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「繊研新聞」掲載記事から就職・採用関連記事の一部を掲載します。文頭の日付は掲載日です。

【2007年08月】

2007/08/30
シニアを組織 セシールの人材派遣子会社
 セシールの子会社、セシールビジネス&スタッフィング(CBS、高松市)はシニア世代のスタッフ会員組織「CBSシニアアクティブクラブ」を開始した。シニア会員の知識や経験、技能を生かした「地域支援サービス」に取り組む。法人向けだけではなく、個人向けサービスなど地域住民の安心、便利な生活作りをサポートする。
 CBSは昨年7月から人材派遣業を営んでいるが、50、60代のシニア層には「第一線を離れても社会にかかわりたい」「退職後も経験や技術を生かしたい」という人が多かった。そこで、12月に同クラブを発足した。現在、登録は約70人。専用ホームページを開設、高松市内の地域支援サービスを受け付ける。

2007/08/29
経産省・中企庁08年度概算要求 中小企業対策22%増 団塊世代活用に22億円
 経済産業省中小企業庁の08年度中小企業対策概算要求は1539億円で、前年度予算額1260億円の約22%増となった。企業規模や地域によるばらつきが拡大し、小規模な倒産件数が増加傾向にある状況下、来年度の重点として地域、企業、人材の潜在力を発揮させ、中小・小規模企業の底上げと地域の活性化を図る。
 地域の潜在力発揮での重点施策は(1)意欲ある小規模事業者の支援強化(要求額150億円)(2)地域中小企業の再生支援(53億円)(3)中小企業地域資源活用プログラムの推進(117億円)(4)まちづくりの推進・商店街の活性化(121億円)――の四つが柱。
 意欲ある小規模事業者の支援ではオンラインで記帳する会計・財務システムを整備するとともに、予約保証の導入や売掛債権早期現金化支援(新規23億円要求)などで資金調達の円滑化を図る。産地の技術などを活用する中小企業地域資源活用プログラムは前期比約15%増を要求する。
 企業の潜在力発揮での重点施策は(1)事業承継の円滑化(26億円)(2)下請け適正取引等の推進(6億円)(3)資金調達の円滑化(204億円)(4)中小企業のIT(情報技術)化、研究開発等の支援(165億円)――の四つ。空き店舗対策と商店街での事業承継を推進する事業承継支援センター設立支援費に新規20億円、中小企業取引適正化事業委託費に6億円(前期予算比約6・7倍)、中小ものづくり高度化補法に基づく戦略的基盤技術高度化支援事業には116億円(約24%増)を要求する。
 人の潜在力発揮での重点施策は(1)中小企業における人材能力の向上(29億円)(2)新事業創出・創業の支援(23億円)――が柱。退職した団塊世代の人材が技術やノウハウを活用して、地域・中小企業の「新現役」として再活躍できる仕組みを構築する「新現役チャレンジ支援事業」に新規22億円を要求する。

2007/08/27
経産省08年度税制改正要求 中小企業承継を拡充 研究開発控除限度額引き上げ
 経済産業省は08年度税制改正要求として(1)地域を支える中小企業を中核とした生産性向上・成長の底上げ(2)地域経済の活力維持や雇用確保を図る中小企業の活性化(3)地球環境保全と経済成長の両立に向けた環境エネルギー対策の推進(4)国際的なイコールフッティングの確保―の四つの視点で施策に取り組む。
 生産性向上・成長の底上げでは中小企業投資促進税制や情報基盤強化税制、研究開発促進税制、人材投資促進税制の拡充を行う。情報基盤強化税制ではSaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)やASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)など中小企業の生産性向上に有効なIT(情報技術)のサービス化を支援対象に追加する。SaaSやASPはインターネット経由で情報処理を行う外注サービス。情報システム一式をすべて自前で導入、維持、更新することが困難な中小・零細企業で、特に米国で急成長中である。
 研究開発促進税制では現行法人税額の20%になっている税額控除限度額の引き上げなどをめざす。同控除額の上限は英蘭加中韓などの諸国にはない。人材投資促進税制では団塊世代の大量退職に備えて技能承継のための教育訓練費(定年後当該訓練に限定した雇用契約)を支援対象に追加する。厳しい経営実態から継続的に教育訓練費を増加できない中小企業については、教育訓練費の総額に対して税額控除を行う制度に拡充する。
 中小企業の活性化では中小企業事業承継税制やエンジェル税制の拡充を行う。年間29万社の廃業のうち、後継者不在によるものが7万社ある。事業承継の障害である相続税負担の問題を解決するため、非上場株式等事業用資産の相続税の軽減等を行う。日本は諸外国に比べて開業率が低い。中小・ベンチャー企業の創業時には資金調達が最も重要な問題であり、エンジェル税制では投資時点の所得税制控除制度の創設を行う。英仏では投資税額控除制度が導入されており、英国ではエンジェル投資額が大幅に増加している。
 環境・エネルギー対策の推進では、エネルギー需給構造構造改革投資促進税制の拡充や住宅省エネ改修促進税制の創設を行う。エネルギー需給構造改革投資促進税制の拡充は、省エネビルの普及を支援する。

