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「繊研新聞」掲載記事から就職・採用関連記事の一部を掲載します。文頭の日付は掲載日です。


【2002年12月】

2002/12/27
【Get The Job】 変わる雇用・人材戦略
会社より「社会で通用する」を重視 能力開発の責任担う企業 企業選びも「能力発揮」が上位
 日本経済が不況から抜け出せない大きな要因は、「将来への不安」を一掃できないことにあるといわれる。収入が減り、年金の受給時期は引き下げられ、老後の生活設計も描きにくくなってきた。将来への不安から、生活者は買い控えを余儀なくされ、企業は業容拡大に慎重になって「身の丈経営」の名のもとに新規採用の凍結や採用数の削減を進めている。そんな環境下での新しい動きをまとめてみた。
3フローの大変革
 不況の影響は新卒者の定期採用に如実に表れ、03年は前年に比べ大卒で13%前後、短大・専門学校・高卒では25~35%の減少が予想されている。  少子高齢化で、日本が「労働力不足時代」を迎えるのは間違いないとされているが、現実の雇用状況は厳しさを増す一方だ。そうした中、企業の生き残り策として、新時代に対応した戦略の確立と、実現に向けた人材の確保・育成の重要性が叫ばれている。  企業における個人は、入社する「インフロー」、入社後に異動や昇進・昇格を続けていく「内部フロー」、そして企業から離脱する「アウトフロー」の3段階を経てキャリアの時期を終えるとされ、人事部門は企業戦略を具現化するための人材確保と配置・育成の役割を担っている。実は、この三つのフローが大変革期を迎えている。  まず、インフロー。企業は少数精鋭、必要なときに必要な人材をという考えから、大量、一括、定期採用を改め、通年採用や中途採用の拡大、さらには人材派遣会社からの新卒・大卒受け入れも始めている。企業と志望者のニーズのミスマッチを防ぐため、事前に一時期アルバイトの形で就業する「インターンシップ制」を採用する企業が増え、小売業や製造業では、パート従業員の存在なくして成り立たないというケースも珍しくない。  次に内部フロー。「自己申告制度」や「社内公募制度」などの台頭は、企業側が一方的に命令する時代が終わり、従業員のキャリアに対するニーズが優先される時代に入ったことを物語っている。社内公募制度は「社内ベチンャー」「社内FA」(フリーエージェント)などがその典型だ。  これらは、社内の挑戦意欲をかきたて、一般労働市場でも競争できる人材を育てるものとして、ファッションビジネスでも導入する企業が増えそうだ。
多様な雇用制度
 定年を迎えて企業を離れるパターンが一般的だったアウトフローは、早期退職優遇制度、選択定年制度、再雇用制度、独立支援制度など選択の幅が広がってきた。定年前のアウトフローが増えてきているが、このアウトフローを前向きにとらえる機運も高まっている。  「終身雇用」を絶対としない考え方が、企業だけでなく働く側にも一般化しており、両者とも「セカンドキャリア」のための能力開発を重視するようになっている。  新卒を対象とした最近の各種調査を見ると、「自分の能力が生かされる会社」「能力開発、自己啓発を重視している会社」が企業選びの上位にランクされ、かつて評価のポイントとされていた「給料がよい」「福利・厚生の充実」などは10位にも入らなくなっている。  ファッションビジネスを取り巻く環境は、依然厳しいものがあるが、人々のライフスタイルを豊かにする「生活創造型産業」として、将来ビジョンを描ける産業であることは確かだ。そのビジョンの実現には、柔らかい発想を持った若者の存在が欠かせない。企業も、彼らを「枠」にはめず、広く社会的にも活躍してもらおうという視点で育てていくことが求められる。

2002/12/17
〈Foreign Eye〉 外国人が見る日本市場 インタビュー
NCP ASPインターナショナル採用担当 サリー・ウィンチ(SALLY WINCH)さん グローバル企業が求める人材像は 物事を枠の外で考え異文化への順応も早い人
 サリー・ウィンチさんはオーストラリア出身の32歳。来日して2年半になる。現在勤める人材派遣会社は、日本を軸にバイリンガルで多文化に精通する専門事務職員を日系、外資系企業にあっせんしている。日本で働く外国人がどのように日本を見ているか、また、どういった人材が真にグローバルに活躍できるかをサリーさんに聞いた。(聞き手・キャサリントロッター=サヴィ・スリーコーディネーター)
「人間性」も重要
――今後日本では、どの分野のスキルが求められると思いますか。
 私の担当は金融や投資、及び投資に関連する法律といった、急速にニーズが高まっている分野です。でも、消費市場ではいつの時代でも営業とマーケティングの人材は不可欠ではないでしょうか。  どの業界でも継続して必要とされるスキルは「柔軟な発想」「文化的知識のある人」「バイリンガル、多文化人でプレゼンテーション能力にたけた人」、そして「魅力ある人間性」でしょう。
――特にファッションと小売り分野において、多国籍及び外国資本の企業が求める人材は。
 いかに枠の外で物事を考えられるか、そしてイニシアチブを持てる創造性と、積極的な取り組みのできる人です。  次に個性。これは会社にとって資産にもなる部分ですが、自分の主張を持ち意見が言え、仕事に対しては何よりも組織と企業優先志向の人が望ましいです。  さらに言うと、他の文化に接し、順応できる人に高い評価を与えています。すなわち、異文化で教育を受け、あるいは勤めていたという経験のことを指しますが、最も重要なのはこれらの能力をいかに日本の社会に適応させるかです。というのも、語学と同等に日本もしくは日本以外で、欧米やアジアのビジネス手法とライフスタイルを学び、有能かつプロ意識で仕事を進めていける人が求められているからです。  仕事だけでなく、外とのつながりに意欲的で良い人間関係を築けることも重要です。仕事を持ちつつ、好奇心も常に持ち、多方面にアンテナを張っている人こそ、依頼先企業の求める人材であり、理想の社員像です。
長期的スパンで
――採用の際の決め手として、欧米と日本では違いがありますか。
 私は日系、欧米系企業のいずれとも仕事をしていますが、確かに求める人材に違いはあります。欧米企業は書面上の経歴の他に、今後の貢献度を判断する材料として、実務経験と適性能力などをチェックします。外資系の企業は、企業への適応力と問題発生時の対応力を問うのに、人間性をより重視します。ですから、面接時には将来像や希望職種など長期的なスパンを見据えた考え方を聞きます。もしかしたら、日本企業よりも個人的な部分を突っ込んで聞いているかもしれません。実際、仕事は個人の生活に影響される部分が多々ありますからね。
 それに対して日系企業では仕事と個人生活を別々に考える傾向が強く、書面上の学歴、職歴という内容がとくに重要で、面接でも人間性を問うよりも過去の経験に焦点をあてるため、簡単に終わりがちでした。この点がかつての日系と外資系の顕著な違いですが、今では求める要素は近づいてきていると思います。日系も外資系も成果主義で生産的な考え、行動のできる人材を求めており、賞与、歩合報酬システムの再編の動きがあります。つまり勤続年数による昇給よりも、実績に対する報酬という動きに向かっています。
――45歳以上が解雇され、人材を手放すという傾向についてどう思いますか。その分若い世代が補充されているのでしょうか。
 単に年齢だけで採用の可否を決めるのは差別以外の何物でもないと考えます。どのポジションでも、その人のスキルを判断した上でふさわしいか否かを決めるべきです。同じ分野に長期間勤続し、深い造詣(ぞうけい)を持つ人物を年齢が50だからということで解雇するのは会社にとっても損失です。ただし40~50歳まで、世の中が変わっても研修や情報集めなどせず、その分野にのみとどまる人は、まさしく古い頭のままいることになります。その場合は、若い世代を起用した方が新鮮な息吹を見込めるかも知れません。  しかし、一定の年齢を超える人とは面接さえしない企業も中にはあり、例えば上司より年上の秘書では何かと都合が悪いので、40代の秘書を雇わなかったりというケースがあります。これこそ時代遅れです。高い能力を持つ人材もいる中、宝のポイ捨ては実にもったいないことです。
――人材派遣市場の今後については。
 今も多くの求人募集を受けていますが、ほとんどが契約社員としての人材です。まだ経済情勢も安定しているとは言えない中、企業も1、2年先の予測が難しく、長期雇用を保証するより、従業員には柔軟性を望む傾向が強いのです。  人材派遣の需要は増加の一途で、短期的には個々の企業の、長期的には経済の解決の糸口になっています。今後の成長性は大きいです。

 終身雇用時代が終焉(しゅうえん)を迎えつつある現代において、「グローバル化」「独自性」という、うたい文句がいよいよ個人の実感としてとえられる時代に入ってきた。多様な雇用形態が生まれている今、いかに「自分を生かすかが、ますます重要になる」と、サリーさんは強調した。(K)

2002/12/03
 尾州人材セミナー開催  日本毛織物等工業組合連合会は19日、一宮地場産業デザインセンターで02年度尾州人材資質向上セミナーの第10回講座を開く。コーディネーターはファッション・テキスタイルデザイナーの片岡貴志氏、講師はファッションデザイナーの前田修、木下美伽の両氏。テーマは「尾州テキスタイルの生かし方、生かされ方~尾州コレより」。問い合わせは電話058・391・8511の尾州テキスタイルデザイナー協会まで。

2002/12/03
 アジア研修懇親会  大阪ビジネスパートナー都市交流協議会は、BPC人材育成事業「アジア中小企業経営者研修コース」に参加する研修生歓迎懇親会を、12日午後5時からアジア太平洋トレードセンター(ITM)で開く。研修生は日本市場参入について講義や工場視察を行うビジネスパートナー都市の中小企業経営者や貿易促進団体幹部ら。問い合わせは同協議会、電話06・6615・5522。

【2002年11月】

2002/11/29
 03年就職戦線へアドバイス ミスマッチ防止の3カ条
「なぜ就職する?」から考えよう 業界・企業研究には十分な時間を割く 面接では“自分をさらけ出す”
 採用活動の「早期化」が加速し、いわゆる「採用のミスマッチ」が再びクローズアップされてきた。これは97年の就職協定廃止によって予想されたことだが、00年頃から、企業側の採用スケジュールがさらに前倒しとなり、業界・企業研究や仕事への理解が不十分のまま就職活動に入る学生が増えて、いざ就職したものの、「こんなはずでは……」と、辞めていく者が急増しているという。もちろん、この数字はミスマッチだけでなく、景気悪化の影響も考えられるが、「就職後3年で3割以上が離職している」という衝撃的なデータもある。ミスマッチを防ぐにはどうすればよいのだろうか。
夏休み前にガイダンス
 10月1日の内定式が終わり、企業側はただちに翌年の採用活動を始める。学生側からすると、資料請求→自己分析→業界・企業研究→先輩訪問→エントリーシート→セミナー・企業説明会→面接というスケジュールだが、最近では学生とのコンタクトを早く持ちたいという思惑から、夏に「インターンシップ」を実施する企業が増え、採用活動の早期化に拍車をかけている。  インターンシップ自体は、仕事や企業への理解を深めるものとして、企業、大学・学生の双方ともその役割を認めているが、実際は、夏休み前に就職ガイダンスを行う企業が増えるなど、採用活動早期化の機運を高める結果にもなっている。  採用のミスマッチを防ぐには、次の三つが考えられる。  まず、これがすべての前提となるが、自分はどう生きていきたいのか、そのために何をし、どんな仕事に就きたいかを、なるべくはっきりとさせておくこと。自己分析が重要視されるのもこのためだが、「生きる目標」がなければ、自信を持って就職先を決めることができない。  その目標を見つけるために時間をかけたいのであれば、「無職」やフリーターの道を選ぶのも、選択として悪いことではない。
やりたい仕事ができる企業を
 生きる目標が明らかとなり、それに沿った仕事のイメージが膨らんできたら、次は業界、業態、職種、企業選びの段階となる。  例えばFB(ファッションビジネス)が、「人々の日々の生活を豊かにし、楽しくする産業」で、そこへ行きたいとすると、自分の性格などを踏まえ、FBの中でもどの業態、どの職種、どの企業が合っているかを考える。  「就社の時代」と呼ばれたこれまでは、業界、企業ごとの成長力が就職の決め手とされてきたが、文字通り「就職の時代」を迎えた21世紀は、自分のやりたい仕事ができる業界、業態、企業が、就職先を選ぶ最大のポイントとなる。  そのためには業界・企業研究に十分な時間を割く必要がある。情報は新聞、ホームページのほか、SPA(製造小売業)型のFBであれば直営店、メーカーであれば、そこの商品が置かれている売り場をのぞくことによっても得られる。  業種ごとに開催されている見本市も、他社と比較でき、参考になる。  これからの企業は、グローバルな競争力がないと将来性は考えにくいから、その企業がグローバルな視点や戦略を持っているかもチェックすべきだろう。  ミスマッチを防ぐ、最大で最後の場面は面接だ。実際、企業側も面接を最も重視し、志望者(学生)には、自分をさらけだす姿勢で臨むことを期待している。
企業理念や経営方針も参考に
 「とにかく内定を取り付けたい」と思うあまり、マニュアル本に沿った受け答えをすることが、結果的に内定をもらい、入社したとしても、ミスマッチで苦労する最大の要因となる。  FB志望者に限ってアドバイスすると、職種間の異動は可能なのか、男女間の給与・昇格の格差の有無、残業、休暇規定、禁煙体制などはぜひ確認しておきたい。  意外と参考になるのが、企業案内に記載されている企業理念や経営方針。あたりさわりがなく、歯の浮くような文面が多いが、言葉の端々から、その企業のイメージや本音が伝わるものだ。  最近、企業の不祥事が相次いでいる。企業へ就職して「社会人」となることは、「社会に責任を持つ人間」であることを肝に命じて、慎重に就職先を選んで欲しい。

2002/11/29
【Get The Job・ちょっと一言】  「ファッション業界の方に望みたいのは、産業としての魅力を、私ども学生にも分かりやすく理解できる場を作ってほしいことです。商品やブランド、デザイナーの名前などは、お店や雑誌などから伝わってくるのですが、ビジネスとしての実態や展望などに接する場はほとんどありません。業界団体は、この点の努力を目に見える形で行っていただきたいです」(神奈川県内の私立大学3年女子)◇
 「ファッション業界の場合、先輩に聞く話では、業績の良さや私ども消費サイドが考えている企業イメージと、そこで働いている人の労働環境とは大きな違いがあるようです。とくに年齢が高くなると、やりがいのある仕事は与えられず、辞めざるを得ない雰囲気になるそうです。ファッション業界に限らず、高齢化社会において、40代、50代と年齢を重ねた時の仕事が心配です」(都内の私立大学4年男子)◇
 就職活動、採用活動について、日頃感じていることを掲載します。11字×20行以内で、「ちょっと一言欄」と書き、ファクス(03・3665・0950)でお寄せ下さい。

