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「繊研新聞」掲載記事からネット関連記事の一部を掲載します。文頭の日付は掲載日です。
2006年7月の主なネット関連記事
2006/07/26
今期売り上げ100億円へ ゾゾタウン セレクト店がリード スタイル提案強め倍増以上
スタートトゥデイが運営するネット上のファッションタウン「ゾゾタウン」(ZOZOTOWN http://zozo.jp/)は今期(07年3月期)、前期比で倍以上となる100億円の売上高をめざす。セレクトショップが牽引(けんいん)しているほか、レディスの直営店などが充実。スタイル提案が強まったことが売り上げの底上げにつながっている。
04年12月にゾゾタウンを開き、05年2月からユナイテッドアローズ(UA)のディストリクト、時しらずなどセレクトショップが出店。ビームス、ベイクルーズの主力業態、さらには有力な国内デザイナーブランドのオンリーショップ、WRなどのレディスセレクト業態、直営のレディスセレクト店が続々と出店した。
このため、相対的にメンズが強いとされてきたゾゾタウンだが、レディスの売上比率が高まっている。すでに会員登録では4割が女性で、新規登録ではほぼ半々のペースだという。また男性より女性の方が客単価が高く、底上げにつながり、レディス商材の充実が効率面でも功を奏している。PCとモバイル(携帯電話)の比率はほぼ6対4だった。
単品売りからコーディネート提案を強めたのも好業績の要因。コーディネートしてスタイルで見せる販売は、特にセレクト店から要望が出ていた。ゾゾタウンの専属モデルを募集し5人を採用。各店の商品を着たり、スタイル特集などに登場するなどしている。最近では商品やブランドのイメージ合わせ、モデルを指名するケースも増えているという。
06年3月期の売上高は前期比2・5倍の45億円。有力セレクトショップの入店をはじめ店舗数、ブランド数とも倍近くになった。現在は店舗数が56店、ブランドは553。7~8月にも継続的に出店がある。
今後のサイトの方向性については、コミュニケーション機能など多面的で複数の新サービスを提供する予定で、今年末に向けて準備を進めている。
今夏は5店オープン シップス主力業態も出店
ゾゾタウンに、20日のシップス「シップス・フォー・ウィメン」=写真=に続き「シップス」が開店する。これで大手セレクトショップのほとんどが出店することになる。さらに8月にかけブランドのオンリーショップ、直営スニーカーショップなどが出店、この夏の新店は5店になる。
シップスはすでにヤングストリートテーストのシップス・ジェットブルー業態が出店している。主力業態のシップスの登場で、3店態勢となる。これでユナイテッドアローズ、ビームス、ベイクルーズ、ナノ・ユニバース、アメリカンラグ・シーなど有力セレクト店が揃う形となった。
このほか、ブランドのオンリーショップでは今月末に「wjk」、8月に「リコ」が出店を予定している。8月初旬には直営のスニーカーショップ「フラージュ」も開店する。
2006/07/25
【挑む】 阪急百貨店のネット販売 阪急百貨店ネット・通信販売推進室室長 西谷正弘さん 期待に応える“メニュー”を 梅田本店の資産生かす
百貨店のネット販売は全社売り上げの1%にも満たない。日本百貨店協会の「06年版百貨店IT白書」によると、販売額は5年間で10・9倍になったものの、104億4000万円。阪急百貨店のネット販売も05年度で10億円強になったところだ。
顧客が期待するものをネット上に掲載できていないことが大きいと見ています。メニューが少ない。ホームページへの来訪者は年間600万人います。しかし、ネット販売は昨年度、客数五万数千人、客単価二万数千円で売上高10億円強です。当社に限らず、ネット販売の大半は中元や歳暮品というのが現状です。中元、歳暮は、ようやく店頭売り上げの10%近くを占めるようになりました。次が、おせち、福袋、バレンタインなどの催事もので、アパレルは全く数字になっていないのが現状です。