2007/08/27
FDC、学生のための産地研修 全国から20人参加
 FDC(一宮地場産業ファッションデザインセンター)は、全国から公募した20人の学生を集め「学生のための産地研修」を行った。
 繊維原料やニット、織物、毛整理、染色などの基本知識のほか紡績、製織、染色整理の工場見学、編み立てや手織り、ビーカー染めの体験学習などでテキスタイルの基礎を学んだ。研修を実際に運営したのはアパレルメーカーや小売業向けに「尾州テキスタイルカレッジ」を定期開催しているNPO(非営利組織)の尾州人材育成機構。
 FDCでは、若い人材に素材知識を産地で学んで欲しいと、全国のテキスタイル・ファッション専門学校や大学から受講生を公募していた。交通費や宿泊費は受講生が負担するが、受講料はFDCが負担する。60人近い応募があり、多摩美術大、愛知文教女子短大、名古屋芸術大、川島テキスタイルスクール、中部ファッション専門学校の5校から20人が参加した。
 FDCでは「若い人に産地を知ってもらい、産地に呼び込みたい」と期待する。素材や物作りへの関心は高く、学校からの要望も強いことから「来年の春休みにでも第2弾を検討したい」としている。

2007/08/25
経産省08年度概算要求 一般会計全体で18%増 「感性価値」創造に9.5億円 持続的成長実現へ
 経済産業省は24日、08年度予算の概算要求をまとめ、同日開いた産業構造審議会(経産相の諮問機関)総合部会に報告、了承された。07年度に立ち上げ、08年度も引き続き推進する経済成長戦略大綱関連重要施策を1階(土台)部分に、08年度に緊急に取り組むべき最重点施策を2階とした“2階建て構造”(2段構え)が特徴である。政府が08年度予算の目玉として打ち出す重点施策推進要望関連予算は総額6000億円で、うち経済産業省は450億円を要求する。一般会計(エネ特会計繰入除き、重点施策推進要望含む)としては5033億円(前年度比約18%増)を計上する。うち中小企業対策関連予算は1539億円で同約22%増。
 08年度に日本経済の課題と位置づけ緊急に取り組むべき最重点施策の3本柱は(1)裾野の広い成長に(要求額497億円)(2)安全・安心・信頼を日本の強みに(1230億円)(3)環境制約を成長の糧に(2232億円)。
 「裾野の広い成長に」では中小企業へのIT(情報技術)の導入やOB人材など専門人材の活用による経営能力の向上支援に新規127億円、産学連携による人材育成や働き方改革に新規37億円をそれぞれ計上した。事業承継支援センターの設立など事業承継の円滑化に26億円(前年度実績2億円)、コミュニティビジネス振興など事業再生支援に58億円(33億円)、地域資源活用など地域発イノベーションの創出に211億円(103億円)を増額要求する。中小企業地域資源活用プログラムの推進には117億円(101億円)を増額要求し、産地の技術などを活用した新商品・新サービスの開発・展示会出展などに対する支援を行う。
 「安全・安心・信頼を日本の強み」では製品安全対策と悪質商法からの消費者保護の強化に13億円(8億円)を増額要求する。製品安全にかかる情報の収集・分析の充実、悪質な訪問販売業者対策のための非常勤職員の増員などに取り組む。
 「環境制約を成長の糧に」では長期目標(2050年半減)の達成に向けた革新技術開発の推進の838億円(461億円)を増額要求する。
 06年度に引き続いて推進する重要施策は7本柱。「イノベーションの加速による成長力・競争力の強化」では「感性価値」創造の促進に新規9億5000万円を計上した。生活者の感性に働きかけ共感・感動を得ることで顕在化する商品・サービスの価値(「感性価値」)の創造を促進するため、「感性価値創造フェア」の開催など、日本の感性価値を生かした製品・サービスの国内外での展示を行う。「東京発日本ファッション・ウィーク」(JFW)の開催などに支援を行う。
 IT関連では環境や製品安全に対応した電子タグ・EDI(電子データ交換)の共通基盤の構築に新規16億円を計上している。