2002/11/27
 服飾系専門学校 より多彩にFB業界人・大卒向け講座
異業種から転職組対応も
 服飾系専門学校の役割が様変わりしてきた。高校新卒者を主対象にファッションビジネス(FB)業界への就職に向けて必要な技術や知識を身につけさせる場というだけでなく、FB業界人のスキルアップ学校、4大・短大卒業生の職業訓練校としての存在感を強めつつある。背景には専門学校の少子化への対応、FB業界の人材育成ニーズの高まり、4大・短大卒業生の就職難がある。  繊研新聞社がこのほど専門学校を対象に行った調査では、アンケートへの回答21校中、13校が、FB業界人向けの社会人教育講座を開設、または新設する(明美文化服装専門学校、03年度)と回答した。
産業の人材育成に貢献
 各講座は「転職希望の受講生が最近目立つ傾向」(文化服装学院)、「異業種からFBへの転職者が増加」(東京デザイナー学院)、「各コースとも定員超過。モデリズムクラスは増設」(エスモード・ジャポン)など、おおむね盛況だ。  人気講義に共通するのは、ジャンルを問わず第一線で活躍中のベテランを講師に招いていること。セコリ方式のパターンなど従来学ぶ機会の少なかった技術や、CAD(コンピューターによる設計)の活用、技術の進展が著しいIT(情報技術)活用も人気だ。  「日常業務から離れ、長年培った技術や知識を学ぶことは、仕事のマンネリを解消したり、ステップアップの方向を見定めるのに役立つ」と受講生は口を揃える。経験年数が近い同業他社の受講生と互いに刺激し合う効果も大きいという。  各校が開く社会人講座は入社2、3年層を狙った中級クラスの内容が少なくない。アパレルメーカーの中には、福利厚生の一つに位置づけ、受講にあたって費用の一部を補助するところもある。こうした傾向はいっそうの経費節減を強める経営環境下、今後、より強まると見て、各校は社員研修のアウトソーシング先としてのカリキュラムの充実に努めているからだ。  「専門学校に今、どのような分野の社会人教育が求められるか」という問いには「学問武装したMD、イメージ構築のできるパタンナー、時代感をベースに個性を発揮するデザイナーを業界は求めている。これに応える高度な教育」(エスモード・ジャポン)、「パターンから縫製までこなせるモデリスト養成」(マロニエファッションデザイン専門学校)などの声が上がった。長引く不況で企業内での研修体制が弱まりを見せる中、産業人の育成に積極的に貢献しようという学校が増えている。  ただ、そのためには教員のレベルの向上が不可欠で、「産学協同の研修がもっと必要」(東京デザイナー学院ほか)という指摘もある。 充実する大卒向け講座  FB業界人を対象にした講義とともに、4大・短大既卒者向けの講座も拡充傾向にある。文化服装学院では同学院の大学院の位置づけで新たに2年制の専門学校を新設する(03年度から、「文化ファッションビジネススクール」)。ビジネスコースで入学を期待するのは、世界を視野に入れてFB業界での活躍を夢見る4大生である。  大学の就職部ルートなど募集活動が比較的容易なこともあり、ここ1、2年、各校が急ピッチで体制を整えてきている。  「クリエーターを目指す大学新卒者を対象にファッションクリエーターアドバンス学科を02年度から新設」(上田安子服飾専門学校)、「スキルアップ速修科で対応」(伊東ファッションデザイン専門学校)、「昼間部でデザイン速修コースを01年度から新設」(マロニエファッションデザイン専門学校)、「大学の就職部へのアプローチを開始」(ヒロ・デザイン専門学校)、「入学者の30~40%は既卒者。モチベーションの高い学生には別授業を実施することも」(東京デザイナー学院)、「入学者の22%が大学・短大卒生。昼間部2年制のファッション工科コースで対応している」(エスモード・ジャポン)、「ダブルスクール時代に合わせ現役大学生向けコースを計画中」(武蔵野服飾美術専門学校)、「短期速成コースを整備済み」(東洋ファッションデザイン専門学校)、「毎年10人前後が応募。今後拡充する」(香蘭ファッションデザイン専門学校)――など。

2002/11/21
パターン設計技術研修会、今月末から 繊維ファッション産学協  繊維ファッション産学協議会は、文部科学省の社会人キャリアアップ教育推進事業の委託を受け、今月末~03年3月、東京と大阪で「プロダクト・パターン設計技術」研修会を開く。中級、上級、アパレルCAD(コンピューターによる設計)コースなど6講座で、最上級コースは稲荷田征日本モデリスト協会副会長や大手メーカーのチーフパタンナーが指導にあたる。合計120人の受講を目指す。  同研修会は、4月に出された文科省生涯学習政策局長決定「専修学校社会人キャリアアップ教育推進事業実施委託要綱」に沿って、同産学協議会の教育幹事団体、日本ファッション教育振興協会(大沼淳会長)が提出した事業計画をもとに具体化した。  離職中の実務経験者の再就職支援が主目的だが、アパレル業界にとっては生産・設計技術担当者の能力を高度化し、日本ファッションの国際競争力を高める狙いがある。  問い合わせは電話03・3354・5021。

2002/11/09
 IFI「キャリア・ガイダンス・フォーラム」  ファッション産業人材育成機構(IFI)ビジネス・スクールは、「キャリア・ガイダンス・フォーラム」を次の概要で開催する。素晴らしいキャリアを築いている女性を招いて、仕事の話、職場での苦労話などを伺い、キャリア開発のためのアドバイスをいただくフォーラムで、少人数(各回30人)で懇談会形式で進める。第1回(13日)はユニバーサル・ファッション協会名誉会長の今井啓子さん、第2回(20日)は西武百貨店商品部婦人服飾3部部長の松村はるみさん、第3回(27日)はアコス・ファブリック・ハウス代表取締役の新井明子さん、第4回(12月4日)はクリスチャン・ディオール広報・広告担当マネージャーの森本陽子さんが講演する。会場は、東京都墨田区のIFIビジネス・スクール(電話03・5610・5701)、受講料は各回とも3500円、4回連続1万3千円。

2002/11/12
進化育むのは「民間の知恵」 岡山・児島でファッションタウンづくり全国大会
桐生、鯖江などが成果報告
 日本ファッション協会などが主催したファッションタウンづくり全国大会「02年児島大会」が9、10日、岡山県倉敷市児島で開催された。9日は児島地区の四つのコースを見学、10日に桐生、鯖江、今治、児島の4都市のファッションタウン推進協議会メンバーで「ファッションタウン・シンポジウム」を行い、約300人が参加した。  シンポジウムでは、大原謙一郎倉敷商工会議所会頭が「地方の自立は闘い取るもの」と明言。これを受け、環境デザイナーの泉眞也ファッションタウン推進委員長が、今回のテーマである「進化するファッションタウン」の意義を指摘し、それを育てるのは「地方の民間の知恵」と強調した。  各都市の活動が報告され、桐生は「ハイテクとファッションのまち」という未来像実現に向けた68の個別計画により、生活文化、産業活性化など四つの委員会でファッションウイーク、サミット、ファッション大賞設定、1店1作品運動、若手デザイナーと産地を結ぶプロジェクトなど、今年開催した50を超えるイベントを紹介。  眼鏡と繊維、漆のまち、鯖江は「国際産業都市」「環境国際都市」の二つを柱にまちづくりに挑戦。167事業のうち84事業を実施し、今年は23事業に取り組んでいる。主な事業は、ミラノ事務所開設、産業人材バンク創設、国際産業人材育成機関の誘致、ISO(国際標準化機構)取得補助など。事業の推進は公約で市長が先頭に立ち、市役所にファッションタウン課を設け、全事業を各課が役割分担しているという。  タオルのまち、今治は繁信順一市長自らが報告。タオルフェア、タオル工房ショップ、商店街地場産ショップを設けた他、繊維品工業組合が島精機製作所の無縫製編み機を導入するなど「タオル以外の産業振興」の推進も明らかにした。  開催地の児島は3万人のアンケート、百数十団体のヒアリング調査を基に99年、民間主導で150の事業計画を策定し、七つの委員会を設置。トライアスロン、あいさつ運動、美化運動など市民中心の活動を軸に、10月にはJR児島駅前に市民がインディゴ染めなどを自由に作れる「わがまま工房」を開設。同工房を「繊維のまちの顔」の施設としてジーンズなどを展示していくことなどが報告された。

2002/11/06
【人財】 変わる新入社員の「労働意識」と行動 「就社」から「就職」鮮明に
能力向上の手助け必要
 会社の選択は「自分の能力、個性を生かせるから」、働く目的は「楽しい生活をしたい」、仕事についての考えや希望は「仕事を通じて人間関係を広げていきたい」――終身雇用制の終焉(しゆうえん)が叫ばれて久しいが、新入社員の「働くことの意識」も大きく変わってきた。「就社から就職へ」の大きな流れだ。企業内で昇進していくことよりも、専門的な技能を身に付けることや、自分の能力や個性をいかに生かすかに関心が向けられている。企業側も、こうした彼らの特徴をきっちり把握することが、活性化のポイントとなる。
「定年まで」15%
 財団法人・社会経済生産性本部と社団法人・日本経済青年協議会が実施した「平成14年度新入社員の意識と行動」(有効回答は男性2592人、女性1344人)によると、「定年までこの会社に勤めたい」という回答は15%にとどまり、多くの新入社員が、キャリアの途中で何度か勤務先を変えることを意識していることが分かった。  「就社から就職へ」という傾向と関連し、定期採用にとどまらず、通年採用が、ますます拡大していくことが予想され、就職活動の情報源としてインターネットが欠かせなくなっている。  4年制大卒では利用した経験のある者が9割を超え、インターネットが就職活動の必需品といっても過言でなくなっている。  会社の経営や雇用に対する信頼感が低下しているのも大きな特徴。「いずれリストラされるのではないかと不安だ」とする者は36・2%から41・8%へ、「いずれ会社が倒産したり、破綻(はたん)したりするのではないかと不安だ」とする者も、全体では25・5%から29・8%へと増えている。  さらにバブル崩壊後の厳しい経済状況を反映して、就職先の選択に当たり、「会社の将来性」よりも「自分の個性を生かせる」ことを重視する能力主義的な傾向や、定年として希望する年齢が「60歳くらい」から「65歳くらい」に上昇し、高齢化社会の到来を念頭に置いた傾向も強まっている。
能力・個性の重視
 「会社を選ぶとき、どういう要素を最も重視したか」の質問に対し、最も多かった回答は「自分の能力、個性が生かせるから」の31・3%だった。以下、「仕事が面白いから」「技術が覚えられるから」「会社の将来を考えて」「実力主義の会社だから」「どこも行くところがなく、やむなく」「経営者に魅力を感じたから」「給料が高いから」と続く。「一流会社だから」「経営者に魅力を感じて」「福利厚生施設が充実しているから」は、いずれも3%未満で、終身雇用制の後退を反映している。  仕事についての考えや希望も、「仕事を通じて人間関係を広げていきたい」(96・3%)、「どこでも通用する専門技能を身に付けたい」(94・5%)、「社会人や人から感謝される仕事がしたい」(91・3%)がトップ3で、「これからの時代は終身雇用ではないので、会社に甘える生活はできない」(90・7%)も4位に入っている。
地位に興味なし
 会社での「地位に関心がない」も増えている。  産業能率大学が今年3月下旬から4月中旬にかけ、同大学が実施した新入社員研修セミナーへの参加者402人から得た回答によると、「地位に関心がない」は53・0%で、バブル期の92年の34・5%とは大きな違いをみせている。  「社長」については、今年は19・7%と92年の17・1%を上回っているものの、部長以上を合計すると今年が41・6%で92年の52・9%よりも10ポイント以上下回っており、地位への関心が低下していることを示している。  こうした、働くことの意識の大きな変化に対して、企業の真剣な対応が求められている。大手アパレルA社の人事部長は「最近の新入社員は、自分の能力と個性を生かしながら、全体として楽しい職場ライフを送りたいと考えている。彼らの能力を高め、個性を最大限、引き出してあげる努力を行う必要がある」と強調。中堅紳士服専門店B社の人事責任者は「社内外を通じ、人間関係の広がりや各種資格の取得を支援したい」と語る。  「他人にはどう思われようとも、自分らしく生きたい」――前述の新入社員の意識と行動調査で「生活価値観」のトップ(89・0%)の答えである。この「自分らしく」を表現できる企業の環境づくりが求められる。

【2002年10月】

2002/10/29
 文化服装学院学院長 大沼淳氏 専門教育の使命果たす
 文化服装学院は来年4月、同校の“大学院”として専修学校「文化ファッションビジネススクール」(BFB)を開校する。徹底した少数精鋭教育で世界に通用するクリエーター、ファッションビジネス(FB)の管理職・起業家の育成に取り組む。
“人材”は最優先
――人材育成が日本のFBの今後を左右するという考えですね。
 日本のFBはまだ中身が確立されていないとみています。とくに人材育成をしてこなかった罰が今の状況を生んでいます。  たとえば、「最近、世界で活躍する日本のクリエーターは」と聞かれて、顔がすぐ浮かびますか。それどころか銀座や表参道といったファッションストリートを欧米勢に取られている。日本ファッションはどこにいったのでしょうか。生産も中国に移り、国内は苦境に陥っています。打開策を研究する場もありません。専門教育機関として使命を果たすべき時です。
――本格的なビジネススクールの出番だと。
 米国で大変発達しているビジネススクールが日本で、なぜ育たないのか、その背景には人材育成に対する産学連携意識の希薄があると思います。  産業界と学校はこれまで別々に欧米のノウハウを吸収してきましたが、これではあまりにも非効率です。BFBは、産学協同の人材育成が急務のFB業界にこそ必要です。ニューヨークのFIT(ファッション工科大)を見ても分かるように、欧米先進諸国では業界が教育機関を支えています。わが国のFBが発展するためには、どのような人材が必要なのか。業界からも具体的な要望を出してもらい、共同で人材育成の活動を強めていく考えです。
日本の美意識を
 重視したいのは21世紀を動かすクリエーターの育成です。日本の美意識は、19世紀末に欧州の文化に多大な影響を与え、現代も息づいています。わが国特有の自然・文化に根差した創造性を発揮すれば、世界に羽ばたくクリエーターを日本は次々に生み出せると確信しています。  ビジネス教育は、産業界との連携が欠かせません。マネジメントに対する客観的評価基準作りを協力して行うことも必要でしょう。
――1学年定員40人の狭き門ですが。
 クリエーターは当校の3年次修了生、ビジネスは一般の4大卒業生が中心対象。実績を上げながら徐々に拡充していきます。FB業界には今後、働きかけをしていくつもりです。

2002/10/25
【ファッションスクール・まなびや】 名古屋モード学園 世界の一流招き“哲学”学ぶ
才能・素質引き出す
 名古屋モード学園は、世界のトップレベルで活躍するファッションデザイナーらを招いた「特別講義」を行っている。一流のデザイナーやクリエーターによる直接の講義や質疑応答を通して、創造への姿勢や感性の一端を学生につかませるのが目的だ。プロをめざす学生らの「才能や素質を引き出す」教育プログラムの一環として、位置付けられている。  特別講義は20年余り続けてきた。毎年5、6人を講師に招き、延べ90人以上が登壇。最近では、ソニア・リキエルさん(98年2月に講義)、ジャン・コロナ氏(98年4月)、マルク・ル・ビアン氏(00年11月)、山本寛斎氏(00年11月)、シルバン・バネフ氏(00年12月)、コシノ・ミチコさん(01年11月)、ベン・クック氏(01年11月)、ポール・スミス氏(02年4月)ら。  今年9月にはキャサリン・ハムネットさんの講義が行われ、環境問題や戦争・平和に関する社会的なメッセージを発してきた自身のファッション活動と、その考え方が中心に語られた。  受講の対象はファッションデザイン、ファッションビジネス、ファッション技術の各学科などの最高学年生。受講は卒業を意識した学生が通常の授業を受ける場合のモチベーション向上につながっているようだ。また、デザイナーらの経歴を聞くことで、今後の進路を考える上で刺激となり、「目標を明確にできる」効果も大きいという。
産学協同で人材を
 実社会で仕事をしていく上で基礎となる技術を身につけさせるのはもちろんだが、時代の変化に対応して「クリエートできる、単なる技術屋ではない人材」を育てるのが眼目だ。  そのために、インターンシップ制度にも開校以来、取り組んでいる。企業が求める人材、能力をビジネスの最前線に身を置いて感得できる仕組みだ。01年度には名古屋の他、東京校、大阪校の3校で、449社のアパレルメーカーなどで実施した。実際、インターンシップ期間中に、その後の就職が決まる学生も少なくない。  産学協同で「モード学園の学生は一味違う」と企業側に認識してもらえれば、不況で採用環境が厳しくなっている中でも、就職や活躍の機会は広がると見る。