一般商品では、化粧品が大きく伸ばしています。04年秋から開始した「ハンキュウ・ビューティ」は年間1億円ペースで、今期は1億5000万円にはなりそう。化粧品は百貨店の強みの一つであり、特に外資ブランドは販路が限られていることが順調な売れ行きの要因です。中元や歳暮品は阪急百貨店の商圏内が多いのに対し、化粧品は広島、名古屋、神奈川など商圏外が70%を占めています。
化粧品は約1300点を揃えている。7月から「シンジケーションショップ」と呼ぶ仕組みを導入した。阪急のサイトとメーカーのサイトをプログラムで連動させたもので、商品説明や各種表現をメーカーが制作する。決済と配送を阪急が受け持つ。
百貨店の信用力を背景に、化粧品でシンジケーションショップを開始しました。「M・A・C」に加え、「クリニーク」でも始めます。分かりやすく言えば、テナントショップのようなもの。ブランドイメージを重要視する化粧品メーカーとの取り組み手法の一つととらえています。
ラグジュアリーブランドのネット販売は現状では難しい面もありますが、今後も上質な商品を強化します。化粧品をネット販売の中核に据え、阪急といえばコスメと言われるようにしていきたい。梅田本店店頭の化粧品売り上げは約100億円。将来的にはネット販売で10億円規模をめざしています。
顧客の期待という点からはデパチカがあります。「ザ・走り」はデパチカのようなワクワク感を作りたいと始めたもの。初競りなどの初物、「はしりもの」を予約販売し、産地直送する仕組みです。第1弾の根室産生サンマは予想以上の予約をいただきました。このほか、菓子の「パティシエの技」は50個、100個が数秒ほどでなくなることもあります。
同社のネット販売は「リアル店舗」で扱っているものをメーンに据えている。店頭連動の仕掛けとして、売り場販売員によるブログを開始する意向だ。
ネット販売の拡大が使命ですが、通販の側面とともに、情報発見やCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)の側面も重要です。まずは、細かい情報、欲しい情報がすぐに検索できる環境が求められます。インデックスを整理し、週ごとに情報を変えるようにした結果、ページビューは従来より10倍増えました。もっとも、顧客の要望が強いのは、やはりブランドや売り場情報です。そこで今秋から梅田本店の各販売員によるブログを掲載する計画です。
昨年10月から今年1月に、イングス館でショップ販売員によるブログの販売促進効果を検証しました。売り上げが80~90%増になったショップもあります。ブログは検索エンジンに引っ掛かりやすいと言われますが、店の発見につながったようです。ファンができ、スター販売員に近いような状態も見られました。販売員にも好評で、17人中14人が「続けたい」「続けたほうが良い」と答えています。本店にあるニッチな売り場などを中心に、100人規模で開始できれば、と考えています。
ブログは新鮮な情報を提供し続けることが大事ですから、志の高い販売員が対象になります。また、各売り場責任者が管理、チェックする体制も必要です。これからの取り組みですが、販売員の地位や販売のあり方、売り場をも変える可能性があるとみています。
当社のネット販売は、リアル店舗で扱っているものを対象に、梅田本店の資産を最大限に生かす店頭連動型を追求していきます。
2006/07/25
中小機構「中小繊維製造事業者自立事業の成果調査報告書」 成功の重要条件は準備・計画、リーダーシップ、技術・開発力 成功36社へのヒアリング調査 事業費が申請費を上回り2倍の自己資金注入例も