2007/08/24
【学ぶ・育てる】 小回り利かせ業界ニーズ取り込む中堅専門校 教育効果に規模は関係なし
 戦後まもない時期の洋装の普及やアパレル産業を支える人材の輩出で、全国の服飾系専門学校は日本のファッションビジネス(FB)に大きく寄与してきた。しかし、この十数年で産業構造は様変わり。専門校は急速に淘汰(とうた)が進んでいる。資金、人材の両面で対策が限られる中小専門校で顕著だが、「教育の効果は学校の大きさとは比例しない」「小回りを利かせて大手がやらない分野をカバー」など、存在意義を改めてアピールする動きがある。
独自の道を
 JR山手線目白駅前にあるミネルヴァ学園目白デザイン専門学校(東京、学生数250人)は、新宿・渋谷エリアに近く、大手校の影響を受けやすい立地だが、07年度の入学者数は前年実績を維持し善戦している。
 ただ、「大学との競合は厳しい」(小嶋禮子理事長兼校長)。本来の強みである専門知識と技能の習得で差をつけたいところだが、企画・技術系の人材ニーズは以前より減少している。このため、「販売系で服飾専門校らしい教育を実践し、存在意義を訴求していく」(同)とし、今年度から1年制のファッションアドバイザー科を設けた。
 一方、01年度開設のメンズアパレル科を08年度から夜間から昼間部に移し、内容を拡充、学生募集にもさらに力を入れる。「メンズ専門の学校が減ったので立ち上げたが、正直言って厳しい面もあった。しかし、今、メンズファッションには追い風が吹く。業界のプロ育成のニーズを感じている」(同)。この一環で週1回土曜日に開講する「テーラード・クラス」は、専門校卒業程度以上の知識・技術を持つ社会人に、メンズに特化した高度な服作りを伝える。
 いずれも少人数制の授業で、1クラス60人が珍しくない大手校との違いを強調。「必ずしも大きい学校だから優れているとは限らない。1人当たりの設備では負けない部分もたくさんある。専任教員の構成比の高さも大いに自慢したい」(同)。
 一方、杉野学園ドレスメーカー学院は名門の再生に挑む。産学協同などで知名度を上げ、順調な杉野服飾大学に比べ、学生募集で苦戦が続くが、07年度から反転攻勢に出た。高度アパレル専門科(4年制)、FB科ストアマネジメントコース(ワールドとの提携講座)、アパレル技術科の3年次にメンズコース新設など、新機軸を連打。これらを力に、08年度の入学者数で前進をめざす。
 表参道と青山通りの交差点に一番近い専門校として知られる、青山ファッションカレッジは、現校舎完成の91年以来初めて校舎をリニューアルした。地下1階の教室化に伴い、ファッションクリエーター専攻科(3年次の1年制、定員15人)とファッションモデル科(1年制、25人)を08年度から立ち上げる。
企業と積極連携
 各地の中堅校では、学科・コースの拡充・新設が相次ぐ。業界の人材難に応えるとともに、ファッション業界の仕事の魅力を高校生をはじめ若い世代に改めてアピールする動きである。各校の新機軸は、販売系、企画技術系、異業種・異分野への進出、に大別できる。それぞれで専門性を追求する。
 販売系の典型例は、マロニエファッションデザイン専門学校(大阪)と上田安子服飾専門学校(同)、名古屋ファッション専門学校がドレメと同様のワールドと提携コースを開始したことだろう。文化服装学院もパルとの提携でブランドマネージメント学科ショップマスターコースを立ち上げた。1社との特別な連携に足を踏み出せること自体、大手にまねのできない小回りの発揮である。
 企画技術系では、織田デザイン専門学校(東京)がアパレルテクニカル講座を新設した。大手アパレルの技術畑出身の教員を擁する強みを押し出すものだ。また、大阪文化は来年度から伊ポリモーダ校に2週間~1カ月留学させるスーパーデザイナー学科(高度専門士対応)を立ち上げる。これら以外にも、業界人の再教育事業で役割を示そうとする学校がある。
 異業種・異分野への進出では、横浜fカレッジが、ファッション技術科にドレスコース、オートクチュールコースを設ける一方、ビューティーコーディネート科にメイク&ネイルコース、エステティックコースを新設した。神戸ファッション専門学校は来年度、ファッションランジェリー講座を開始する。マロニエは大学生向けの短期講座や関西大文学部への出張講座拡充でファッションに関心のある大学生にアプローチをかける。
 このほか、若者に人気の高い雑貨や、就職先をイメージしやすいブライダルコースの新設が目を引く。個別企業のニーズのカリキュラムへの反映も年々敏速になっており、これに気づいた企業からの協業の問い合わせも増えつつある。