2002/10/25
【ファッションスクール】 アパレル業界から注目 2専門教育機関
ニットで独自の世界アピールを 優秀な人材集め即戦力輩出
 今秋冬、トレンドアイテムとして脚光を浴びるニット。ここでオリジナリティーを発揮するためには自前でクリエーターを確保することが不可欠だが、「自社の感性に合うニット専門のデザイナーはなかなか見つからない」という声は少なくない。そこで、ニット専門の二つの教育機関が注目されるようになった。
東京ニットファッションアカデミー 少数精鋭の教育を徹底
 東京ニットファッションアカデミー(東京・西日暮里)は、師田範子校長が設置した2年制のニット専門校。他校卒業生や社会人の入学が大半で、学生の平均年齢は24歳と高い。有名大学の経済学部や国際関係学部を卒業した後、ニットクリエーターを目指し門戸をたたく学生もいる。  定員は50人。応募は定員を超えるが、師田校長が面接して「これは! と感じた子しか入学させない」ので、現在の学生数は40人。選考基準は社会性と気力を重視。「結婚後も働き続ける意欲と目的意識、向上心のある人材を(企業活動の)即戦力に鍛え上げるのが当校の使命」(師田校長)という。「リピートの利く人材」(同)供給への期待は高く、毎年100%の就職率を誇る。  同校の特徴は、師田校長が私財を投じて購入した高価な機械を学生が自由に使用できるようにしていること。放課後も教室を開放し、一時間でも長く機械に触れられるようにしている。  家庭用編み機は1人1台、産業機は3人に1台の教育環境。世界統一規格の編み目記号ですべて教えるため、学生は海外工場に仕様書を送れる状態で卒業する。土日に師田校長の自宅で合宿形式で仕様書作成法を教えることもあるという。
文化服装学院ニットデザイン科 総合教育に強み発揮
 「ここ数カ月の間に3社からニットに詳しい人材を紹介して下さい、と問い合わせがあった」と話すのは文化服装学院ニットデザイン科教員の小林桂子さん。「以前はニッターとのやりとりの中で専門知識を身につけられた。今は企業に余裕がなく、即戦力供給のニーズが高まっていることを、ひしひしと感じる」。  東京ニットファッションアカデミーが大卒や社会人入学組が大半を占めるのに対し、同科は高卒後、服飾系専門学校に進んだ学生が中心。2年次に手編みで目の組織をマスターした上で、3年次に(1)ニットのデザイン発想を広げる訓練(2)工業機で手編み感覚を出すテクニックの習得(3)コンピューター編み機操作に習熟――の段階に進む。  在籍学生数は現在、2年生48人、3年生34人。ファッション工科基礎科で1年間、服飾造形の基礎理論や布帛の服作りを学んだ後、専門コースに入る。「文化服装学院の総合的な教育の中でニットを学ぶ、ということに意味があります。造形技術を身につけてニットデザインの応用に入る点が強み」と小林さん。同学科も家庭用編み機は1人1台。CAD(コンピューターによる設計)をはじめ、産業界で活躍する現役機種を各種揃えている。
教育内容には世界から評価
 両校とも世界的にその教育内容、人材輩出力が評価されている。  豪州ウールマークカンパニーは今夏、世界の服飾専門学校の学生を招待し、2週間で原毛刈り取りからニット製品になるまでを学ぶセミナーを開いたが、日本の枠の2人に東京ニットファッションアカデミーの学生が選ばれた。派遣基準は英会話と英文リポート提出が可能なこと。「優秀な人材を集め、高い技術を習得させる教育が評価された」(師田校長)としている。  文化服装学院のニットデザイン科は、イタリアの素材メーカー、リネアピューの展示会サンプル作りを同社の要請で00年から行っている。昨年からは正式のカリキュラムに組み入れた。  アパレル業界では、ニットクリエーターの専門教育機関は両校の他には島精機製作所が運営するスクールくらいしかないといわれている。

2002/10/05
より消費者視点で TA、実用性ある資格に 日本衣料管理協会  日本衣料管理協会は、同協会が資格認定するテキスタイルアドバイザー(TA、衣料管理士)で、流通及び販売に主眼を置いた養成課目を新たに導入するなど、時代に即した実用性の高い資格へと変革している。  TAは、アパレル製品の生産、流通、消費の幅広い基礎知識を持つ人材養成を狙った資格制度で、72~01年の認定者数は、累計約3万7千人(1級、2級合計)に達する。  同協会が認定した繊維・ファッション系大学、短大(現在56校)で、1級資格は4年制大学・43単位以上、2級資格は短大・28単位以上の規定課目の取得を義務付けており、卒業後は35%ほどがファッション業界に就職する。  新設課目は、「ファッション販売論」「ファッションリテール演習」「衣生活健康論」など。  一方、海外生産の拡大などで設置当初から情勢が様変わりした「生産」関係課目を中心に、一部科目は廃止、統合、分割して、より消費者視点でアパレル製品をとらえるものへ改定した。  同協会では、「加工や整理など製品の基本的知識を身につけた上で、産業構造変化に対応した今風の人材育成をさらに進めたい」としている。

2002/10/05
商品解体し服の構造と価値を学ぶ IFIが短期集中講座  服を解体して、商品バリューを見極める力をつける――ファッション産業人材育成機構(IFI)は、特別プログラムとして「商品解体で学ぶ、製品の構造と価値―布帛編」講座を開く。日程は11月14~16日の3日間の終日。東京・墨田のIFIビジネススクールの教室で行う。  同講座では、講義とグループワークによる商品解体を通じて、商品の知識とコストの構造を学ぶ。商品解体は、IFIが過去3年間、百貨店のバイヤー研修の中で実施している手法であり、「商品の構造と価値がよく分かり、商品に対する見方が変わった」など参加者からも好評なことから、新たに短期集中講座を企画した。  カリキュラムは、グループワークによる商品解体のほか、「シャツの知識、シャツの生産工程と価格構造」(講師=徳武初男フレックスジャパン取締役、江坂悦基同シニアマネージャー)、「スーツの知識、スーツの生産工程と価格構造、高級仕立てとレギュラー仕立ての違い」(黒田準介大東紡織常務)、「裏地・芯地の研究」(岡安茂男大珠取締役)、「縫製工程の研究」(山田昭JUKI縫製研究所所長)など。定員は25人、受講料は5万円。問い合わせは電話03・5610・5701。

2002/10/01
小学生向けFB講座登場! 次世代人材を早期育成 目白デザイン専門学校  目白デザイン専門学校(東京)は小学5、6年生向け起業家体験プログラム「ファッション・キッズ・スクール」を開講する。  新宿区在住の小学生30人を対象に12日から毎週土曜日4回シリーズで行い、経済産業省が後援、新宿区教育委員会、伊勢丹、日本ニット工業組合連合会の協力で実施する。  プログラム内容は、洋服とファッション小物の素材知識や製造工程、流行や商品流通の仕組みなど専門性の高いものばかり。参加者はカリキュラムの一環として、専門学校生徒らの指導のもとにスカート、Tシャツ、マフラー、バッグの中から1アイテムを実際に商品化して伊勢丹本店で展示する。人気商品を来場者に投票してもらい、その後、アンケート結果をもとに実際のビジネス現場を想定して売り上げ計算もする。  9月30日会見した目白デザイン専門学校の小島禮子校長は、今回のプログラム実施について「実体験をもとにした体験学習へのニーズは高まっている。将来のファッション産業を担う人材をインキュベーション(孵化(ふか))するためにも学童期での育成は非常に価値がある」と強調した。  また、経済産業省関東経済産業局の藤和彦産業企画部部長は「中国との関係の中で、ビジネス的センスを持った創造力がないと日本の製造業は生き残れない。今回のような子供向け起業家教育プログラムが今後、日本全国に波及して欲しい」と語った。

【2002年09月】

2002/09/28
 「販売」中心に通年型へ 変わるFB業界の採用活動短大・専門学校も再評価 海外留学、資格取得者らを優遇
 ファッションビジネス(FB)業界の採用活動で、「通年採用」と「インターン的アルバイト」の広がり、そして「短大・専門学校生」再評価の動きが顕著になってきた。今のところ、小売業やSPA(製造小売業)の販売職に集中しているが、今後、FBの全職種へ広がる可能性がある。多様化する学生の就職意識とFBの特性が合致し始めたことで、FB業界の必要とする人材が確保しやすくなってきたと見ることもできる。  就職協定の廃止を契機に、学生にとっては就職活動の早期化、企業にとっても内定の早期化が際立つ流れとなった。深刻かつ長引く不況で、大学側は学生たちに早めの活動を勧め、企業側も優秀な学生を確保しようと、早め早めの採用スケジュールを組んでいる。金融や大手商社などでは、ゴールデンウイーク直後に内定を出している。
FB業界に合致
 しかし、この流れに待ったをかけるかのように広がってきたのが「通年採用」である。  採用が春・秋、あるいは一定の月に決めていること、あるいは春に続いての再応募の可否など、その方法は一様ではないが、マスコミ、流通、金融、自動車など日本を代表する業種や企業が、次々と実施に踏み切っているのは確かだ。そして、最近はFB業界も注目している。FBの販売職は、出店時期が一定していないため、4月入社にこだわる必然性がない。  優秀な人材を確保できるなら、何回かに分散して採用する方法がいいに決まっている。「優秀とされる人材は他業界に早めに持っていかれる」という思いがFB業界の採用担当者の頭にはあったが、この常識が今、大きく変わりつつある。  極端に言えば、就職活動を遅らせたり、4月入社の内定をもらえていない学生の中にこそ優秀な人材がいる、という考え方だ。
教育も密度濃く
 「春までとことん学業やスポーツに取り組んだり、やりたい仕事を見つけるために海外留学や資格取得に時間を費やした学生の方が、就職を目的に安易に内定を決めようとする学生よりも、はるかにいい」「ファッションビジネスは本来、多様化した人材を必要とする業界のはず。そのような人材は、ベンチャーやダブルスクール派、あるいはフリーターの中にも多数いる」と言い切るFBの採用担当者までいる。  販売職は依然、在職期間が短く、辞める月もばらばらなため、年間安定戦力の確保という面からも、SPA型などは通年採用に期待している。  問題は新入社員教育だが、「むしろ、マンツーマンで中身の濃い教育ができる」とメリットの方を強調する企業が多い。  一方、「インターン的アルバイト」は、トレンド性の高いブランドを持っているアパレルメーカーや専門店ほど重視しており、「ファッションが好きな人材に来て欲しい」とのニーズと結びついている。  短大生・専門学校生の再評価は、その若さと専門性への期待と同時に、学歴に関係なく、多様な人材で活性化させようという思惑がありそうだ。

2002/09/28
 「かなり大変」2倍に 就職活動を10年前と比較 昇進・昇格では関係ない 産能大調査
 「就職活動期間は、バブル時の方が長い」「バブル時の就職活動は『かなり楽だった』」――産業能率大学(東京・世田谷区、上野一郎理事長)の調査で、バブル時と最近の就職活動の違いが浮き彫りになった。  調査は、同大学の新入社員教育研修セミナーの参加者を対象に13年前から実施しているもので、今年は3月下旬から4月上旬にかけて開催したセミナーで402人(男性265人、女性137人/文系207人、理系182人、無記入13人)から回答を得た。  「就職活動をいつ頃から始めたか」を聞いたところ、「約2年前」という答えが92年ではほぼ3分の1を占めていたのに対し、今年の新入社員の場合はわずか6%で、バブル時は、企業が採用数を確保するために青田買いを実施していた様子がうかがえる。  今年の新入社員に「就職活動を振り返って、どのように感じているか」を聞くと、24%が「かなり大変だった」と答えている。これは92年の新入社員の11%と比べると2倍以上になっている。  バブル期入社組の10~13年ほど上の先輩と比べて「昇進・昇格でどう思うか」では、「有利・不利に関係ない」が53%とほぼ半数を占めている。ただし、「自分たちの方が有利」という答えも15%あり、「自分たちの方が不利」(5%)を大きく上回っている。

2002/09/26
 就職塾ドゥーイングセミナー  就職塾ドゥーイング(大阪)は「セミナー&交流会」を10月1日午後6時30分から大阪産業館で開催する。テーマは「体感しよう! 快適な店作り&ルシェルブルーの戦略」。講師は、古川沙智子就職塾ドゥーイング代表と吉川稔ルシェルブルー取締役。参加申し込みは同社、電話0120・64・0450。

2002/09/21
「効率アップのためのパソコン操作テクニック」講座  ファッション産業人材育成機構(IFI)ビジネス・スクール((電話)03・5610・5701)主催。 コミュニケーション手段はEメールが当たり前の昨今、忙しくて操作方法に自信がない、いつも同じ機能しか使用してないというパソコン操作初心者向けの講座。開催日時10月3日Windows+Word、10月17日Windows+Excel、10月31日PowerPoint。各回とも18:30~20:30、会場はIFIビジネス・スクールPC室(使用機種NEC製デスクトップパソコン:Windows98)、会費3500円(消費税込み)。定員20人。

2002/09/25
ホリプロと共同で 岐阜県がデザインコンテスト  岐阜県と芸能プロダクションのホリプロは24日、共同事業の「国際ファッションイベントORIBE(オリベ)」の概要を発表した。これまで「岐阜国際学生ファッションコンテスト(WFC)」として年1回開催してきたが、来年の10回目を記念して、「国際ファッションデザインコンテスト」として行うもの。学生に限らず、プロ、アマからも広く参加を募る。国際的に活躍するデザイナーやモデルなどの人材を育成し、岐阜のファッション産業を活性化する目的で、6月末に提携していた「ORIBEファッションコンソーシアムプロジェクト」の第1弾となる。  同コンテストと連動して「第1回国際モードルオーディション」を実施する。モードルは「モード、モデル、アイドル」の合成語で、「健康的で現代を表現した、街の中でキラッと光る女性」を発掘する。10月から応募を始め、来年3月29日に最終審査を行う。ファッションデザインコンテストの作品の応募期間は、10月から03年1月20日まで。来年5月24日に最終審査する。応募先はORIBEファッションコンソーシアム

