も
トラッドブランドを集積したリクルート対応売り場のスタートは、西武百貨店池袋店が十月六日(三月三十一日まで)、伊勢丹本店が十一月四日(五月三日まで)、高島屋新宿店が十一月十日(五月二日まで)。「九月から問い合わせが殺到したため、早めに開設した」(西武百貨店)という。
各店のフェア開催期間に占める年内売り上げは、伊勢丹本店が二二%(前シーズン一三%)、高島屋新宿店一二%(同三・九%)、高島屋関東九店九・五%(同五・一%)。一〇ポイントほど高まる見込みだ。
年明け後の売り上げは、西武百貨店が前年同月比六〇%増、高島屋新宿店五〇%強増、伊勢丹三三%増。客単価は二、三千円ほど低下し、三点セット(ジャケット・スカート・パンツ)買いも減っているが、客数の増加により前年実績を大幅に上回っている。
学生数の減少でシェア争いが激しさを増す中、「早めの仕掛けは重要な戦略の一つ」(西武百貨店)。対応売り場の立ち上がりに一定の商品量を確保するためには、メーカーの生産体制の見直しも必要だ。高島屋は売り場の開設当初、オリジナル企画「T―own」を軸に商品の奥行きを出した。十一月の売り上げの六割はT―ownだったという。
また、他商品の実需期を踏まえた売り場の展開バランスの見直しも課題だ。十二月はコート販売の実需期、一月はクリアランス時期、二月は春物のピークと重なる。通年化への対応が問われる一方で、フレッシャーズへの切り替えを早める動きもある。
一方、「個性を重視する学生を中心に、キャラクターブランドも好調だ」(各社)。キャラクターはここ数年、プロパー販売できることを強みにリクルートスーツを拡充してきた。「販売体制さえ整えば、トラッドだけでなくキャラクターを含めた、一大リクルート対応売り場の開設も検討している」など、新しい動きも見られる。
2000/01/18
レディスリクルートスーツ・東京地区百貨店の売れ筋 明色よりも濃色
胸ポケット付きが人気 シャツはすっきりスキッパータイプ
明色より濃色スーツ、開襟よりスキッパーシャツ、ジャケットは胸ポケット付き、スカートはタイト――トラディショナルブランドを集積した東京地区百貨店のレディスリクルート売り場では、落ち着いた色のベーシックなスーツが売れている。
今シーズンのスーツは「グレー五〇%、紺三〇%強、黒一〇%。ライトカラーの動きは鈍く、濃い色に集中している」(黒永陽子伊勢丹営業本部婦人第一商品部クラブハウスアシスタントバイヤー)。
名札が付けられる胸ポケット付きジャケットも今シーズンの売れ筋。はっ水、消臭、防しわなどの機能訴求はもう当たり前で、デザインによる機能提案が求められている。
スカートはスリット入りタイトが主流。昨シーズン元気だった台形タイプは影を潜めているという。パンツとスカートの購入比率は二対八。圧倒的にスカートがリードしているものの、「活動的なパンツは客単価アップにつながる重要な商品」(渡部裕子小田急百貨店婦人服第三部商品課アシスタントバイヤー)になっている。小田急百貨店では、長引く就職活動を反映し、パンツとの三点セットの購入が三割という。
シャツは一番上のボタンのないスキッパーに人気がある。すっきりと着こなせるため、開襟よりいい売れ行き。白を中心に、ピンクやブルーの動きも良い。
売り上げのピークは今月中旬から二月初旬との見方が強い。西武百貨店はピーク期に向けてオリジナルの低価格商品を投入しており、三万円台の三点セット(ジャケット、スカート、シャツ)は大人気となっている。
2000/01/13
本社調査 上場アパレルメーカーの人員2年で17%減少 希望退職は20社で1600人 半数近く新卒採用ゼロ
繊研新聞社が上場アパレルメーカーを対象に行ったアンケート調査によると、回答のあった二十社合計の総人員数は九九年中間期末で一万六千八百四十三人となり、二年前に比べて三千四百九十人(一七・二%)減少した。そのうち千六百二十人が希望退職者で、九七年から不況が深刻化する中、人員削減がさらに大幅に進んだことを裏付けた。また二〇〇〇年四月の新卒採用予定者数は二十社合計で百七十人強にすぎず、不況の長期化から雇用調整が依然続いていることを示している。