2007/08/22
製造関係で物作り支援サービス協 07年度ビジネス性実証支援事業
 経済産業省が発表した「07年度ビジネス性実証支援事業」(人材育成分野)の公募結果によると、採択総数5件のうち、製造関係では、物作り支援サービス協議会の「ものづくりを支える人材のキャリアアップシステム構築プロジェクト」が選定された。
 製造系人材サービス産業人材育成効率を高めるための業界横断的なプラットフォームを構築する。学習履歴・人材データベースの作成などを行う。
 参加団体は日本製造アウトソーシング協会、日本生産技能労務協会、早稲田大学。

2007/08/22
経産省・中小機構 「07年度自立事業」の事業概要報告書を公表 「もう一押し」対策に3本柱 ウェブ作成、外的人材強化、国外展示会参加
 経済産業省・中小企業基盤整備機構(中小機構)は21日、07年度「中小繊維製造事業者自立事業」採択企業の事業概要報告書を公表した。採択総数105件のうち、公表に同意した92社分の事業概要をまとめている。22日には中小機構のホームページにも掲載する。
     ◇
 92社の事業内容の特徴は、採択数が55件と全採択案件の過半数を占めた追加支援案件で、「もう一押し」対策として、ウェブ作成、外的人材強化、国外展示会への出展などに取り組む事例が多かったこと。
 追加支援事業の事例でエイガールズは(1)米国の展示会コーテリー、仏の展示会トラノイへの出展(2)英語版のホームページ、商品カタログ、会社案内の作成――などに取り組み、さらなる販路拡大をめざす。
 コボラリンチェは外部スタッフとして企画開発並びに染色の専門家の確保に取り組む。
 フロンティア・ヒグチはファクトリーショールームやホームページの開設等による自社ブランドPR、自社独自展示会の開催や国内外への展示会への参加、販売代行業との提携で新販路開拓を進める。
 川邊莫大小製造所は(1)展示会出展等による販売力の強化(2)新規外注加工先の開拓等による生産基地の確保(3)商社機能の見直し――などをめざす。
 ソーイングアイは「沖縄物語」「珊瑚物語」の新ブランドを立ち上げる。販売面では新店舗の開設、代理店の一本化などで営業力強化を図る。
 東播染工は企画・デザイン充実のための外部人材の活用とソフト関係の開発、販促活動の強化などにより、一貫受注・生産・販売体制の確立をめざす。
 畠山メリヤスは新規雇用・システム開発などによる生産管理強化、外部人材の登用や差別化商品の開発による商品開発力の強化を図る。
 ムツミテキスタイルは(1)東京ショールームスペース・機能の拡大(2)年4回の展示会開催(3)ホームページの開設、広告宣伝の充実――などに取り組む。
 佐藤繊維は最終消費者への直接販売の拡大をめざし、新店舗を開設する。
 樋口繊維工業は、さらなる特徴ある新素材・新製品の開発を進め、展示会、自社店舗などを通じて販売する。
 丸和ニットは原糸・編み・加工も踏まえた新規素材の開発を行うとともに、海外展示会への出展とインターネットの活用により海外にも認知度を高める。
 マルナカは国内外の展示会等によって新規顧客開拓、認知度向上を図る。
 千本松毛晒工業は(1)大手商社の海外事務所や海外エージェント活用、海外での常設展示室設置による海外ビジネス活性化(2)見本の積極活用(3)国内大手アパレルからの受注増加により採算性の改善――に取り組む。
 自立事業は今年度で最終年度を迎えることから、これまでの成果やノウハウの普及にも取り組む。中小機構は9月末をめどに、03~05年度自立事業の成果調査アンケートの結果をまとめた報告省を作成する予定。経済産業省も今年度中に、百貨店・アパレルバイヤー向けに、ビジュアル情報媒体を刊行する。