2002/09/26
【ファッション都市神戸】 官民一体の育成進む 人材が集まる街に ビジネス支援も充実 来年「ファッション都市宣言」30周年
 73年、全国に先駆けて「ファッション都市宣言」をした神戸。来年は、ちょうど30周年の節目を迎える。神戸のファッション産業は、バブル後の不況、阪神大震災の影響を受けつつも、新たな成長を見せている。官民一体となったファッション産業育成という点で、他都市には見られない取り組みが、現在も進行している。とりわけ、人材の育成・誘引、クリエーターや新興企業に向けたビジネス支援に力が入っている。
ピクニック懇話会
 神戸のファッション産業の方向性を位置づけたのは、ファッション都市人材育成推進懇話会(ピクニック懇話会)が99年5月に発表した「ファッションネットワーク構想の実現にむけて」という報告書。  ピクニック懇話会は、「ファッション都市の明日を担う人材ネットワークの構築が必要」と提起してきた神戸ファッション協会と、「地場産業の活性化や魅力ある街づくりが重要」と提言する阪神・淡路産業復興推進機構が連携する形で発足している。  報告書に提起されている課題は(1)若い人材の全国からの誘引と教育(2)ビジネス化への支援(3)地元生活関連産業との共生(4)ファッションスポットの開発。  また、神戸ファッション協会、神戸ファッションマート、神戸ファッション美術館、神戸ファッションタウン、神戸芸術工科大学、阪神・淡路産業復興推進機構などの団体を、有機的に結びつけることも提言している。実際の企画や事業運営は、神戸市の第3セクターである神戸ファッションマートが担うケースが多い。
人材の育成・誘引
 人材の育成・誘引という事業では、00年から始まった「セミナー&スタージュ」がある。ファッションビジネスを志す学生を対象としたインターンシップ。学生がチームを組んでブランドを企画し、ファッション企業に提案するなど、アパレルビジネスの疑似体験をするもの。  3回目の今年は、神戸芸術工科大学、神戸ファッション専門学校、夙川学院短期大学など6校が参加した。20代OL対象の通勤着をテーマにし、8月11日に成果発表会を開いた。  神戸デザイナーコンポーズドは従来、新進デザイナーの発表・販売先開拓の場としていたが、昨年から位置づけを変えている。出展資格は、業界に就業するか、ビジネスを起こす意志があり、専門学校、大学の最終年度学年以上の20代としている。新しい才能を求めている企業などに、クリエーション力を見てもらう場としている。次回は、11月下旬に神戸、東京で開催する。
世界的デザイナー
 来年2月に最終審査会が行われる「第28回神戸ファッションコンテスト」は、91年から受賞者を海外留学させている。これまで総勢26人を海外に送り出している。今回も特選7人をフランス・エスモードパリ、イタリア・マランゴーニ学院、イギリス・セントラルセントマーチンズカレッジなどに派遣することが決まっている。  有能な人材を全国から集め、世界に通用するクリエーターを育成することを狙っている。活動拠点を神戸に置く世界的デザイナーの誕生も想定している。  昨年から実施している「シティーホールファッションショー」は、コンテストで特選を受賞して、海外留学を終えたデザイナーが、成果を発表する場と位置づけている。7月27日、神戸市役所でのショーには、7人が作品を出した。  今年から始まるのが「神戸パールアウォード」。地場産業である真珠産業の活性化が目的だ。パールジュエリーのデザインを全国から募集し、グランプリ受賞者に、イタリア・アレッサンドリア人材育成組合経営校への留学の特典を贈る。  入選者6人には、デザイン提案の機会を与え、商品化した場合は売り上げの1%がロイヤルティーとして支払われる。最終審査会・発表は12月9日に開かれる。  クリエーター・新興企業の支援では、IFF(インターナショナル・ファッション・フェア)への出展助成がある。阪神大震災の被災地に事業所があり、創業期の小規模メーカーを対象にしている。  昨年からIFFに「神戸ファッションブース」を出すようになっており、今年7月31日から8月2日の第6回展には、13社が出展した。販路開拓につなげる企業が目立った。  ケミカルシューズ産業に向けては、昨年から始まった「神戸発オリジナルブランドの創造支援」がある。OEM(相手先ブランドによる生産)中心の事業からの脱皮に向け、オリジナルブランドの企画販売で産地を活性化させようというものだ。地元メーカーのデザイナーと百貨店(大丸、阪急百貨店)のバイヤーのコラボレーションにより、期間限定ながら販売も始まっている。  日本貿易振興会のLL(ローカル・トゥ・ローカル)事業として昨年からスタートしたのが、イタリアの国際靴見本市「ミカム」への出展。神戸市、日本ケミカルシューズ工業組合の支援も得て、9月にはカワノとオリエンタル製靴が3回目の出展をした。
Fスポット開発
 クリエーターなどの発表、ビジネスの場の提供という点では、新しいファッションスポットの開発がある。当初はトアウエストが候補に上がっていたが、大手資本の参入などで家賃が上がったため、対象地を栄町にした。  過去、新進デザイナーの商品を売る売り場を大丸神戸店に作ったことはあるが、あくまで期間限定だった。神戸ファッションマートのチーフプロデューサー、安積久義さんは「若いデザイナーたちの商品を売る常設のショップが必要だ。そのためには、いろいろなクリエーターが集まってくるような街にすることが重要」と話している。  そこで、都心部でありながら倉庫街となっていた栄町にさまざまなショップを呼び込もうとしてきた。ブティックやカフェが軒を連ねるようになり、新しいファッションスポットとして注目されるまでになっている。神戸デザイナーコンポーズドを栄町で開く構想もある。  来年は、神戸が「ファッション都市宣言」をして30年にあたる。神戸商工会議所が主体となり、「生活文化再構築戦略会議」を設置し、新たな産業活性化に向けて提言をまとめようとしている。神戸ファッション協会が中心になっている「神戸ファッション都市30周年記念事業検討会」は記念のイベントなどを具体化しつつある。

2002/09/26
【GIFUアパレル】 アパレル産業振興へ人材育成、新事業も
ORIBEファッションアカデミー
 岐阜県と芸能プロダクションのホリプロが組み、岐阜アパレル産業振興を目指すのが、「ORIBE(オリベ)ファッションアカデミー」プロジェクト。ホリプロの企画力を生かし、人材の育成や新たな事業の創出などを進める。  JR岐阜駅高架下に00年8月開発された「アクティブG」で、昨年末から事実上の閉鎖となっている中核施設「レップマート」跡が、同プロジェクトの拠点として利用される。県をコーディネート役にホリプロと地元アパレル企業で作る推進組織「オリベファッションコンソーシアム(共同体)」の事務所開設のほか、ファッション関連の人材育成を行うアカデミー機能の設置、国際ファッションデザインコンテストやファッションショーといったイベント実施などを進める。  また、問屋街の再開発も始まった。吉野町の地権者でつくる再開発会社「マルセンビル」は、04年にビジネスホテルをオープンする。西地区でも再開発準備会が研究会を重ねている。懸案の空き店舗対策が急務となっている。

2002/09/19
 衣服製作講習会  高齢者・障害者向けの衣服の知識や情報を提供する「衣服製作人材養成講習会」がスタートした。東京都高齢者研究・福祉振興財団(電話03・5206・8732)が、アパレル業界のデザイナーやパタンナーを対象に行っているもので、今月から来月にかけて計7日間開かれる。講師は同財団の岩波君代さんら。  第1回目は、車いすに乗って移動するなど、福祉用具の使用体験が行われた。2回目は排泄(はいせつ)方法、姿勢と衣服の関係などの講習を行う。来月25日の最終日には製作発表が行われる。

2002/09/03
 創造力問われるFB業界 「知財立国」へ人材育成急務
自社ブランド強化も
 政府の「知的財産戦略大綱」がまとまった。知的財産を豊富に創造し、これを保護・活用することにより、我が国の経済や文化の持続的発展をめざすという「知的財産立国」への方向性が見えてきた。大綱では具体的行動計画として、「優れたデザイン、ブランドの創造支援、戦略的活用」を掲げている。日本のファッションビジネス(FB)業界は、欧米業界に対して「攻め」の知的財産戦略が必要不可欠になってきたが、課題はここでも「人材」と「教育」になりそうだ。(福田和男)
03年までに基本法
 大綱は、要約すると「我が国の産業競争力低下への懸念」と「知的創造サイクルの確立の必要性」から、「知的財産立国」の実現をうたい、その知的財産立国とは「知的財産をもとに製品やサービスの高付加価値を進め、経済・社会の活性化を図る国づくり」と想定している。「創造戦略」「保護戦略」「活用戦略」「人的基盤の充実」の四つを、総合的に取り組み、03年の通常国会までに「知的財産基本法」(仮称)を制定して、05年度までに集中的・計画的に遂行していく方針だ。  知的財産立国への重点事項として、「『世界特許』に向けた取り組みの強化」「実質的な『特許裁判所』機能の創出」「模倣品・海賊版等の対策の強化」「営業秘密の保護強化」「大学の知的財産の創出、管理機能の強化」「知的財産専門人材の養成」の六つを掲げ、模倣品・海賊版などの対策の強化では、04年度までに侵害品に対する国境措置の強化、外交交渉などを通じた働きかけの強化を行っていくとしている。  創造戦略で特に重視しているのが「大学・公的研究機関等における知的財産創造」だ。  大学・公的機関などにおいて、企業の参加を得て戦略的、集中的に知的財産を創造、活用するため、基礎研究段階からその研究成果の応用、技術移転に至るまで一貫して実施する研究開発制度を03年度までに構築する。  また、知的財産の基礎となる研究成果や経済を支える革新的技術などのブレイクスルーをもたらす基礎研究については、経済・社会の持続的発展を図るため、中・長期的視点に立って引き続き推進するとともに、科学研究費補助金等の競争的資金の拡充を図る。  一方、04年4月からの学生受け入れ開始を目指す法科大学院に関する制度設計も急ピッチで進められており、知的財産立国を支える知的財産分野に重点を置いた法科大学院の誕生が期待されている。
教育者セミナーも
 知的財産教育も重視される。  02年度以降、知的財産意識の重要性に関する教材、副読本の提供など、初等・中等教育における知的財産に関する教育の推進を図るとともに、教職員に対する知的財産制度のセミナーの実施など、教育者の知的財産制度に関する知的向上を図る。  さらに、大学の講義などで利用できる知的財産制度に関する基礎的な知識を習得できる教材の提供、講師の人材派遣の実施などにより、一般学生向けの知的財産の講義の開設を促進するとともに、学生が知的財産制度に関する知識を得られるよう、大学における知的財産制度に関するセミナーの内容を充実させていく方針だ。  このほか知的財産専門人材の育成を図るため、大学の理系学部・研究科に知的財産制度専門講座の設置などの取り組みを促進し、必要に応じて講師などの人材派遣やその支援を行ったり、技術経営人材の育成を強化する観点から、大学などの教育機関と産業界とが一体となった取り組みや、技術系学生への経営や法律に関する教育の向上に努める。  FB業界の課題は、こうした知的財産に関する人材養成、教育に対してFB業界なりの意見を反映させ、また、自らのレベルアップを図ることである。  大綱では、魅力あるデザインやブランドを活用して、より価値の高い製品・サービスを提供する環境を整備するための具体的方策について、意匠制度、商標制度の在り方を含めて検討し、05年度までに結論を得るとしている。  また、情報化社会の急速な進展を踏まえ、ネットワーク上で利用されるデザインの在り方について早急に検討を行い、03年度までに結論を得るとしている。  魅力あるデザインやブランドという点では、当然、自社ブランドの育成・強化とデザイン力のレベルアップが最重要課題となる。まさに創造力が問われることになる。

2002/09/02
女性総合職を充実 ヤマトインター レディス企画強化で  ヤマトインターナショナルは、自主管理売り場の営業管理、MD、プレス担当など女性社員の総合職を増やす方針だ。5月時点の総合職は、男性社員210人中198人、女性社員52人中13人。来年4月までに女性総合職を6人増やす。  同社の売り上げの大半はメンズだが、「エーグル」「クロコダイル」「シェビニオン」など主力ブランドにレディス企画を投入しており、全社売り上げに占める婦人物は14%を超えている。今後も自主管理型売り場を中心にレディスを強化する考えで、ネット通販担当、情報処理、販売促進なども含めて女性総合職を登用していく。

【2002年08月】

2002/08/22
 FB企業の新卒採用計画 繊研新聞社調査 減少傾向に歯止めかからず 03年度前年を大幅に下回りそう
時間をかけて選ぶ 方法はより柔軟に 「通年採用」「地域限定社員」が増加  2003年度のファッションビジネス(FB)企業の新卒採用は、02年を大幅に下回ることになりそうだ。景気の先行き不透明感で小売業が出店を手控え、アパレル業界も、依然「経営改革」続行中のためだが、採用活動を今月以降も継続したり、通年採用を実施している企業も増えている。繊研新聞社の「FB企業採用動向調査」から新卒採用活動の特徴をまとめた。
採用活動長期化
 調査は8月1~15日に、小売業及びアパレルメーカー約200社を対象に、郵送によるアンケートで行い、78社から回答を得た。  その結果、大学、短大、専門学校、高校を含む、来年4月入社の新卒採用予定者数は、今年採用実績があり、来年の採用を予定している66社中、34社が今年を下回り、上回ったのは19社にとどまった。
 「ユニクロ」のファーストリテイリングアオキインターナショナルなどが減少する一方で、三越花菱、クラヴィス、ジーンズメイト、キング、東京ソワールなどが大幅に増やす。  4大卒などの内定時期は、例年、7月がピークだが、「8月以降も採用活動を続ける」と答えた企業が30社あり、「7月末で採用活動は終了」(29社)と伯仲している。また、「通年採用を実施している」企業が25社あることと合わせると、採用側が「確保したい人材を時間をかけて選ぶ」と同時に、フレキシブルな採用方法を強めていることが浮き彫りになっている。
情報公開は11月がトップ
 「8月以降も採用活動を続ける」企業で、「求める職種」は販売職15社、デザイナー、パタンナー各12社が圧倒的に多い。  学生に「採用情報を公開する時期」は、10月が4社、11月11社、12月7社、1月4社、2月6社、3月7社、4月3社、5月2社、6月、7月各1社の順だった。  「ここ1年、あるいは今後の計画として、人事政策に関する大きな変更があるか(あったか)」について聞いたところ、「現場主義、そして販売体制強化のため、今春から地域限定社員の募集を始めた」(カジュアル専門店)、「秋に大型店舗の出店を控え、新卒募集と並行して中途採用募集も実施し、成果を上げた」(セレクトショップ)、「人事処遇及び賃金制度を、年功的な運営から能力成果的運営へ変更」(大手総合アパレル)、「資格など即戦力となる人材」(フォーマルメーカー)、「事務職社員を短大卒から4大卒へ変更」「採用のウエートを正社員からパート、アルバイトへ移し、非正社員化を進めるとともに、パート、アルバイトの活性化を図る」(紳士シャツメーカー)などの回答が目立った。とくに、販売職を中心に「地域限定社員」の広がりが注目される。

2002/08/03
IFIビジネス・スクール 後期に大阪で特別講座  ファッション産業人材育成機構(IFI)ビジネス・スクールはこのほど、02年後期講座の内容を発表した。  「マスター・コース」「プロフェッショナル・コース」などの基幹4コースのほかに、新たに特別プログラムとしてプロフェッショナル・コースの要点を5日間に凝縮した講座を大阪で開催する。
 大阪講座は、9月から11月にかけて「実践ファッション・マーチャンダイジングA、B」「メンズ・アパレルの商品知識」を各5回シリーズで実施する。開催場所は大阪府立女性総合センター。定員25人、受講料は10万円。  特別プログラムでは、「効率アップのためのパソコン操作テクニック」「ファッション・トレンド最新情報」「トレンド情報の商品企画への活用」「商品解体で学ぶ、製品の構造と価値~布帛編」なども設ける。

【2002年07月】

2002/07/29
十六銀行、総合企画部調査・02年度新入社員意識 仕事の内容で会社選び 地位よりスペシャリスト目指す
 十六銀行総合企画部は3、4月に行った新入社員セミナーでアンケート調査を実施し、「02年度新入社員の意識調査」と題して結果をまとめた(回答者数は男性409人、女性418人の計827人)。
 同調査によると、就職に対する意識を尋ねる「会社を選ぶ際に最も重視したことは」の問いに対して、男女とも「仕事の内容重視」がトップで男性51・6%(前年に比べ3・4ポイント増)、女性45・2%(2・8ポイント増)となった。この他では、「会社に活気があり、これから発展しそうだから」が唯一増えただけで、「給料」「休日」など待遇面を重視する比率は減っている。
 「昇進や出世について、どの程度の地位を目指しますか」では、男性は「専門職、スペシャリスト」が30・6%(0・9ポイント減)、次いで「地位にこだわらない」が27・4%(3・4ポイント増)。女性は「地位にこだわらない」がトップで56・7%(5・7ポイント増)、次いで「専門職、スペシャリスト」が26・8%(1・1ポイント減)。男性も女性も出世への意欲や関心は薄いようだ。
 この他の項目では、(1)「仕事」に不安を持っている(2)会社は「自己実現の場」(3)「転職肯定派」が増加(4)「労働時間の短縮」より「給料」を優先する(5)就職活動でインターネットは、高学歴ほど「役に立った」――などが分かった。