中小企業基盤整備機構が03年度、04年度実施事業者を対象にまとめた「中小繊維製造事業者自立事業の成果報告書」によると、「成功のために最重要」と思われるアンケート調査での回答では(1)事業準備・計画(2)社長のリーダーシップ(3)技術・商品開発力の順だった。アンケート調査は243社を対象に実施し、回答率は95.1%だった。「自分でつくったものは自分で売る」との精神で取り組まれた自立事業で焦点となったのは小売店舗開設、通販・輸出の新規販路開拓だった。同報告書は成功要因を掘り下げて調査・分析するため、成功事業者36社へのヒアリング調査も実施した。以下、店舗開設調査と通販・輸出調査の結果と、ヒアリング調査の結果の概要を紹介する。
アンケート調査とは別に、実績と5年後の売り上げ予想が良い事業者36社を選定し、成功事例についての訪問ヒアリング調査を実施した。同調査では好調な事業者の約半数が、その原因として「自立事業の公募以前から自社の改革のための具体的な構想を持ち、計画を検討していたことである」と回答している。中には10年以上前から計画を練っていた事業者もある。
補助金に頼るのみでなく、自己資金も投資して、事業費が申請を大幅に上回る事業者も少なくなかった。技術開発では自社内や他事業者、他業種、他産地などの優れた技術との組み合わせで、他者に容易にまねのできないオンリーワン技術へと深化させることが重要との回答が目立った。外部人材をうまく活用した事業者では計画時に自社の弱点を整理し、どこからどこまでの業務範囲を外部人材に任せるのか、明確化されていた。
事業が好調な事業者では、自立事業に採択されたことによる与信増加が事業を行っていく上で特に重要だったとのコメントもあった。一方、人や資金の遣り繰りが困難になり、採用事業が中止、縮小せざるを得なかった事業所もいる。当面の資金不足で事業が成立しないというのは不経済であり、課題の一つと指摘している。
成功要因や、実施した感想で特徴的な事例を挙げると▽「テレビ・雑誌などメディア宣伝との相乗効果が大きかった」「計画前には予想ができなかったこととして、知名度を高め販路を確保できるまでにはかなりの時間と経費が必要であった」(イトイテキスタイル)▽「初年度に申請経費の2倍の自己資金を注ぎ込み、事業を加速化させた」「新規の事業は支出は計画できても、収入はなかなか読みにくい」(樋口繊維工業)▽「社長のビジョンと強いリーダーシップ、社員一丸となった企画・製造・販売を進めユーザーの信頼を得ることが重要」「ショップでの販売品以外は受注生産を基本として実施している」(エイガールズ)▽「“自分は世界の中で何が一番なのか”を知ることが重要で、どこにもまねできない強い商品をつくることが成功のカギ」「前進するための鳥瞰図(ちょうかんず)的視点と決断力が身に付いた」(佐藤繊維)▽「成功要因の最大ポイントは代表者の人的ネットワークから、デザイナー(バーバリー出身)、パターンナー(コムデギャルソン出身)、プレスMD(アングローバル出身)などプロフェッショナルを外部人材として起用し、良いチームとして機能したこと」(和吾毛織)▽「売り上げ実績は各年度とも計画の2倍以上。CBF(クリエーション・ビジネス・フォーラム)、JC(ジャパン・クリエーション)などの展示会の出展者同士で連携が生まれ、共同開発や優良顧客の紹介など他分野への展開もできてきている」「実施前は下請的受注生産であったが、現状は当社からの企画提案による受注生産および自社リスクでの販売が約70%となっている」(渡邊パイル織物)▽「東京に開設したアンテナショップは、営業拠点としての意義が大きく、各年度の売り上げは計画の2倍以上」「小売り向け事業の展開については、当初問屋からの圧力があったが、今後の会社経営には不可欠と判断しており、勇気を持って拡大していく」(今井タオル)。
通販3割、輸出2割が実施・継続中
自立事業で通販を計画していた事業者は103社(45%)で、現在通販を実施、継続中は74社(32・4%)、実施・中断は7社(3・1%)。計画していた内の約3割が未実施(22社)、もしくは撤退(7社)した。その原因の多くは計画の遅れにある。実施81社が活用した媒体はインターネット67社(構成比82・7%)、カタログ販売30社、テレビショッピング8社。最多のインターネットの内、50社が自社ホームページである。中断した7社の主たる理由は資金調達と販売不振。未実施・撤退29社の原因の多くは計画の遅れにある。店舗開設の結果に比べて深刻な状況に至っていないように思われるのは、店舗に比べ初期投資リスクが小さく、リスクが低いことが原因。他の原因は商品力不足、通販に不向きなど。