2007/08/16
メンズ専門の講座を開講 IFIビジネス・スクール
 IFI(ファッション産業人材育成機構)ビジネス・スクールは、「メンズ・ファッションの実践」講座を開講する。メンズはレディスファッションに比べ専門知識を吸収する場が少ないとして、ユナイテッドアローズUA本部副本部長・クリエイティブディレクターの鴨志田康人氏らの協力を得て、既存の講座を大幅に拡充した。
 9月27日~08年3月26日の全24回。「消費者に説得力のある物作りやビジネスのためには、商品の本質を理解し、良しあしを識別できる力が必要」と、バイヤーや店長クラスの販売員に受講を呼びかける。
 メンズ市場の現状、最新トレンドの把握から始め、(1)素材(2)ニット(3)事例研究=ユナイテッドアローズ(4)スーツ(5)コート(6)ボトム(7)シャツ(8)デニム(9)靴、の順に進める。重点のスーツは“スーツ解体”講義だけで3回を費やし、自店のスーツを細部まで分析。最後の5回はグループワーク。
 受講料は1人18万9000円(税込み)、問い合わせは同校、電話03・5610・5701。

2007/08/14
【挑む】 人材派遣のアイ・ディ・アクセス 社長 加福圭介さん 独自の販売員資格を創設 取引先に取得者の優遇を求める
 ファッション業界への特化で急成長している人材派遣会社、アイ・ディ・アクセス(IDA)。今年4月に横浜支店を作り、全国10カ所に拠点が広がった。全国展開することで、取引先からの派遣依頼に幅広く対応し、派遣する販売員を増やしている。
 会社設立は1999年。もともと人材派遣からスタートしたのではなく、外資系ブランドが日本に進出する際のコンサルティングを手がけていました。そのうちに販売員や商品管理、ディスプレー担当などの要請を受け、人にかかわらざるを得なくなってきました。
 人材派遣業では後発のため、(1)ファッションに特化して専門性を発揮する(2)化粧品、服、雑貨など、分野に応じた教育に力を入れる(3)全国展開する――などを基本にオンリーワン企業になることをめざしています。
 全国の主要都市に拠点を構えたのは、外資系ブランドの日本での店舗展開を考えると必然で、設立当初から全国10カ所に拠点を作るつもりでした。ですから、設立後2年間で大阪本社、東京支社以外に、名古屋、札幌、福岡などに五つ支店を出し、企業の成長に合わせてこの1年間で、南九州(鹿児島)、四国(松山)、横浜支店を開設して10拠点が揃いました。
 全国に拠点があることで取引先の派遣依頼に3、4日で対応できます。また、当社に登録した人に対しても、すぐにあこがれの仕事を紹介できることが信頼感につながっており、登録者数は昨年の倍、月間1500人ほどに増えており、現在約2000人の方が就業しています。350~400社の取引先を持ち、外資系企業との強いパートナーシップがあるからこそ、登録者に対してスピーディーにあこがれのブランドでの仕事を紹介することができます。
 昨年11月、販売員の地位と待遇の向上を目的に独自の販売員資格制度「IDAライセンス」を立ち上げた。取引先にライセンス取得者の給与面での優遇を求める点はユニークだ。
 販売員の給与は、能力がある人とそうでない人との差があまりない。これは非常に不平等な話で、ファッション業界で優秀な人材が活躍できないひとつの要因になっています。仕事は大変、賃金は低い、加えて社会的地位も低いとなると、能力のある人が他の業界に流れるのは当然で、ファッション業界にとって大きな損失です。そこで、販売員の地位と待遇の向上が必要と考え、IDAライセンスを作りました。