2002/07/26
 第9回繊維ファッション産学交流・東京会議 産学協同でマネジメント能力育成を 厳しい就職戦線、思いぶつけあう
 19日、東京で開かれた「第9回繊維ファッション産学交流・東京会議」(繊維ファッション産学協議会主催)のテーマは「産学で育むクリエイティブ・スピリット」。全体会で基調講演した山本耀司氏は「ジャパニーズファッションは世界に存在しない。このままでいいんですか」「今は熟練のテーラーの技を受け継ぐぎりぎりのところ。人作りを支えるメーカーの責任は重い。目に見えるように支えないとメードインジャパンはどんどん消えていく」と問題提起。これに続き(1)転換期の人材需給(2)21世紀、ファッション人材教育改革への期待(3)クリエーションを育むためのIT(情報技術)活用――の3つのフォーラムが行われた。厳しい採用・就職戦線をどうみるか、企業と学校が思いをぶつけあった第1フォーラムの概要を紹介する。
就職意識の形成に苦労
 パネルディスカッションは企業側の新卒採用の現状紹介から始まった。
 青山仁オンワード樫山人財部人財開発部長は「今年の採用は総合職30人、企画職100人、販売職200人。企画職の40%は新卒だが60%は中途採用だ。総合職は定員を設けていない。将来のオンワードのコア社員となるべき人を4回の面接を経てある基準をクリアしたら採用するようにしている」とし、笹原弘ビームス販売業務部部長は「今期の採用活動は6月末で終了。新卒50人、既卒50人に内定を出した。うち90%は販売職。新卒は3500人の応募で70倍の競争率。4大、短大生が90%を占める。専門学校生は学内のスケジュールと合わず、応募の集団形成の段階でうまくいかない」と語った。
 学校側からは、学生の就職意識の形成に苦労する姿が浮彫りにされた。関川政春新潟ファッションビジネス専門学校校長は「就職、就社意識が極めて低いのが今の学生の特徴。体験型の教育が縮小し、職業観が形成されにくいのでは。専門学校はこの現状を克服する役割が求められる」とした上で、リアルな職業観を育むため、前倒しの就職活動集合研修、「とりわけ業務のプロセス理解と基本スキルの獲得に注力している」と産業界の要請に応えるカリキュラム改革の進展を強調した。宮本教雄岐阜市立女子短期大学教授も「学生、新入社員問わず幼稚化している。一般教養、生活感の欠如、言語表現能力の貧困さは社会的問題ととらえるべき」としている。
 宮本氏は「ただ、企業見学会などを通じて急速に意識を高める子は少なくない。こうした取り組みを大切にしたい。しかし、企業が若い世代を育てることに冷淡過ぎる。育成よりも他社から引き抜けば良いという発想の経営者が少なくなく、優秀な人材は金融など他産業に行ってしまう。中小企業総合事業団・繊維ファッション情報センターの01年度人材需給アンケート回収率14%にもそれは表れている」と嘆いた。これについては企業側も「当社の中途採用の苦戦の要因としてアパレル業界全体で新卒採用数が長期に絞り込まれたことを指摘せざるをえない」(青山氏)と共感の声が出された。
期待かかるインターンシップ制
 企業から学校への要望として出された第一は「マネジメント能力の育成」だった。青山氏は「現在の販売職に在庫管理、店舗運営スキルは欠かせない。技術系も組織の中で働いていくという能力が求められる。総合職も同じ。人の集合体をどのように動かしていくのか、仕事の重要な部分だ。会社の研修ではこのことを見過ごしてきた。そこで新任役職者向けに組織運営ノウハウを学ぶコーチング研修を始めた。こうした問題意識を共有化したい」と呼びかけた。
 これに応える形で関川氏は「02年度学生数500人のうち、100人をインターンシップに出す目標を掲げている」と自校の取り組みを報告した。これは(1)産地製造業の商品化を支援する業務受託型(2)企業、団体との協業型(3)業界体験型(短期)――の3つの形態を同校インターンシップ委員会が統括し、具体的に目指す職業の面白さをつかめるようにするというもの。「若い感性を産地、地元企業の活性化に役立てたい」(関川氏)と意欲を燃やす。一方、宮本氏は「学生が企業の裏側を見てかえって就職活動が鈍ったため、企業実習制度は取りやめていたが、地元からの要望があり、再度実施する準備を進めている」と話した。
 今年の採用戦線をふりかえって思うことは?――司会者からのこの問いかけにオンワード樫山の青山氏から、会場の学校就職担当者がぎくりとさせられる指摘があった。
ますます激しくなる学生間競争
 「技術系でもアパレルに思い込みのあまりない学生が増えている。数年前まではこのデザイナーの服が好きという人が多かったからこれは不思議な現象だ。今までアパレル産業を志向しなかった学生の応募が目立つ。自分の力を評価してもらうビジネスの一つとして考えているようだ。アパレルを目指す学生のパイは増えてくるかもしれない。従来と違った趣向の学生の参入で競争はますます激しくなる」。ビームスの笹原氏からも「オリジナルブランドを充実するため技術職採用を増やしたいが、専門学校からの応募は少ない。『就職は卒業してからのんびり』というムードがあるのでは。残念だ」と意見が出された。  パネリストの一人として参加した恵美和昭ファッション産業人材育成機構(IFI)専務理事は最後に、米国ではIT教育のために臨時に教員を採用し対応している、フランスではデザイナー志望学生に対しても財務経理などビジネススキルの習得を求めているなど、社会と産業の求める人材育成に熱心な海外の教育機関の事例を紹介した。その上で「人材育成に対する企業側の意識の低さは確かにあるが、産業全体に問題があってもこの企業、この産地は素晴らしいというミクロの視点で人材の育成に努めること。企業側もうちのデザイナーにはどういう人材がふさわしいか、細かく見極めることが重要」と語った。「マネジメント能力に優れた人材がこの業界に少ないというのも事実。人材育成ニーズにはまだ透き間がある。学校もそこをチャンスとして頑張ってほしい」と討論をまとめた。

【2002年06月】

2002/06/28
 今年の新卒就職戦線 説明会などへの参加者減少 就労形態多様化・労働観にも変化 「卒業=正社員」の構図崩れる
 ファッションビジネス(FB)における2003年の4月入社に向けた新卒採用活動は、販売職を除くと例年なら内定のピークを迎える頃だが、今年はやや遅れている。背景として、正社員にこだわらない就業形態の多様化、卒業後に大学院や海外留学あるいは専門学校などへ通うという最近の大学生の意識変化がありそうだ。
 「就職セミナーや合同企業説明会への参加者が今年は少ない」と、あるファッション専門店の人事担当者が首をかしげる。
 例年なら6月中に内定者を出しているが、セミナーや説明会への参加者が少ないため、今年は7、8月にも説明会を開き、販売職の内定者は8月以降にも予定している。「景気の底入れ」宣言で、自動車、商社、家電など有力業種へ学生の目が向いてきたためだろうか。FBの場合、その影響は否定できないが、セミナーや説明会への参加者が少ないというのは、全業種に共通しているようだ。
 なぜか――人材派遣大手のパソナが今年3月に実施したアンケートに興味深い結果が出ている。
 同社の「ビジネスインターン制度」登録説明会参加者104人から得た回答によると、「将来、どのような就労形態で働きたいか?」に対し、「正社員」は60・1%だが、「派遣社員」「契約社員」も合わせて37%近くいた。この結果をみる限り、「卒業=正社員としての就職」の構図は、ほとんど崩れてきたといえそうだ。
 同調査では、「働くこと」への意識変化もうかがえる。トップは「お金、収入を得るための手段・生活の基盤となるもの」(19・7%)、以下、「自分自身を成長させる、自分を磨く・向上させる」(18・5%)、「社会に貢献する・社会人としての責任を果たす」(15・3%)、「人生において大切なもの・人生を充実させるもの」(同)、「自分自身の夢・希望を実現」(10・2%)と続き、「人生の充実」を視野に入れた項目が上位を占めている。
 今年の新卒者の多くは、80~81年に生まれ、その人生の半分はバブル崩壊後の長い不況の中にあった。その中で、親世代が倒産、リストラで失業していく姿や、先輩学生たちが「氷河期」ともいわれる就職難で苦労する姿から、「一流大学に入り、大企業や中央官庁に就職し、定年まで働く」という、長年、日本社会を支えていた人生の理想が崩れていくのを目の当たりにして、「働くこと」に真剣に向き合い、考えていることが、このような仕事観を醸成してきたのだろうか。  こうした就労形態や「働くこと」への意識変化に、採用側も新たな対応が求められそうだ。
大学生のファッション調査 好きなブランド1位は女子「インエ」/男子「バーバリー」  「好きなブランド」のトップは、女子が「インエ」、男子が「バーバリー」。繊研新聞社が、今年4月19日に都内で開催した「ファッションビジネス産業セミナー」で調査したところ、こんな結果が出た。首都圏の四年制大学の4年生を中心に、回答者は女子302人、男子213人。
 好きなブランドは、女子では1位、2位とファイブフォックスグループが占め、男子では「ユナイテッドアローズ」「ビームス」などショップ系がベスト10に入った。  「好きな店」は、男女とも丸井が断然トップ。「よく買い物に行くエリア」のトップは、女子が「渋谷」なのに対し、男子は「原宿」だった。

2002/06/08
FAめざす学生にトークイベント 面接で見るところは? 自社商品なら“好印象” 企業側の本音とび出す
 このほど大阪・梅田で開かれた学生対象のトークイベント「ファッションアドバイザーになりたい」(就職塾ドゥー・イング主催)では、「面接でどこを見るか」や「新卒就職者に対して期待すること」などについて、企業側の本音を聞いた。
 面接時に見るポイントは、笑顔と言葉遣いに加え「人の話を聞くこと」。「聞くときの態度と、聞いた上でお客様に提案すること」は、接客でも重要とされるためだ。つめや靴など清潔感、座っている時の足の組み方なども。もっとも「センスというのは一目ではすぐ分からないもの」という理解もあり、限られた時間では広く判断材料を求められる表れでもある。
 企業によっては私服で面接する場合もある。「“これが好き”を表現してもらったり、何をポイントにしたのかリラックスした状態で聞くためのもの」「自社ブランドでないと不合格というわけではないが、うまく当社のブランドを着こなせていれば好印象を持つ」などが企業の着眼点。
 入社前に求めることは「相手の意図をくみ取れる洞察力。自分がおもてなしの立場としてできる精いっぱいのことを考えて欲しい」、そして「感じ取れることを高め、自分の引き出しを増やしてほしい」などが挙がった。最も期待することは「消費者の立場からいろいろと現場、会社に疑問を投げてもらいたい」ことのようだ。
 企業側からは、ワールドの岩永香織第Ⅱ・Ⅲ世代第一エリアスーパーバイザーと、あるセレクトショップ部長が参加した。

【2002年05月】

2002/05/30
【Get The Job】 03年就職戦線中間総括 志望先は「やりたい仕事」で 専門性・成果を重視 4大男子販売職も増加  二〇〇三年の新卒就職戦線が佳境に入ってきた。就職志望者にとって厳しい状況には変わりないものの、景気の底打ち感を感じとってか、企業側の採用意欲は、昨年に比べやや持ち直しつつあるようだ。企業選びの基準として際立っているのが「仕事」「専門性」「成果」の三つ。「自分のやりたい仕事ができる会社」が最も重視され、「自分の仕事の結果を正当に評価してくれる会社」が、理想の就職先として描かれている。企業側もこの傾向を歓迎しており、早期一括採用に執着することなく、時間をかけてでも納得できる形で内定者を決めたいという考え方だ。これまでとは明らかに変わりつつある二〇〇三年の就職戦線を中間総括する。 業種で人気語れず  リクルートワークス研究所が発表した「企業選択の視点に関する調査」に、大きな特徴がある。  就職志望企業順位で、同業の企業が並んでいないことだ。  二位のジェイティービー(JTB)、六位の講談社、十三位の東京三菱銀行、、十六位の積水ハウス、十九位の日本電気(NEC)、二十七位の伊藤忠商事……。いずれも、その前後に同業は見当たらない。企業間格差が一段と強まっている表れで、業界内における一位と二位の企業の人気の差は開く一方だ。  もっとはっきりとした特徴が表れたのは企業選びの重視項目。「自分がやりたい仕事ができる」をトップに、「仕事の成果や業績が正当に評価される」「仕事や研修を通じて専門知識や技術が身につく」を含む三つが、「とても重視している」の上位五項目に入っている。  ここから見えてくるのは、最近の就職志望者は、会社名や業種よりも、自分のやりたい仕事ができるかどうかを最重点にしていること。  バブル期から一九九〇年代前半にかけての「ブランド(会社の知名度)」、中盤の「業種」を経て、今は「やりたい仕事」が優先される時代である。 職種別採用増える  これらの傾向を押さえながら、目をファッション・流通業界に向けて見よう。  個別の企業名を出すまでもなく、業種間の格差は広がっている。百貨店、量販店、大手アパレルがその典型である。  「百貨店だから」「大手アパレルだから」を就職の志望理由にする学生は、めっきりと減っている。ファッションビジネスには、企画、生産、営業、販売を基本に、デザイナー、パタンナー、マーチャンダイザー、マーケティング、宣伝、広報、総務、経理、情報システム、品質検査、物流など、数えきれないほどの職種があるが、企業側も職種別採用を行い、スペシャリストを重視する方向にある。  この考えは学生側も同じで、自分のキャリアを見据え、スペシャリストの道を選ぶようになっている。スペシャリストになれば、どこの企業でも通用するという考えがあり、これからの企業のあり方としても、「スペシャリストの集合体」という流れにある。  専門性を高めることは、評価基準を定めやすくなり、成果主義の給与体系の導入につながる。「終身雇用」や「年功序列型昇進」が後退していく一方で、業績を「ポジショニング」や給与に直結させて欲しいというニーズは高まってくる。 アルバイトから挑戦  ところで、ファッション業界では、伝統的に「ファッション人間」を重視する傾向がある。ファッションが好きということで、ブランドショップでアルバイトとして働き、そこから正社員というコースを想定する学生も増えている。こうしたファッション人間に、ビジネス感覚をどう植えつけていくかが業界の大きな課題である。  外資系を含め、ファッション業界は急ピッチで小売り指向を強めている。店舗を持っていないアパレルメーカーでも、顧客情報、小売り情報をどれだけ持っているかが業績に直結する時代である。当然、販売職への期待は高まる。これまでのように、仕入れと販売は別々ということではなく、これからは仕入れと販売、あるいは商品企画にも十分に意見や考え方を反映させる機会が増えてくると思われる。  最近は、販売職に四大卒や男子の志望が増えている。現在、販売職については、契約社員化など、本体の総合職と分けた雇用形態をとっているケースが多いが、四大卒や男子の増加に伴い、本体と一体化した、新たな雇用形態の検討が必要になってきているようだ。ファッション業界の場合、当分、販売職に注目である。

2002/05/24
【ファッションスクール・ほうかご】 構造変化と人材問題  厳しい経済状態が続いている。景気の先行きは依然として不透明であり、倒産や失業など国民の不安は大きい。個人消費の動向に左右される度合いの高い、アパレルを中心とするファッションビジネスを取り巻く環境も厳しさを増しており、業界がどうなるのか、予断を許さない。このため、各企業は生き残りをかけて、BPR(業務革新)に取り組んでいる。  当然、こうした企業の動きにともない、ファッション業界に人材を供給する側の服飾系専門学校としても構造変化に対応して、それに相応した人材育成を進めていくことが大切だ。消費者主導の時代を迎え、多様化、高度化する消費者の要求を的確に予測、分析し、確実にビジネスに結び付けていくことのできる人材を育てていかなければならない。  構造変化に迅速に対応していくには、幅広い視野を持ち、自分の頭で考え、行動できる能力が必要となる。当然、そのための手段としてIT(情報技術)の活用も不可欠の要素になるだろう。もう一つ、絶対に欠かせないのはグローバルな視点である。経済のグローバル化が進み、国内市場ばかりを見ていた日本のアパレル企業も国際的な市場に目を向ける必要に迫られている。  世界を相手に活躍できる人材をどう育成していくか。学生一人ひとりの夢を大切にしながら、その能力や感性に磨きをかけていくことのできるカリキュラムが求められる。これは学校だけでできることではない。厳しい時代だからこそ、業界や企業も改めて人材とは何かについてきちんと考えるべきだろう。(金)