自立事業で輸出を計画していた事業者は78社(34%)あり、その内56社が実際に輸出を実施した。輸出を継続・実施中が47社(20・7%)、実施していたが、中断が9社(4・0%)。輸出した商品には服地が最も多く14件、続いてニットカットソー13件、婦人服8件、タオル5件など。最終商品の他、服地も国際競争力が高い。輸出先は多い順に米国24社、中国15社、フランス11社、韓国10社。成約のきっかけになった輸出手段では多い順に展示会出展34件、現地エージェント30件、商社経由19件。
輸出を行った際に苦労した点は▽経費(送料、手数料など)が掛かり過ぎる▽輸出手続きの書類作成が困難である▽言葉の問題で直接話ができず、意思疎通が難しい▽クレームが国内の基準より高い▽注文が生産ロットにならない▽輸出代金の入金、決済が難しい、順に多かった。
輸出を実施したが、中断、やめた理由は▽販売の段階でデザイン等のトラブルが発生したため、一時取引を停止▽追加の発注が取れない▽自社の経営基盤の圧迫により資金、人的余裕がなくなった▽エージェントとのコミュニケーションがうまく取れなかった――など。
店舗の開設 3割が取りやめ・撤退
03年度及び04年度の自立事業実施者で、アンケート回答者231社の内、販売のための店舗を開設した企業が77社あった。その内、現在も営業している企業が65社(28・6%)ある。その店舗の一覧表は別表の通り。
店舗の開設を計画していた事業者は91社(40%)あったが、その内の約3割もの事業者が出店を取りやめ(14社)、もしくは撤退(12社)してしまった。店舗立地の選定ミスや全体的な準備不足が原因であり、事業者が自立事業を成功させる上での大きな課題の一つとなっている。
店舗を開設したが撤退せざるを得なかった理由は、(1)売り上げ不足(2)経費が負担(3)マーケティング力――の三つ。
売り上げ不足の回答では▽売り上げ計画の35%しか達成できず、毎月、約50万円の赤字になったため▽小売店、ショールームで販売を行ったが売り上げが上がらず経費をまかなえない。
経費が負担の回答では▽売り上げに比べ家賃が高く、新たな場所に出直すことにした▽助成対象年度内に店舗開設が計画通り進まず、また2年目が採択されなかったため、家賃が負担できない。
マーケティング力の回答では▽ターゲットとなる客層、販売価格のミスマッチがあり、客を呼び込むことができなかった▽立地と市場調査不足が原因で、消費者にアピールできなかった、がある。
店舗開設の計画をしていたが、開設できなかった理由では▽開店資金が不足したり、資金が掛かりすぎた▽店舗の設立、運営及び販売のノウハウ不足より採算面の見通しが立たない――などがある。
2006/07/22
電子商取引研究会
日本メンズファッション協会(MFU)は20日、大阪・綿業会館でファッションマーケティング研究会を開催。インターネットビジネスの可能性をテーマにヤフーから講師を迎え、電子商取引の動向やファッション業界での活用事例を紹介した。
碓井啓司ヤフーコマース営業本部営業部マネジャーは「ファッション市場の電子商取引の比重はまだ1%程度だが、流行を追う日本人の特性とも親和性があり、拡大が期待できる」と強調した。
同協会の尾形丈二専務理事は「具体的に仕事に活用してもらうことが今回の狙い。協会もホームページを更新したい」と語った。
2006/07/19
住友商事 ライフスタイルリテイル事業本部 連結純利益50億円へ マルチチャネル構想など
住友商事のライフスタイルリテイル事業本部は、伊勢丹から買収した「バーニーズジャパン」や既存の通信販売などの消費者直結型ビジネスとメディア事業との連動を強化する。これにより「連結純利益で中期的に50億円の達成をめざす」(大橋茂事業本部長)考えだ。