 ファッションに特化した人材教育会社、モードコンシェルジェがトレーニングとライセンスの認証を行います。ライセンスの信頼性と価値を高めるために別会社に委託する形をとっています。
 講義は、当社の登録者であれば無料で受けることができます。接客技術を「リピートと顧客の固定化」や「円滑なコミュニケーション」などスキルごとに6分類し、それぞれに筆記とロールプレイングのテストがあります。そして六つすべての項目に合格した人だけが「ホスピタリティ」と名付けた最終講義と資格取得審査を受けることができます。
 授業で学んだ内容を派遣先企業で働きながら実践することを前提としているため、通常ひとつの項目に合格するには1カ月はかかります。ひとつ合格するだけでも大変ですから、現在4項目で合格した人が最高で、まだライセンス取得者はいません。
 しかし、本当に接客技術を身につけた人しか合格できないからこそライセンスの信憑(しんぴょう)性は高まりますし、取得者が派遣先でリピーターを多く作り、結果的に売り上げアップに貢献することでライセンスの価値が徐々に証明されると思います。
 しかし、資格を持っていても給与や待遇が変わらないと意味がありません。ですから、取引先にはライセンス取得者に対しての優遇をお願いし、すでに30社ほどに了承をいただいています。具体的には「ライセンス取得者の給与をそうでない人と比べて最低でも1割は上げてもらいたい」と要請しました。
 接客に関する客観的な指標(=ライセンス)を作ることで、販売員は自分のスキルによって待遇や評価が上がります。企業側にとっては「20年の販売経験があります」といった職歴だけでの判断ではなく、求めるスキルを持った人だけを採用できるので、お互いにミスマッチが減ります。
 今は1企業の資格に過ぎませんが、多くのライセンス取得者を輩出し、その人たちが活躍することで当社のライセンスが販売員の接客技術のレベルを判断するひとつの基準になり、後々にでもファッション系販売員の公的な資格になることをめざしています。

2007/08/14
大村ファッションデザイン専門学校 就職先の協力でコレクション開催 発表会を人材発掘に活用
 大村ファッションデザイン専門学校(福岡市、吉原一雄校長)は、企業の協力を得てデザイナー育成の効果を狙う「タイアップコレクション」に、企業による人材発掘の要素を取り入れた。7月末に福岡市内で行った発表会では協力企業も見守る中、学生は希望した企業やブランドのイメージを作品にしたリアルクローズを披露した。
 従来のタイアップコレはセレクト店と連動したが、MDや企画に対する「より多くの意見」(吉原校長)を期待し、今回は同校を求人対象とする企業から福岡地場のメーカー中心に7社に協力を依頼した。この中からファッションデザインとパターンモデリストの各コース2年生計56人が「好きな企業」を選び、企業ニーズの聞き取りやブランドコンセプトの調査を経て08年梅春物をデザインした。
 発表会までの過程は企業側が人材を見極める期間であり、また発表会は作品を通じて学生の力量を判断する場でもある。「新人採用枠は3分の1の企業で既に埋まっている」が、今後、同校の就職担当者は、学生と就職したい企業をつなぐ活動に入る。