2002/05/23
日本ボディファッション協会「ピンクラビッツ塾」 商品開発力を育成カリキュラム改編
 日本ボディファッション協会(NBF、塚本能交会長)の人材育成機関「ピンクラビッツ塾」の二〇〇二年度の授業が今月二十九日から始まる。今年は商品開発力の育成という目的を、より鮮明にしたカリキュラムに改編した。店頭ニーズを業態別に学ぶ講義も新たに設けた。受講生は三十八人(十三社)で、昨年(十八人、十三社)の約二倍。  同塾はNBF会員であるレディスインナーメーカーが企業の枠を超え、デザイナーの成長を図ることを主目的に昨年開設された。  カリキュラムの中心は実務型商品製作。店頭ニーズに基づいた商品を作るため、百貨店、専門店、量販店ごとの「業態別売り場動向」講座を新設、七月までに実施する。この授業の後、「モデリングの基礎」授業から実際の商品製作に入る。その後も「年間販売計画概論」「商品開発計画」「コンセプト立案」「事例研究」など、日常業務に直結する講義を組んでいる。春夏、秋冬の二回だった作品製作は、来年二月下旬の日本インナー資材総合展への出展を踏まえた一回に絞っている。  「すべての講義を実務直結型に」「個人の能力よりチームの総合力を引き出す」ことをねらいに指導体制も一新した。クオリティー、オリジナリティー、シーン・マーチャンダイジング、ストア・マーチャンダイジングの領域ごとに責任者を明確にし、受講生の指導に当たる。

2002/05/10
日本アパレル産業協会 合同企業説明会を22日に開催  日本アパレル産業協会は二十二日午後一時半から東京・有明のTFTホールで、アパレル業界に就職を希望する学生を対象に合同企業説明会を開く。昨年まで東京原宿支部が開催していたが、今回からアパ産協の人材育成委員会が主催する。入場無料。  参加企業はアトリエサブグループ、イオリ、インパクト21、オンワード樫山、キャット、サンエー・インターナショナル、三陽商会、ジョイックスコーポレーション、シンガポール、ルシーダ、瀧定名古屋、東京ソワール、東レ・ディプロモード、トレンザ、ナイガイ、ハワード、ピー・エックス、ビー・エム・ディー、ファイブフォックス、フランドル、ポップグループ、もくもく。

2002/05/08
学卒者と業界を結ぶ組織ファッション・リエゾン・ジャパン 発足  ファッション専門学校などを卒業しファッションビジネス業界を目指しながらも就職できない人を対象にビジネス支援する、ファッション・リエゾン・ジャパン(坂口昌章理事長)がこのほど、東京で発足した。 学卒後に人的なネットワークも切れ、情報収集や作品発表の場もなくなった“ファッション自由人”に対して、就職や独立・起業などの支援を行い、教育機関と企業をつなぐ第三者機関の役割を担う。特定非営利活動法人(NPO)の認可を東京都に申請しており、今秋のNPO設立と並行しインターネット上などでの情報発信、会員登録などの活動を始める。活動内容は、(1)起業のための実践的な教育プログラム創設(2)契約管理やコンサルタント業務、各種情報提供の実務的な支援(3)海外の教育機関やファッション業界との文化・産業交流の推進――など。

2002/05/08
【人財】 ネット利用した人材の効率活用 業界専門の求人・求職サイト 女性のキャリア開発も
 繊維・ファッション業界でも求人・求職や自己啓発のための学習にインターネットを利用するケースが増えてきた。アパレルウエブ(本社東京、千金楽健司代表取締役)、コロモ・ドット・コム(本社東京、斉藤恒夫社長)が相次いで業界専門の求人・求職サイトを開設、人材活用の支援事業に乗り出した。全産業を対象とする同様のサイトは多数存在するが、業界向けに特化しているのがミソ。また、日本ファッション教育振興協会(本部東京、大沼淳会長)は「e―ラーニング」の学習プログラムを作り、販売職のキャリア開発を後押ししている。
マッチングの場作り
 アパレルウェブは四月十五日にアパレル業界専門の求人・求職サイト「アパレルジョブ・ドットコム」(www.apparel―job.com)をオープンした。同社はアパレル業界に特化したポータルサイトを運営しているが、サイト開設当初から業界内の人材情報へのニーズは高く、求人企業と求職者とのマッチングの場を設ける必要があると判断した。  アパレルジョブ・ドットコムを立ち上げるのにあたって、営業支援アウトソーシング業のバックスグループ(本社東京、西岡雄彦社長)と業務提携した。バックスグループの一〇〇%子会社で、同グループ会社のクライアント向けに人材派遣・人材紹介サービスを提供しているスマート(本社東京、中畑裕子社長)が、このサイトの運営を行っていく。  アパレル業界だけを対象とした求人・求職情報を提供するのが特徴で、とくにバックスグループが持っている販売・接客職種におけるノウハウを生かすため、ファッションアドバイザーや店舗販売員向けの情報提供を強化する考え。初年度は一千人ほどの登録者を見込んでいる。
中堅・中小にニーズ
 コロモ・ドット・コムも四月二十四日に繊維・ファッション業界専門の求人・求職サイトコロモ・ジョブ・サーチ「コロモ・ジョブ・サーチ」(www.coromo.com/job)をオープンした。多様な求人情報をインターネット上に総合的に集積することにより、業界の効率的な人材募集を支援するとともに、就職・転職希望者に対しても適時、適切な情報収集の場を提供するのがねらい。当面、常時一千件ほどの情報掲載を目指す。  コロモ・ジョブ・サーチは繊維・ファッション業界に特化し、「新卒」「転職」「アルバイト」の各求人情報を総合的に掲載する予定。会員向けのサービスとしてスタートするものの、サイトの利用頻度を高めるために多くの繊維・ファッション関連企業の参加を期待しており、日本アパレル産業協会をはじめ各種業界団体や教育機関とも連携していくことにしている。
 同社では求人・求職サイトの開設について、「とくに中堅・中小企業からの要望が強い」(斉藤社長)とみており、年商百億円未満または従業員数百人未満の企業を対象に九月末まで無料キャンペーンを行い、年会費無料で利用できるようにする。さらに、これを契機に、この規模に該当する企業について年会費を六万円(通常は十二万円)に引き下げることで、中堅・中小企業の入会を促進していく考えだ。
再就職希望の女性に
 日本ファッション教育振興協会は二月から、育児を終え再就職を希望している女性向けに「販売職キャリア開発・e―ラーニング学習プログラム」というサイト(www.fashion-edu.jp)を開設している。この間の利用実績は一千百人強。
 これは文部科学省の委嘱プロジェクトで、産学連携による開発委員会を作り、e―ラーニング教材を制作した。e―ラーニングはインターネットを活用したオンライン教育を意味し、インターネットを利用する環境さえあれば、いつでも、どこでも自由に勉強でき、分からないところを何度も繰り返すなど、忙しい人でも自分のペースで進めることができるメリットがある。
 現在の教材は再就職を検討中の既婚女性を対象にしたものだが、今年度事業としてさらに内容の高度化を図り、現実に販売スタッフとして働いている人向けの教材を開発、キャリアアップに役立ててもらうことにしている。今のところ七月から十一月にかけて開発に取り組み、十二月以降にサイトに追加する計画だ。

【2002年04月】

2002/04/27
コロモ・ドット・コム 業界向け求人サイト立ち上げ  コロモ・ドット・コム(本社東京、斉藤恒夫社長)は二十四日、繊維・ファッション業界専門の総合求人情報サイト「コロモ・ジョブサーチ」(www.coromo.com/job)をオープンした。業界の効率的な人材募集を支援するとともに、就職希望者に情報収集の場を提供する狙い。  同サイトは、繊維・ファッション業界向けに大手から中小企業まで幅広い求人情報を網羅し、「新卒」「転職」「アルバイト」の各求人情報を総合的に掲載する。現在、オンワード樫山、サンエー・インターナショナル、ユナイテッドアローズといった有力企業のほか、中小アパレル企業の求人情報が約五十件掲載されている。当面、常時一千件程度の情報掲載を目指す。  年商百億円未満または従業員数百人未満の中小企業に対しては九月末まで、求人情報掲載に伴う年会費を無料とする。五月の連休明けには服飾関連の学校経由で案内パンフレットを配布し、希望する学生にサイトの閲覧を働きかけていく。

2002/04/22
繊研新聞社 FB産業セミナーの東京会場に2千700人  繊研新聞社主催の「ファッションビジネス産業セミナー・合同企業説明会」が十九日、東京都立産業貿易センターで開かれ、二〇〇三年度にファッションビジネス関連の企業へ就職を希望する約二千七百人の学生が来場した。  三陽商会、フランドル、アオキインターナショナルなど十六社がブースを設置、学生は「ラリーカード」に志望職種などを記入した後、企業ブースを回り、業務内容や採用方法・スケジュールを確認していた。二十五日には名古屋明治生命ホールで開く。

2002/04/17
アパレルウェブ 求人求職サイトオープン  アパレルウエブ(本社東京、千金楽健司代表)は十五日、アパレル業界向けの求人求職情報サイト「アパレルジョブ・ドットコム(www.apparel-job.com)」をオープンした。このため、営業支援アウトソーシングのバックスグループ(東京、西岡雄彦社長)と業務提携した。同グループの100%子会社で、クライアント向けに人材派遣・紹介サービスを提供しているスマート(東京、中畑裕子社長)がサイトの運営にあたる。  アパレル業界専門に求職者と求人企業をマッチングする場を開設するのがねらい。特に、ファッションアドバイザーや販売員など販売・接客職種の情報提供を強化する。初年度のサイトへの登録者は約千人と見ている。

2002/04/17
日本能率協会研究所 合弁設立など中国事業拡充  日本能率協会総合研究所(榮武男社長)はこのほど、中智上海経済技術力合作公司(本社中国・上海市)と上海日能総研中智諮詢有限公司(高地高司董事長、資本金二十万米ドル)を設立した。  今後、同合作公司のネットワークを活用し、日系企業を対象にした人材ビジネスを行う。  中国のWTO(世界貿易機関)加盟に伴う中国関連ビジネスの拡大が予想されるため、現地スタッフを育成して現地化を進める。

2002/04/10
【人財】 キャリアオン 開校から1年、プロ育成へ教育体系化 五感に響く感動がカギ
 人材開発事業をスタートして一年がたつ西武百貨店の子会社「キャリアオン」。個性豊かなサービスのプロが小売業の最大の資産となった今、先陣を切って始めた能力開発事業として熱い視線が注がれている。事業内容は販売サービスにかかわる社員教育の企画・運営・コンサルティング。昨秋に本開校した 「プロスクール」は百貨店やその取引先を中心に事業を拡大してきた。異業種との交流やライセンスの獲得などがマインドアップにつながっている。十一月には店頭デビューを支援する「サービススクール」を新たに開校し、プロ育成に向けた教育を体系化した。“百貨店発の教育事業”がどこまで広がるか、注目されている。
デビューをサポート
 「ようこそサービスマニアワールドヘ」と元気な声で踊りながら登場したのは、サービススクールのインストラクター。昨年十一月に開校した専門学校で、これから販売のプロをめざす人を対象に、基本ルールや店頭における様々なシーンでの対応を教えている。西武百貨店で働き始める派遣店員の研修からスタートし、今後は各企業の意向に沿ったベーシックな教育プログラムを開発する計画だ。  このスクールの特徴は、ハートフルなエンターテインメント。楽しいパフォーマンスやゲーム感覚のコミュニケーション、音楽や映像をフルに活用していることにある。インストラクターの衝撃的な登場に動揺していた受講生も、「初めて会った仲間同士であっという間に打ち解けた」という。  「販売サービスとは物を売ることではない。思い出作りを手伝うことだ」と語る上野和夫社長。顧客を心から応援する意識を持たせるためには、五感に響く教育や感動を共有する教育が不可欠と強調した。  サービススクールの開校によって、デビューからプロになるまで一貫した教育体系のもとで力を高められる仕組みを作った。キャリアや目的に応じたプログラムの広がりで、業種を超えて関心が高まっている。
技を磨くライセンス
 もう一つ注目されるのがプロスクール認定ライセンスだ。「ライセンス獲得講座」で講座の修了に当たって審査し、修得度の高い人に与えられる資格である。  西武百貨店ではライセンスを取得すると、一人当たりの売上高が大きく向上している。例えば、何も受講していない人の売上高を一〇〇とすると、コンサルティング初級者は一二八、ライセンス取得者は一五五という結果になった。この調査は約千人を対象に、婦人靴、ギフト、自主運営売り場などアドバイザー取得者のいる十拠点で実施した。販売力と販売技術には密接な関係があることが分かった。同時に、販売員の自信こそが売り上げの押し上げ要因となることが証明されたという。  プロスクール認定ライセンスは、個人の能力を引き出す経営を進めてきた西武百貨店で、蓄積したノウハウを活用して設けた。シューアドバイザー、アドバンストシューアドバイザー、ギフトアドバイザー、フィッティングアドバイザー(婦人服・紳士服)、ハートフルアドバイザー――の六つの資格を発行している。今後は市場に通用するライセンスにしていきたい意向だ。  また、上野社長は「企業の支援がなければ、せっかく磨いた技も発揮できない」と指摘する。能力を生かす戦略的な組織運営が見えてこなければ、“なりたい自分”を作り上げる意欲も摘んでしまうことになる。
異業種との交流好評
 軌道に乗りつつあるプロスクールは、プロとしての行動特性を半年間でじっくりと身に付ける講座を開いている。「プロセールス養成講座」「プロ店長養成講座」「インストラクター養成講座」の三講座(各二クラス)で構成し、昨秋には百三十人が受講した。アパレルメーカーや化粧品メーカー、電鉄会社やディベロッパーなど異業種が半数を占めたという。  プログラムの中でも、テーマパークの視察やホテルのVIPサービスを体験する“異業種とのコラボレーション”が組み込まれている。「新しい人脈ができた」「少し離れた立場から自分を客観視できた」など、受講生から高い支持を得た。「高級品を扱うブティックもチャキチャキとした魚屋さんも、リーダーとして行動特性は同じ」(上野社長)。他流試合の中でマインドアップ、スキルアップを支援していく考えだ。  また、人気のあったプロ店長養成講座は四月期から、部下のやる気を引き出すための実践的なトレーニングスキルを学ぶ新しいクラスを増やした。今後も受講者の意見やクライアントのニーズを反映したプログラムを開発していく計画だ。

【2002年03月】

2002/03/20
人材紹介会社のファッション・ナビ 広島に発足  ファッション業界専門の職業紹介会社、ファッション・ナビ(稲森正之社長、電話082・545・9885番)がこのほど、広島市に発足した。  事業内容は、広島に出店する首都圏などのファッション企業に対する人材紹介が中心で、異業種で働く人も含めてファッションに興味のある人材を発掘、育成し、店舗に供給する。  求人希望企業は求人一人につき千円の事務手数料を支払って登録する。ファッション・ナビは、登録求職者の中から独自に考案した評価基準に基づいて、適正な人材を求人希望企業に紹介。採用されれば、紹介手数料として賃金の一定割合を一定の期間受け取る。  大手アパレルの広島支店長などを歴任、中・四国エリアの店舗リニューアルや新規出店にたずさわって販売経験も豊富な稲森社長は、「販売現場では販売員個々の感性や接客サービスが売り上げを左右する。優秀な販売スタッフをスピーディーにあっせんしたい」という。今後、販売研修制度や適正な評価基準の整備なども提案していく。

2002/03/19
コロモ・ドット・コム 4月に求人サイト  コロモ・ドット・コム(東京、斉藤恒夫社長)は四月上旬をめどに、繊維・ファッション業界専門の求人サイト「コロモ・ジョブ・サーチ」(www.coromo.com/job)を開設する。総合的な求人情報をインターネット上に集積することで、業界の効率的な人材募集・獲得を支援するとともに、業界への就職・転職希望者に対して適時適切な情報収集の場を提供するのが狙い。  コロモ・ジョブ・サーチは繊維・ファッション業界に特化し、「新卒」「転職」「アルバイト」などの各求人情報を総合的に掲載、運営する。コロモ・ドット・コムでは会員向けのサービスとしてスタートさせるが、サイトの利用頻度を高めるうえで多くの繊維・ファッション企業の参加を期待しており、中小企業については特別に九月末まで無料で求人情報の登録を受け付けることにしている。  同サイトの浸透をはかる目的で、日本アパレル産業協会をはじめとする関連団体や教育機関などとも連携を進めていく予定である。