住友商事の消費者直結型ビジネスは、首都圏中心の食品スーパーで全額出資子会社のサミットや西友などへの資本参加のほか、住商オットーやジュピター・ショップチャンネルなどの通信販売、ドラッグストアなどを展開している。この6月には伊勢丹からバーニーズジャパンを買収し、クロスプラスとの共同でライフスタイルショップの新会社サロットを設立するなど、投資を加速している。
同時に、ケーブルテレビ最大手のジュピターテレコムを傘下に持ち、7月にはNECのネット接続サービス事業会社であるビッグローブの第3者割当増資引き受け、7%を出資。テレビやネットなどのメディア事業と消費者向けビジネスを連動させた「マルチチャネル構想」を描いている。
「コーチ」売却後のブランドビジネスの核とし位置づけるバーニーズジャパンについては、国際的に高い知名度を生かし、新たなブランドとの販売契約、未発掘のブランド育成の機能などにも期待。事業会社の生産インフラや、取引先アパレルのネットワークを活用したプライベートブランドの展開も視野に入れる。
そのため、バーニーズジャパンの店舗を現状の3店から、10年までには神戸、大阪、名古屋への出店も検討し、将来的には株式公開もめざす考え。
バーニーズジャパンを含めた消費者向けビジネスとメディア事業との連動では、ビッグローブのeコマースでジュピターショップチャンネルとの連携による「ビッグローブショップチャネルスペシャル」(仮称)の展開も検討中。アパレルから生活雑貨を含めた幅広い商品調達力と、グループの物流機能を組み合わせた消費者向けの「バリューチェーン」を構築していく考え。
今後もブランド事業への投資やM&A(企業の買収・合併)にも取り組み、収益基盤を整備する。事業本部の基礎収益力として連結純利益で50億円を目標にしている。
2006/07/18
次世代EDI標準化委 百協 第1回会合開催 本格議論スタート 流通業界の標準化で効率的情報共有を 41社・団体から70人が参加 実用化に向け本音も
日本百貨店協会は13日、次世代EDI(データ交換)標準化委員会(委員長=平出昭二協会専務理事)の第1回会合を開いた。会合に出席した浜辺哲也経済産業省情報政策局流通政策課長は「取引先間の情報共有を効率的に実行するにはEDIの標準化に取り組まねばならない。しかし、この作業はきれいごとではできない。今回はぜひ本音で議論して欲しい。外は暑いが、中でも熱い議論を」と訴えた。
会合は百貨店18社とアパレル6社、婦人卸3社に加え、システムベンダーや関連団体、さらに協会の要請を受けた丸井も参加し、41社・団体から70人近くが出席した。平出委員長は「今日の会議はEDI標準化実現の夜明けのためのもの。実証に終わらせず、タイムスケジュールをつくり、70人の知恵を結集して実用化まで進めて欲しい」と語った。続いて浜辺課長が「04年度の経産省事業として実施した百貨店の婦人靴ICタグ実証実験は、予想以上の成果を上げ、翌年には実用化され、今も広がり続けている。国際的にみても進んだ取り組みとなっている」と百貨店でのICタグ実用化の取り組みを評価した。
「アパレルでは、日本アパレル産業協会と日本チェーンストア協会、日本スーパーマーケット協会も今年度、EDI標準化事業に参加しており、来年・再来年もこの標準化事業を続け、参画していない業界団体にも働きかけていく」と明言した。
会合では、この事業の目的・進め方、流通業界全体で進められている標準化の取り組みの全体像と百貨店標準化事業の位置づけなどについて報告・確認された。参加企業からEDIの現状報告もされた。
大手百貨店からは、百貨店は流通業界標準のJEDICOSと繊維標準CIIの二つにほぼ集約されている。それぞれのデータ項目にはすり合わせが必要と指摘。大手アパレルは、標準メッセージ策定の前に効率的なビジネスプロセス確立とすでに大量データをやり取りしている企業がインターネット利用に移行するためのインフラの必要性を指摘した。靴卸からは、百貨店との現行EDIは、靴のことはあまり考えられていないとの発言があった。