2007/08/14
モード学園 教員もインターンシップ
 モード学園(谷まさる学長)は、今後の成長の要点は“教師力”とし、教員のインターンシップ(就業体験)を始める。
 同校の教員はファッションビジネス業界経験者が多いが、業界の最前線の知識や問題意識を維持するには、日常的な自己啓発が欠かせないと判断した。企業とのパイプ作りは同校が行うが、将来は各教員が自主的に企業と協業していく形をめざしている。
 昨年の秋以降、東京校を中心に、大手アパレルやデザイナー系企業に提案しており、「複数の企業が導入を検討中」(青木稔学務担当理事)。各社、人材難を打開する道を模索しており、この企画を通じ、自社に適した人材を学校側がセレクトしてくれる可能性に期待しているという。
 第1弾として対象になるのは東京校の教員約25人(28~56歳)。期間や日数の調整ができ次第、順次開始する。

2007/08/09
専門店 厳しい採用事情一層深刻に 人材定着、確保へ施策次々 正社員登用や研修充実 時給アップ 854→901円 正社員の待遇も軒並み改善に動く 本社調べ
 専門店は、パート、アルバイトの時給引き上げを続け、正社員の初任給もアップしている。従業員を採用しづらいとする企業は88%に上り、従業員の定着率向上のために、正社員登用の積極化や研修の充実を進めている。繊研新聞社が実施した専門店売上高調査で明らかになった。昨年実施した同様の調査と比べても、昨年以上に正社員の確保、定着のための施策を打つ企業が増えている。

「採用しづらい」88%
 有効回答企業は138社。うち、現在の採用活動について回答したのは129社。昨年に比べ、「採用しづらくなった」が53社、「変わらず採用しづらい」が61社、「採用しやすくなった」が6社、「変わらず採用しやすい」が9社だった。「変わらず」を含めると「採用しづらい」企業は88%に上り、昨年に増して環境は悪化していることが分かる。
 採用しづらくなった理由は「他産業との競争でアパレル、流通企業希望の学生が減少している」との企業が多く、特に「正社員の採用が難しい」という。アルバイト、パートを含め、「郊外型SC中心に営業時間が深夜まで及ぶことから、応募を敬遠される」状況に変わりない。「アパレル全体で人を大切にしないという根深い問題」と指摘する回答社もあった。
 一方、採用しやすくなった企業の理由は、ユニクロが「地域限定正社員制度の導入」、ラフォックス(愛知)が「社員登用制度の導入」を挙げ、特にパート、アルバイト募集に効果が出ている。もともと正社員採用のみのアクセ(広島)は「(ショー開催などによる)企業の人気向上」を挙げている。「時給アップ」や「初任給アップ」を理由とする企業はなく、PR活動でイメージを上げ、長く働ける制度や待遇をアピールできたことが効果に表れた。
 パート、アルバイトの時給は昨年に比べ「上がっている」が51社、「下がっている」が0社、「変わらない」が43社だった。「上がっている」企業のうち金額の記入があった48社の平均は、昨年の854円から現在は901円となり、「変わらない」とした企業を含む69社の現在の時給は894円。昨年の同様の調査による平均時給887円を上回った。

 パート、アルバイトの採用を有利にするために導入した項目のトップは「時給アップ」で、地域差の設定が増えている。「40歳以上の採用」や「最低年齢の引き下げと最高年齢の引き上げ」から「年齢制限の撤廃」まで採用枠を拡大する傾向もある。「短時間雇用の拡大」「フレックスタイム制の導入」などは、細切れでも人数を揃えようという表れだ。
 パート、アルバイトの定着率を高めるためには、「正社員登用の積極化」が圧倒的で、「保険加入やインセンティブの導入など、社員並みの待遇」が続く。