2002/03/05
専門店労務研が合同説明会 求職・求人の縁結ぶ  有力専門店が加盟する人事の専門機関「専門店労務研究会」は、求職する学生と優秀な人材を求める専門店とを結ぶ合同の企業就職説明会を初めて開催する。  日時は十三日、午前十一時~午後四時三十分。場所は東京都新宿区西新宿の新野村ビル四十八階、「野村コンファレンス・ルーム」。出展企業は八社で、キャビン三松三鈴(以上ファッション)、チヨダ(靴)、イエローハット(カー用品)、ジュエルベリテオオクボ(宝飾)、東京デリカ(バッグ)、すみや(CD)。企業の人事担当者が個別説明を行う。  また資料コーナーとして、当日企業ブースに出展しない企業の会社案内を展示する。資料コーナー企業はやまと(呉服、婦人服)、東京ますいわ屋(呉服)、エル(バッグ)、宝船(家具、書籍)。  同研究会は専門店業界の地位向上に向け、一九八三年に有力専門店が結集して設立した。

2002/03/04
尾州テキスタイル・カレッジ 開校、糸から整理まで実践的に学べる  毛織物を中心としたテキスタイルを、糸から織物、染色、整理まで実践的に学べる尾州テキスタイル・カレッジが四月開校する。テキスタイル館(愛知県一宮市)とザ・ウールマーク・カンパニーが共同で運営、テキスタイルメーカーだけでなくアパレルメーカーや小売業の新入社員や中堅社員、大学や専門学校の教師、学生を対象にしている。  一コースは三日間で十二のカリキュラムを予定しており、原料や糸、織物、染色・仕上げ加工の実物を教材に使い、展示物や資料、ビデオなども活用する。基礎知識にとどまらず、テキスタイル館に設置してある紡績、撚糸、織物、ニットの各種機械を使って実際の物作りや織物の企画設計(柄作り)も実践する。  講師はザ・ウールマーク・カンパニーのアジア開発センター技術スタッフや業界の経験者などが中心。  初年度(二〇〇二年四月~二〇〇三年三月)は八コース(企業向け五、教育関係向け三)を実施、次年度以降も科目や講師陣を充実しレベルアップしていく。また、同カレッジの“卒業生”やスペシャリストを目指す人材に向けての専門的なカリキュラムも開発していく計画。  募集は一コース十人から最大十五人。受講料は一人七万五千円。問い合わせはテキスタイル館、電話0586・45・5121番。

【2002年02月】

2002/02/27
【ファッションスクール・ほうかご】 語学教育  一月のこのページで専門学校の語学教育について特集した。ファッションビジネスがますますグローバル化し、語学が不可欠になっていくことは、だれもが認めるところだ。しかし、取材を通じて、それを専門学校に求めるのは、いささか筋違いだと思うようになった。もちろん、専門学校での語学教育を否定するものでは全くない。  筋違いと思う理由は、語学はいわゆる一般教養の分野に属するものだからだ。本来ならば、中学、高校の教育で一定の水準に到達しておかなければならないはずだ。もし、専門学校の授業に採り入れるならば、ファッションに関連する語学だろう。だが現実は、学生が専門学校に入る段階で、全くといっていいほど語学力がない状態にある。  ファッション業界が語学力の高い人材を求めていることは分かる。しかし、それをファッション専門学校の教育に求めることには無理がある。実際、語学は必要という動機づけ程度にやっているのが現状で、あとは本人次第だ。  これは、日本の教育制度が、グローバル化するビジネスに通用する人材を育てることができないという、もっと大きく、根本的な問題としてとらえ、解決にあたるべきだろう。(史)

2002/02/07
日本繊維機械学会 3月7・8日に春季セミナーを開催  日本繊維機械学会は三月七、八日、京都駅前のキャンパスプラザ京都で第八回春季セミナーを開催する。今回のテーマは「得意技を生かして未来を開く」。  七日は午後一時から開催、川合知二大阪大学教授が「ナノテクノロジーの現状と展望」、恵美和昭ファッション産業人材育成機構所長が「我が国ファッション産業の生き残りの道」、板垣宏帝人相談役が「合繊産業の発展過程と今後の方向」についての特別講演を予定している。夕方には原田隆司同学会常務理事の司会で、「繊維のコア技術の活用による将来への発展の道」をテーマにイブニングフォーラムを行う。  八日はAB二会場に分かれる。A会場は合繊メーカーの技術関係者らが、「特化素材のコア技術を語る」で四講座、「伝統技術の新展開を語る」で四講座。B会場は「産業資材・複合材料の最新情報を語る」で八講座を計画している。

【2002年01月】

2002/01/30
【Get The Job】 厳選がキーワードの2003就職戦線 FB採用はほぼ前年並み ミスマッチ防止へ真剣さ増す
 二〇〇三年の新卒採用に向けた企業のセミナー・説明会が来月から本格化する。三月が選考、四月が面接、五月内定というのが一般的なスケジュールだが、ファッションビジネス(FB)の場合、大手の小売業を除くと、これに比べ約一カ月遅れで進むとみて間違いない。販売職はさらに遅くなる。繊研新聞社が実施したアンケート調査によると、二〇〇三年のファッションビジネスの採用計画は引き続き厳しいものがあるが、完全に採用を見送るという企業は少ない。採用側は「量より質で、決して妥協しない」という「厳選採用」の姿勢だが、学生側も「妥協はしない。フリーターをしてでも、行きたい企業、やりたい仕事に就きたい」と、「厳選」の構え。こうした二〇〇三年就職戦線の緒戦をリポートする。(詳細は2月18日付第2部「新卒採用情報2003」に掲載)
専門店は慎重
 別表の採用計画一覧によると、ファッションビジネスの有力企業は、ほぼ昨年実績(二〇〇二年の内定者数)に近い人数を確保しようとしていることが伺える。百貨店は、伊勢丹、小田急、西武、東武などが前年並みの大卒者を採用する。専門店は現段階では未定が多いが、ファーストリテイリングを含め、やや減少傾向にある。  アパレルメーカーは前年並みが多いが、イトキン、サンエー・インターナショナル、モリリンなど、やや増やす企業も少なくない。倒産が相次ぐアパレルだが、有力企業では、生き残りと将来の発展のため、今こそ有能な人材を確保しようという考えが強いようだ。 基準は下げない  二〇〇三年就職戦線は企業、学生側とも「厳選」がキーワード。厳しい経済環境にもかかわらず、学生も「就職は一生の問題」ととらえ、真剣な活動を行おうとしている。  先行き不透明な時代だからこそ、学生の企業を選ぶ目は厳しくなる。これに対し、企業側も「採用する学生の基準は下げない」と、強気の姿勢を崩さない。まさに二〇〇三年は真剣勝負の就職戦線となりそうだ。  その裏には、何年も前から指摘され続けてきた「ミスマッチ」を防ごうという思いがある。「採用はしてみたものの、どうも納得がいかない」――企業側にはバブル期の深い反省がある。ミスマッチを防ぐには、企業側は企業内容ととともに、働くということについての意識と意義を学生に植え付ける必要がある。
ひざ突き合わせて
 一方、学生は企業のセミナー・説明会に積極的に参加するのはもちろんのこと、自分の将来を見据えて就職活動を行うことを望みたい。  ここ数年、「ターゲット通りの求める学生を採用できなかった」「個性的な学生が少ない」「目的意識を持った学生が少ない」といった企業側の声をよく聞く。インターネットをベースとする就職活動が定着してきたが、ミスマッチ防止のため、いま一度、企業と学生のひざを突き合わせた形での話し合いが求められそうだ。

2002/01/29
【ファッションスクール・まなびや】 技術養成スクール紹介 バンタンキャリアスクール大阪校
 資格ではなく“現場の技術”習得を重視 バーチャルファッション企画室 デザイナーとパタンナーの就職予備校
 専門学校や大学の新卒者、社会人、社会人経験者などを対象にして、短期間で一定の専門技術を身につける技術養成スクールの開設が増えている。昨年四月に開校したバンタンキャリアスクール大阪校と今年四月に開校するバーチャルファッション企画室を紹介する。
「1年制」「夜・土日6カ月」の2コース
 バンタンキャリアスクールは三十二年の歴史を持つ。恵比寿、渋谷、新宿、横浜、池袋校に加え、大阪校を昨年四月に開設した。昼間部一年制と夜・土日六カ月コースの二つあり、大阪校では現在一年制が約百七十人、夜間は約四百人が在籍。ファッション学部は、ファッションデザイン、パタンメーキング、ソーイング、ショップディレクターの四専攻で昼夜延べ三百人が学んでいる。  カリキュラムは、資格を取ることを重点に置かず、「現場、今の技術を教えるのが特徴」だ。講師は、デザイン事務所のオーナーやメーカーのパタンナーなど全員がいわゆるプロ。ファッション学部の講師は約三十人いる。ショップディレクター専攻では、一カ月の店頭での実践教育を実施した。  デザイン、パタンナー専攻も今年の四月生からは「企業からの課題を受け、校内で仕上げて企業に提出する」などの実践的研修を強化する方針だ。  また二~三カ月に一度、個人面談などで個々の希望に合わせた就職先の提案にも力を入れている。ファッション学部のほか、ヘア&メイク、フード、雑貨、インテリア、ビジュアル学部がある。
今春の4月に開校 企業求める人材育成
 デザイナー、パタンナー専門の人材紹介・派遣のエフ・エー・ビー(大阪、菊池文恵社長)が今年四月に開校する。「学校側と企業側の求める技術に温度差がある。若い人材は欲しいけど、新卒はあまり採用したくないのが現状では」との認識が開校のきっかけだ。  服飾専門学校の新卒を主対象に、工場向け仕様書の記入や検品、パターンアシスタントの業務など、入社後の具体的な業務を想定したカリキュラムを含め、「専門職としてのOJT(現場教育)」方式で学ぶ。講師は現役のニットデザイナー、カットソーのデザイナー、布帛デザイナー及びパタンナー。カリキュラムは週四回、三カ月間を基本にする。本業での企業とのパイプなどを活用した実習研修を盛り込む方針だ。
 〈メモ〉バンタンキャリアスクール大阪校 所在地=大阪市北区鶴野町4の11、朝日プラザ梅田2階▽電話=06・4802・4747番
 〈メモ〉バーチャルファッション企画室 所在地=大阪市中央区大手前1の7の31、OMM14階▽電話=06・4792・5607番

2002/01/29
【ファッションスクール】 進行するFBのグローバル化 英語力は不可欠、動機付け強めよう 十分な時間取れない現状にジレンマ
 グローバルな大競争のただ中に置かれている日本のFB(ファッションビジネス)業界。人間同士のコミュニケーションがビジネスの基本であり、コミュニケーションを取る手段として言葉がある。ビジネスがグローバルに発展していけば、当然、外国人とコミュニケーションを取る必要があり、語学力のある人材が求められるようになる。とりわけ、国際語としての性格を持つ英語を話すことができなければ、グローバル化が進むFBの世界で成功することは難しいとの指摘もあるほどだ。服飾系専門学校で学ぶ学生の中には、「将来、世界を舞台に活躍したい」という希望を持っている人も多いと思うが、夢を実現するためにはデザインなどの感性や服作りの技術に磨きをかけると同時に、語学力も身につける必要があるだろう。専門学校の語学教育の現状を取材した。
世界につながる手段
 グローバル化するFBに携わる者にとって、英語を中心とする語学力はますます重要になってきている。ビジネスを円滑に進めるにはコミュニケーション能力が欠かせない。「言葉をしゃべることができれば、ビジネス相手の文化的な背景を理解することが可能となる」(尾原蓉子ファッション産業人材育成機構(IFI)ビジネススクール学長)ことから、会話を通じてコミュニケーションを取るメリットは計り知れない。  事実、IFIビジネススクールは英語教育に力を注いでいる。「世界的な視点に立つ国際人を育成する」というのが同スクールの掲げる理念の一つであり、国際性をはぐくむために、全日制二年間の「マスターコース」のカリキュラムでは、グローバルコミュニケーション(英語)の授業を積極的に取り入れている。  海外の学校も英語力の向上に熱心だ。ファッションマネジメントを中心とするフランスの高等教育機関、IFMのパスカル・モーラン学長は二〇〇〇年十一月に来日した際、これからのFB業界に求められる人材について「英語とIT(情報技術)は最低限マスターすべき。この二つがあってこそ、世界とつながることができる」と強調した。
産学で意識ギャップ
 実際に、FB業界の中にも、英語の必要性に言及する経営トップが増えている。ファイブフォックスの上田稔夫社長は「デザインはまだ、身振り手振りでもお互いの意思を相手に伝える余地があるが、これだけ産地が世界中に広がってくると、少なくとも生産に携わる人間の場合は、英語ができなければ仕事にならない」と言う。また、サンエー・インターナショナルの三宅正彦社長も「言葉の壁が一番気になる。日本のアパレル企業は、これまでは国内市場にとどまっていたが、これからは海外市場に打って出る必要があり、そのためには英語力は不可欠だ」と語る。  中小企業総合事業団が二〇〇一年一月にまとめた専門職の新卒者採用に対する意識調査結果によると、新卒採用で重視しているポイントは学校、企業ともに「人柄」が最も高く、双方の認識が一致したが、「資格」に関しては、企業の意識は薄いのに対して、学校側はある程度重要と考えていることが分かった。さらに、重視している「資格」について聞いたところ、企業は「英語検定」を最も重要であると回答しており、学校側との意識のギャップが浮き彫りになった。
必須の認識はあるが
 それでは、服飾系専門学校は具体的にどのように語学教育に取り組んでいるのだろうか。「グローバル競争下のFBの現状から見て、日常英会話の力が不可欠という認識は持っている」と言うのは文化服装学院。このため、FBの現場を想定した独自のテキストの作成やネーティブスピーカーの教員の配置など環境整備を進めてはいるものの、「基本の専門教育ですら時間が足りない状況のもとで、二、三年の課程で期待にこたえるのには限界がある」と悩みを語る。そこで、「自己啓発が大切になる。短期留学と集中独習が柱になるだろう」と指摘するが、「実際には学生に課される毎日の課題(宿題)が多く、大学生のように放課後に英会話スクールに通う余裕はないのではないか」とジレンマを口にする。  織田デザイン専門学校も「グローバル社会の中で英語力は必須(ひっす)のテーマ」としながらも、「カリキュラムに全面的に組み入れるのは現状では無理がある。専門学校としてはやはり服作りの専門的な知識や技術の習得に時間を重点配分すべきだ」と指摘。このため、「希望する学生に選択制で講義を行うのが現実的な対応ではないか」と語る。 中部ファッション専門学校は、まず新入生に対してFB用語の英単語集を作るよう指導している。カリキュラムとしては、一年次にファッションフランス語会話(二〇〇一年度スタート)、二年次にファッション英会話(始めて十二、三年)とビジネス中国語会話を選択制で導入。英会話は特に希望者が多いので、学力別に二クラスに分けており、三〇~四〇%の学生が受講している。講師は外語学院から派遣してもらい、フランス語と英語は外国人講師で、テキストも服飾系専門学校にふさわしい内容のものを使用している。  ただ、「二、三年ですぐ通用するような語学力を身につけるのは大変難しい」のが現実であり、「ファッションに携わる者にとって、英語は必要という動機付けが一番の狙い」という。  名古屋服飾専門学校も「国際的に活動するFB業界では英語を話せることは必須条件」と位置づけ、ファッションの現場を想定し、実践的な英会話に慣れ親しんでもらう目的で、「ファッション英語」のカリキュラムを導入。ファッションビジネス科二年次の前・後期、ファッションテクニカルマスター科(上級コース)の後期に週一回、十~十五人程度の少人数のクラス編成で授業を行っている。米国滞在経験があり、今でも年五~六回は海外に出かける日本人講師が「生きた英語」を会話中心に教えているのが特徴で、現在のような会話スタイルの授業になって六年ほどになる。 「英語は自分を表現し、相手を知るためのきっかけ」との考えから、試験の採点でも「文法はむしろ二の次。スピーチや会話の中で自己主張が顔の表情に出ているかなどをポイントにしている」と言う。
就職戦線を戦えない
 東洋ファッションデザイン専門学校は六年ほど前から外国人講師による英会話の授業をスタートした。「今や英語力がなければ就職戦線は戦えない」という状況になっているが、実際にはまだ「学生にとって英語は単なる学科の一つに過ぎない状態で、改革が遅れているのは事実」と危機感を表す。新年度からは外国人デザイナーによる授業も新設するなど、英会話やビジネス英語にとどまっていた内容を、よりファッションの専門性の高いものにしていく考えだ。  「グローバルな人材を育成するために語学教育の必要性を痛感している。これからは英語ができて当然だ」と言うのは上田安子服飾専門学校。英語はビジネスコースでは必須科目で、週一時間半の時間を当てている。内容は日常会話やファッション専門用語の学習で、英字のファッション雑誌などを教材として利用している。クリエーター学科では英語かフランス語の選択制となっている。ファッション工芸コースではイタリアのシューズ木型を取り入れている関係で、授業もイタリア語を使用、学生はイタリア語を学んでおり、二年生全員がイタリア語教室に通っているという。  こうした努力もあって、昨年はイタリアの工房に就職した卒業生もいる。