流通システム標準化事業は、昨年度の量販店・スーパーマーケットでのグロサリー分野でのインターネットを利用したXML形式の標準メッセージ検討の成果を踏まえ、今年度は同じ業態でのアパレル分野(アパ産協、チェーン協会、スーパー協会)と生鮮分野への拡大が進められており、百貨店での標準メッセージ策定は、他業態への拡大の最初の取り組みだ。
2006/07/18
携帯サイト作成システム ユーザー広がる DTP
ディー・ティー・ピーが開発し、関係会社のディー・アイ・エックスが販売する携帯電話向けサイト作成・メール配信システム「クリエイティブ・ビジョン・ドット・ネットかわいい広場」がユーザーを広げている。発売1カ月で、試験運用も含めて10社12店で利用されている。ヤングカジュアル専門店が中心だが、問い合わせは幅広く、ミセス服専門店や飲食店などの異業種からも寄せられている。ファッション企業に特化して開発した。19日から開催するIFF(インターナショナル・ファッション・フェア)に協賛の形で出展し、NTTドコモのおサイフケイタイが共同出展する。
簡単な説明だけで、誰でも使いこなせるようになる操作性とサイト会員1人1カ月9円という低コストが魅力だ。顧客とのコミュニケーションを通じ、ブランドやショップ、さらに販売員のファンづくりのためのツールをめざしている。そのためにはスタッフが簡単に操作できることが大きなポイントになる。
販売員がお薦めのコーディネートを自ら身に付け携帯で撮影した画像をメール送信するだけで掲載できる。このコーディネート提案とブログがユーザー企業がすべて利用している人気メニューだ。自分の写真やブログが掲載されれば、販売スタッフのモチベーションも上がる。
もう一つの大きな特徴が、リアルショップへの来店誘致を優先して、あえて通販機能を持たせていないことだ。「通販では単品1点の購入で終わってしまうが、来店すれば関連商品をすすめたり、コミュニケーションを深めることができる」という考えからだ。初年度はサイト会員30万人、黒字化が目標だ。
2006/07/15
サマンサタバサが参入 ネット通販新段階 サイトがブランド 体験、参加など新機能
インターネット通販が新しい段階を迎えている。サマンサタバサジャパンリミテッドの子会社、ダブルダブリューバイサマンサタバサは8月20日からオンラインショッピングとコミュニケーションの「ダブルダブリューシティ&コミュニケーションズ」(WWシティ、www.wwcity.co.jp/)のテストを開始する。ヤッパが持つ3Dテクノロジーを導入し、ネット上に作り出した街を歩き回ったり、ショッピングしたり、イベントに参加したりと、リアルさながらに体験できる。エンターテインメント性やコミュニケーションなどの機能を強化する動きは「ガールズウォーカー」(girlswalker.com)のゼイヴェル、ゾゾタウン「ゾゾタウン」(zozo.jp/)のスタートトゥデイも同様に準備を進めている。今後、ネットビジネスは通販としての物流、決済、時間的制約をなくすなどの本来の機能に、どんな価値を加えていくのか。サイトがブランド化する時代になる。
「ネットビジネスがレジャー化するのを見逃しておくわけにはいかない」と寺田社長。エンターテインメント性、コミュニケーションの新しい文化(レジャー)、可能性に賛同し、実験に参加するのはアパレル、流通、美容、金融、旅行などの有力、個性派の約30社=表。また、花崎淑夫ルミネ社長、石塚宏一ソニー・エリクソンモバイルコミュニケーションズ常務など23人が理事として街づくりに加わる。その顔ぶれを見ても、これによって何かが変わるという期待の高さがうかがえる。