69社が「事業に影響」
 正社員の採用を有利にするため導入した項目は「初任給の増額」がトップ。「休日増など待遇の改善」「資格、評価制度の新設」「海外研修の実施」など休みを取りながらもキャリアアップできる企業をアピールする。「ホームページの充実」など企業イメージの向上、「学校訪問の開始」「リクルーターの増員」で「募集早期化に対応」など、技術的な項目を挙げた企業も多い。
 正社員の定着率を高めるための施策では、「研修の充実」がトップ。ほぼ同程度に「給与の引き上げ」「福利厚生の充実」「報奨制度の導入」「キャリアアッププランの策定」が続く。新卒について「相互理解の向上のためのインターンシップ期間を設定」する企業が複数に上る。「合宿研修で新人同士のきずなを深めさせる」など、早くから職業意識や仲間意識を持たせる動きが目立つ。
 この1年間で販売スタッフ不足による事業への影響があったとする企業は69社(複数回答)に上った。人件費の増加に加え「募集経費増」(59社)が著しい。「サービス低下」(5社)や人数不足による「減収」(7社)もあり、「出店断念」(12社)は中堅以下の企業に多かった。

2007/08/08
マイコミとMORIパーソネル・クリエイツ 一緒に就職説明会 FBで最大規模へ
 就職イベント最大手の毎日コミュニケーションズ(東京、中川信行社長)と、MORIパーソネル・クリエイツ(大阪、森貞雄社長)は、別々に実施していた新卒対象のファッションビジネス(FB)就職合同説明会(合説)を統一する。08年1月31日に東京で、同2月8日に大阪で開く「FB就職セミナー2009」の共催が第1弾で、東京会場80社、大阪会場50社の出展をめざす。
 両社の力でFB業界で高まる新卒採用ニーズに応えるのが狙い。両社はこれまでの実績とともに、“日本最大級のFB就職セミナー”を打ち出し、それぞれ出展交渉を進める。「個別には取引のある海外ラグジュアリーブランドに参加を呼びかける」(毎日コミュニケーションズ)、「中小を含めアパレルへの営業に一層力を入れる」(MORIパーソネル・クリエイツ)。さらに、新卒学生向け就職情報サイト「マイナビ」(会員数50万人)による告知宣伝の強化で、東京会場3000人、大阪会場2500人の来場者を実現する計画だ。
 毎日コミュニケーションズの浜田憲尚取締役就職情報事業本部長は「毎日就職情報ナビのデータでは、アパレルやファッション系専門店へのエントリーは増加傾向にある。“売り手市場”で厳しい面もあるが、チャンスも生まれていることを強調したい」と話している。
 毎日コミュニケーションズが今年2月に開催した説明会は、東京会場が出展27社、来場者1400人、大阪会場は同15社、2188人だった。一方、同時期にMORIパーソネル・クリエイツが開いた説明会は、東京会場が出展25社、来場者2610人、大阪会場は同25社、2002人だった。

2007/08/04
日本のもの造り、日本のファッション創り講座 工、創、商の視点で10月から
 IFI(ファッション産業人材育成機構)ビジネス・スクールは、中小企業基盤整備機構と共催で10月~08年1月、「第3回・日本のもの造り、日本のファッション創り講座」を開催する。同講座は国内製造業の再生と日本独自のファッションの創造を結びつける人材育成事業で、05年から毎年秋に開催している。
 全体会と人数限定のワークショップの2部構成。10月2日に東京・両国の第一ホテルで開く全体会は「日本の強みを生かし、グローバル市場をターゲットにした21世紀型ビジネス・モデルを構築する」をテーマに工、創、商の各視点から問題提起するシンポジウムを行う(入場無料)。
 工は、05年の第1回講座で基調講演した阪根勇日興テキスタイル社長が再び登壇。創は、皆川魔鬼子イッセイミヤケ取締役が日本の強みを生かしたクリエーションの実践を披露する。商は、世界で「ミズノ」ブランドを展開するミズノの村田一雄総合企画室上級専門職が講演する。
 11月21日から始まる第2部のワークショップも参加費無料。応募の中から全日程(前回比1日増の7日間)に必ず出席を前提条件に25人を選抜し、業種・業態をミックスしたグループに分けて進める。各グループが「クリエーションと差別化戦略に基づく、新しい価値創造のビジネス構築」をめざす。


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