2002/01/26
ルイ・ヴィトン・ジャパン 2001年売上高1179億円に、リニューアルが効果  ルイ・ヴィトン・ジャパンの二〇〇一年(一~十二月)の売上高は前年比一七・六%伸び、過去最高の千百七十九億円となった。米国での同時テロの影響もあり、日本への商品供給が増えたことや、リニューアル効果などによるもの。今年は秋に、世界で初めての総合ビル「ルイ・ヴィトン館」(仮称)内の表参道店と神戸にも大型店をオープンするほか、新しい分野として時計の販売も予定し、サプライチェーンマネジメントの導入などで効率化も進め、引き続き二ケタ程度の増収を見込んでいる。  同社は一九七八年に日本支社を設立し、八一年から株式会社に改組、業績も右肩上がりで伸ばしてきた。過去五年間の売上高推移も、九八年の七・八%増を除いて毎年二ケタ増を続け、九七年の七百五億円から六七%あまり拡大したことになる。  同社は現在、四十五店を国内で展開している。前期は百貨店店舗五店を直営化し、百貨店店舗三十四のうち二十六が直営店となった。また六店舗を改装し、特に大型化した丸井今井札幌店は売り上げ増に貢献した。商品面では「グラフィティ・ライン」のバッグや初のカスタムジュエリー「チャーム・ブレスレット」など新製品も加わった。  今年九月一日にオープンするルイ・ヴィトン館には国内七番目の大型店、表参道店も設置され、スペシャル・サロンや多目的スペースも併設される世界で初めての総合ビルとなる。また十月二十日には、神戸の旧居留地にLVMHファッショングループ・ジャパン初のジョイント・プロジェクトとなる複合ビルがオープン。「ロエベ」「ケンゾー」「ベルルッティ」とともに国内八番目の大型店が入る。  さらに、八店舗の増床・改装を予定している。また、五店舗で新しくメンズ、レディスのシューズを導入する。  同社は直営化で人員は現在千四百三十三人となった。今年も百貨店店舗の直営化に併せて、店舗スタッフの社員化を進め、年間で新卒、中途で合計四百人の採用を計画している。  新製品の時計はメンズ、レディスで、ともに今年秋からの販売を予定している。アメリカズカップの挑戦艇を決める「ルイ・ヴィトン・カップ」を記念した製品の限定販売も予定している。

2002/01/19
IFF「女性の力」のパネルディスカッション 実践のプロが有益な経験談  「活かす・活きる、女性の力」をテーマとしたパネルディスカッションが十八日、IFF会場で開かれた。パネリストの、前レリアン常務人事部長の長谷山律子さん、前高島屋人事部能力開発部長の戸田房子さん、西武百貨店有楽町西武店長の松村はるみさんの三人が、ファッションビジネス業界の第一線で活躍しステップアップしてきた経験を語った。  長谷山さんは「あらゆる仕事にチャレンジしてきたことが、その後、管理職や役員になった時の決断や判断に役立った」と語った。戸田さんも「事務職や販売職などを経験したが、常に目標を持って、自ら選択してきたことが成長につながった」と振り返った。松村さんは「男女が平等に仕事ができる職業として百貨店を選んだ」と前置きし、「会社の大きな転換期と自分の人生の節目が重なり、プレッシャーを乗り越えて現在がある」と語った。  三人はともに人材を育てマネジメントする立場を経験してきただけに、女性の活用にかけてはプロ。長谷山さんは「一人の働き手として、きめ細かく評価することが大切」、戸田さんは「その評価をフィードバックし、問題点を指摘することで次の成長につながる」とそれぞれ語った。松村さんも「人に仕事を付けるのではなく、仕事があって適任者はだれかという視点に立てば、性差は問題でなくなる」と明言した。

2002/01/17
テロ事件後のNYアパレル産業 3万4千人の雇用が危機 縫製工場の稼働率70%以下  米国・ニューヨーク(NY)のアパレル輸出促進団体、ニューヨーク・ファッション・インターナショナル(NYFI)のディレクター、クリストフ・ルゴリュー氏は十六日、IFF会場内で会見し、「昨年九月の同時テロ事件以降、NYのアパレル産業は危機を迎えている」と現況を語った。  NY市のアパレル産業の従業員数は六万人で、縫製工場が集中するチャイナタウンだけで一万二千人に達する。チャイナタウンはワールドトレードセンター(WTC)ビルに近いため、テロ事件直後から近隣地域の工場などが数日間閉鎖された。  九月は感謝祭やクリスマス商戦を控えた繁忙期にもかかわらず、多くの従業員がレイオフ(一時帰休)され、レイオフを免れた従業員にも失業の危機が今も迫っている。チャイナタウンの縫製工場の稼働率は五〇%を下回り、テロ事件以降、従業員の平均月収は以前より九百四十三ドル減少した。チャイナタウン以外の工場の稼働率は七〇%を維持している。  NYのファッション産業は全体で年間二百億ドルの売り上げだが、このままでは二十七億ドルの売り上げを失うとみられる。財政政策研究所の報告によると、NYの衣料生産が三〇%低下した状態が一年間以上続けば、縫製工場で二万人、流通・小売りで一万四千人の職が失われると予想している。  全米の小売業の収入減は昨年末までに七十億ドルに達すると見積もられている。フェデレーテッドはNYの複数の店舗で売り上げが最大四〇%低下したと発表した。「クリスマス商戦は予想ほど悪くなかったが、今年は厳しい年になる」(ルゴリュー氏)と予想する。

2002/01/09
 浸透する報酬の業績連動制度 分社で繊維は厳しく
グループ経営の人材活用
 この数年、合繊業界で事業分社、企業内カンパニー制の採用が増えた。企業は総合、巨大化一辺倒から特化し、“専業”をも指向するようになった。雇用関係も変化しはじめた。終身雇用や年功序列が崩れ、成果主義が増える。年収は所属部門の利益次第で増えもし、減りもする。勤務時間など労働条件も所属企業でなく対応する業種との横並びに変更されるかもしれない。キーワードは利益。変化は恐れるに当たらないが、利益を伴わない部門には淘汰(とうた)が待ち受ける。
繊維に分社ばやり
 今年も合繊業界に構造改革の風が吹きつける。市場変化に合わせて企業形態も変えていかねばならない。四月に合繊最大手の一角、帝人が衣料素材を中心としたポリエステル事業を別会社にする。約千人が転籍、出向する大型の構造改革になる。同じく四月にクラレが、やはり衣料テキスタイル事業を子会社のクラレトレーディングに移管する。六十~七十人が出向する。  ポリエステルのファッションテキスタイルは合繊の「主戦投手」。それが昔のように稼げなくなって体質改善する。歴史的な変わり目である。すでにカネボウユニチカは繊維事業すべてをスピンアウトし、三菱レイヨンは長繊維テキスタイルを分社し、旭化成工業東洋紡は婦人ファッションテキスタイルを子会社に移管する。合繊メーカーでこの種の再構築をやっていないのは東レだけとなった。  分社の目的の一つは身軽さ。複雑怪奇な流通を簡素にして直接アパレルメーカーと接触する機会が増える。すると従来の大企業の画一的で硬直した労働条件、勤務形態では対応できない。中小企業に比べて高い人件費の見直しも近く俎上(そじょう)にのぼるであろう。
業種別での再構築
 合繊メーカーは一九九六、九七年から管理職の年俸制を採用しはじめた。賃金を固定化せず、業績の善しあしで変動させる。昨年のボーナスで全メーカーが踏み切っている。たとえばクラレのケース。昨年の冬、課長以上の管理職七百人を対象に実施したが、全員減額、平均一三%ダウンだった。仕組みは(1)全社業績(営業利益)(2)事業部業績ROA(総資産利益率)(3)個人業績(四半期ごとの目標管理)で決まる。「パフォーマンスの高い事業部はプラスのはずだが、実態は全員マイナスだった」(和久井康明社長)。ちなみに役員報酬も二〇%ほどのダウンだそうだ。役員報酬を明らかにしない企業が多いが、明らかにしたほうが社内に不平不満がたまらなくてよい。  年俸制ではカネボウが早くから採用し、副部長以上は半年ごとの更改と短サイクル。業界の動きは業績連動の率をより大きく、対象の範囲をより広く、である。  同じ企業内でも業種の違いで成長力や収益力の違いがある。現状で同一企業内格差は付けにくいが、スピンアウトでなら抵抗がやわらぐ。別会社にして賃金体系を対応業界水準にさや寄せして競争力を回復させよう、という動きは自然な流れに見える。
LANで社内公募
 一つの細胞が巨大化するより、多細胞が機能的に結び付いた高等生物のように作り変える。そういうイメージに向かって企業は変化している。  しかし、困った問題も浮上してくる。労働組合が許容できない問題がたくさん生まれ、労使交渉が行き詰まってストライキ突入という事態も起きている。これからも増えるだろう。人材の交流、発掘の硬直化も大問題である。社内カンパニーや分社で人事交流が阻害される。高くなった壁を突き破るシステムが必要だ。  業界で最近登場した人材活用法は社内公募で、東レやクラレがやっている。クラレでは「フリーエージェント制」といっている。新プロジェクトの立ち上げの際や、身近に適材が見当たらない時、パソコンのLAN(企業内情報通信網)を通じて公募する。だれも応募を遮れない仕組みだそうで、社員の反応は早いそうだ。ローテーション義務制、抜てき(飛び級)制、若返り対策、ベテラン活用、外国人、女性登用などさまざまな制度が考えられる。  経営の三要素はヒト、モノ、カネと言われる。近年、ややヒトの扱いに軽みを感じるのは不況のせいであろうか。

2002/01/10
アパレル業界様変りの人材活用 アウトソーシングで企業風土刷新
人事制度も成果主義に
 大手アパレル企業の人材活用手法が大きく変わろうとしている。社員だけで業務を自己完結させるのでなく、必要に応じてデザイナーや企画会社など社外の人材を起用するコラボレーション型に変化してきている。得意分野を持つ外部の人材に業務をアウトソーシングすることにより、顧客価値を高めることができるという直接的な効果に加え、優れた感性や技術に接することで、社員のレベルアップも見込める。同時に、各社とも相次いで人事制度を成果主義型に転換するなど企業風土の刷新を急いでいる。人材活用のあり方によって、企業の競争力に大きな差がつくことになりそうだ。  「社内だけでやっていたのではどうしてもマンネリになり、同じようなものになってしまう。デザイナー、企画会社、商社などそれぞれの得意とする分野でコラボレーションをしていかなければならない」と言うのは東京スタイルの高野義雄社長。「長い間やってきた中身を見直さなければならない。布帛なら布帛、ニットならニットごとにコラボレーションをすることも必要だろう」と指摘する。  三陽商会の田中和夫社長も「アウトソーシングでのタブーはない」としたうえで、「当社の意思が明確に存在しないアウトソーシングはありえない」と明言。「どこの部分をどういう形で、何の目的でアウトソーシングするのかをはっきりさせることが大切」と語る。  ダーバンの平山輝昭社長は「一九八〇年代までは当社の企画に先進性があったと思うが、九〇年代は先進性を発揮できていない」との反省のうえに立ち、「社内だけで企画のレベルを引き上げるのは難しい。社外の第一級の人とのコラボレーションを考えたい」と口にする。  もちろん、コラボレーションやアウトソーシングだけで問題がすべて解決するわけではない。  社員のスキルアップ、組織・企業風土の改革は企業にとって避けては通れない課題だ。「この十年間社員への投資ができなかった」というダーバンは、「二〇〇二年から能力のある人材を対象に人への投資を再開する」し、三陽商会も「社内ローテーションや教育・研修の充実などで常に刺激し合う環境の整備を進めている」。  社員のやる気を引き出し、人材面での競争力を向上させるため、従来の年功序列型から実力主義・成果主義型の人事制度に転換する企業も増えている。内容に濃淡はあるものの、すでにレナウンルック、ワールド、三陽商会、小杉産業、ダーバンなどが新人事制度を導入しており、レナウンナイガイも二〇〇二年から実施する。小杉産業は「問屋的DNAの人間から店頭起点で発想する人間へと意識改革を進める」(小杉和夫社長)一環として、人事制度の再見直しに入り、ダーバンも運用によってメリハリをつけることにしている。

2002/01/09
 ビー・ザ・ワン、フランソワ・ブイエ社長   インターネットで人材紹介・研修 日・米・仏で同時スタート
三業種に絞り込む
 当社はフランスのベンチャー企業で、インターネットを活用した総合人材サイトを昨年十二月に開設しました。ファッション、ビューティー、流通の三業種に絞り込み、バイヤーや販売職、店長といった専門職の求人や求職活動をネットを通じて行えます。  求職者が自分の履歴を登録すると、データベースに蓄えられ、求人企業の採用条件とマッチングして該当者を紹介するという方法です。当社はフランスのほかに日本、ニューヨークに拠点を持ち、登録した履歴書は日・英・仏の三カ国語に自動的に翻訳されます。海外ビジネスの専門家をハンティングしたり、逆に外資企業で働くチャンスもあるわけです。  当社は単なるネットベンチャー企業ではなく、業界の専門家や経験者、人事、ネット、国際ビジネスの経験者でチームを構成しています。皆のノウハウを集めてインプットし、しかも業種特化することで、かなり細かく専門的な内容を持っています。技術はまねできても、これらは簡単にはまねできません。  ファッションなど三業種に特化したのは、専門職が多いこと、国際的なビジネスであり、オペレーションがどこもほぼ同じであること、離職率が高いことなどから、ニーズが高いと判断しました。  私自身、長年ファッションビジネスに従事し、企業の経営に携わるなかで、人材の重要性を痛感しています。ファッションにはテクノロジーは不要です。会社を回していくためには人材しかありません。
研修コストを削減
 求職者からの登録は無料、求人企業からは一職種・一勤務地・六十日間掲載で三万円の料金となります。ただ、当社の収入としては、人材紹介で三分の一、残りの三分の二はEラーニング(インターネットを使った研修)を予定しています。  社員教育や内定者研修、役職者研修などを集合研修の形で行うと、交通費や宿泊費、講師代など膨大な費用がかかります。ところがインターネットを使って研修すると、コストがうんと安くなる。社員の進ちょく管理などのデータ管理もできる。教育教材を持つ企業と当社が提携し、当社がネット上のプラットフォーム(土台)を提供していく予定です。  Eラーニングは、日本ではあまり普及していませんが、米国では二十億ドル(約二千五百億円)の市場になっています。語学やパソコンなどが中心ですが、ファッションビジネスでは販売員向け教育が最も需要があるとみています。◇ ビー・ザ・ワン・ドットコムのアドレスは www.BeThe1.com


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