回答二十社のうち、九七年度からの三年間で希望退職者を募集したのは、レナウン(八百三十四人、予定含む)、デサント(三百六十人)、小杉産業(七十九人)、レナウンルック(二百三十一人)、ゴールドウイン(四十五人)、ヤマトインターナショナル(七十一人)の六社。他の十四社は、希望退職者の募集を「実施していない」と回答した。
レナウンは九八年五月末に六百三十四人の希望退職があり、さらに今月末、二百人の希望退職者を予定している。また九九年八月に販売子会社三社を設立し、社員二百十七人を出向させた。これにより、九七年中間期末には二千七百七十二人いた社員が、九九年中間期末には千七百九十九人と約千人減少した。
デサントはアディダスとの提携解消に伴い、希望退職者を募集したが、当初予定の二百八十人から三百六十人に増えた。一方で子会社のトルビオン(百四十三人)を九八年十月に事実上合併したため、人員数(嘱託を含む)は同じく千九十七人から八百七人へと約三百人減少した。
しかし希望退職者を募集していない企業でも、ほとんどは採用抑制による人員削減に取り組んでいる。この二年間で、エフワンは二百五十九人から百八十六人(二八・二%減)に、イタリヤードは三百五十一人から二百七十一人(二二・八%減)に、ダイドーリミテッドは千四百九十二人を千百九十六人(一九・八%減)に削減するなど、人員が二ケタ減少している企業が多い。
九七年度中間期末に比べて九九年度中間期末の人員が増えている企業は、山喜一社しかなかった。
二〇〇〇年四月に新卒採用を予定している企業は二十社のうち十二社、合計でわずか百七十人強。二十社の総人員一万六千八百四十三人に対して一%強にすぎない。最も採用予定数の多いオンワード樫山が九十三人で突出しているほかは、一ケタないし十人強という回答だった。
もっとも中間決算の一人当たり売上高推移(二十社合計)をみると、九七年度中間が二千七百六十九万円だったのが、九八年度中間が二千七百十九万円、九九年度中間が二千六百七十万円と、わずかずつ減少している。数字をみる限りでは、売上高の減少にまだ人員削減が追いついていないことになる。
そのため、今後の人員政策についての回答をみても、「少数精鋭主義」「自然減不補充」「退職者の半分ぐらいの補充」「一人当たり生産性の向上」というものが多い。今後も採用数の大幅増加は期待しにくく、人員数は緩やかな減少が続きそうだ。
〈アンケート回答企業〉 オンワード樫山、三陽商会、レナウン、ナイガイ、デサント、東京スタイル、小杉産業、レナウンルック、ゴールドウイン、トミヤアパレル、ダーバン、イタリヤード、東京ソワール、ダイドーリミテッド、キング、山喜、ニチメンインフィニティ、ヤマトインターナショナル、ラピーヌ、エフワン(順不同)
2000/01/08
伊藤忠 ネットで人材募集、ブランド事業で社内外から
伊藤忠商事はイントラネット、インターネットを使った人材公募制を実施する。社内外を問わず各部門で必要とされる能力や適性、経験をもつ人材を広く募集する。まず繊維カンパニーの輸入繊維事業部で、ファッションブランドの総合マネジメント業務担当を社内外で募集する。
今年から新人事制度が本格化するのに合わせて実施する。社内の各カンパニーの枠を超えて人材を異動させるほか、即戦力となる多様な人材確保のため社外でも募集する。組織強化や新規事業、ベンチャービジネス、子会社経営、海外事務所スタッフなど、ニーズに応じてあらゆる職務、ポストが公募対象となる。異動決定について、現所属部署の拒否権を認めず、窓口の人事部も秘密は厳守する。
今回、輸入繊維事業部が募集するのは二人。業務内容はマーケティング、商品企画、広告宣伝、ライセンス事業の維持、拡販、イメージ管理などファッションブランドの総合マネジメント。応募条件はファッションに興味があり、日常会話レベル以上の英語力を持ち、業種を問わず職務経験があること。給与は同社の総合職正社員の処遇体系による。
応募締め切りは一月三十一日で、詳細はホームページ(http://www.itochu.co.jp)のリクルート情報に掲載している。