一方で買い物環境やコミュニケーション機能、エンターテインメント性などの強化は他のサイトでも進行中だ。これまで雑誌やムービー感覚のサイトはあったが、これからは見せるだけではなく、消費者が参加するという側面が強まる。例えばガールズウォーカーを運営するゼイヴェルは、「ドラゴンクエスト」「ファイナルファンタジー」など人気ゲームを擁するスクウェア・エニックスと共同出資でソーシャルネットワーキングサービス(SNS)「スタイルウォーカー」を今夏に立ち上げる。ガールズウォーカーなどと連動しながら、ゲーム感覚でコミュニケーションが取れるSNSを提供することにしている。スタートトゥデイも年末に向け、コミュニケーション機能などを含めたサイトの新しい方向性を打ち出す予定だ。
寺田社長会見要旨 これからは「どこで買う」が重要
会見での寺田和正社長との一問一答は次の通り。
◇
――WWシティを立ち上げたのは。
一人一台パソコンを持つようになり、オンラインショッピングがレジャー化している。当社が昨年10月に立ち上げた携帯サイトは累計の売り上げが5000万円になり、会員数も2万人にのぼっている。そして購入者の80%は都内在住の女性だ。付加価値を追求できるビジネスに変わりつつある。
これまでネット通販には便利さゆえにブランド価値を棄損する面があった。「簡単・便利・いつでも買える・安い」というイメージや、偽物が混在したサイトの横行は、リアルビジネスを主とする企業のネット参入を阻害していた。これを問題とする企業が同じ理念の下に集まり、「楽しい、安心、ここで買いたい」と思えるサイトを作ることで、インターネットビジネスをブランドビジネスに変えたいと思っている。これからはネットで買うにも「どこで買うか」が重要になってくるはず。
――サイトの優位性や独自性はどこに。
3D技術の導入のほか、名だたる百貨店や商業施設が参加していること。ネット先進国のアメリカでも行われていない世界初の試みではないか。参加企業はブランドビジネスを行う企業を厳選する。サイト内に銀座や渋谷、新宿などをイメージした街を作り、テーストで区切ったショップ編成を行う。雑誌やテレビ、ラジオ、映画などとのコラボレーションでサイトのプロモーションも進める。
――今後の予定は。
8月20日に約30店でプレオープンし、12月に50店以上を構えて本格オープンする。モバイルでもWWシティを行う。また、サマンサタバサのイメージを上げるための事業ではないので、いずれは社名から「byサマンサタバサ」を除く予定だ。
理事のコメント 基準に共感/次代を予感
花崎淑夫ルミネ社長「ネット上の無秩序な商店街とは一線を画す姿勢に共感した。参画した各社は、リアルのビジネスで本当の価値を創出する努力を続けている。すばらしい技術を活用し、リアルの価値を反映した街を一緒につくりたい」
柳澤興平阪急百貨店取締役専務執行役員「オンラインショッピングでは、自社の取り組みで成果をあげているが、百貨店のホームページからだけでは大きく広げられない。今回は本当にショッピングを楽しむことのできる街づくりという姿勢に共鳴し、参画を決めた。品目ではギフトを含む食品や化粧品、小物・雑貨などに力を入れたい」
設楽洋ビームス社長「次の時代を予感させる。Eコマース、チャット、ブログ、ゲームなどの要素がネット上の街で表現される。マイナス面もあるかもしれないが、それを含めて色々な実験ができる。今後はサイトの特性に合わせて商品構成や売り方を変える必要が出てくる。消費者に正しく絞った情報を提供していく。WWシティは楽しさや視覚的な面から、特に女性的な感性を刺激しそうだ」
辻村章夫イトキン社長「ブランドの価値を崩すことなく逆に高めていけるようなネットビジネスモデルの構築ということに新たな可能性を感じた。店頭やホームページではつかみきれなかった新たなお客に、買い物を楽しんでいただける機会が広がると期待している」
佐々木進ジュン社長「ネット上のショッピングサイトのモラルの無さに問題意識があった。寺田さんの新しい基準作りの取り組みに共鳴した」
8月テストオープンの参加企業
〈百貨店・商業施設〉
▽伊勢丹▽オーパ▽パルコ▽阪急百貨店▽マルイヴォイ▽ルミネ
〈ファッション企業〉
▽アバハウスインターナショナル▽イーダム▽イトキン▽オゾンコミュニティ▽オリゾンティ▽ジュン▽ビームス▽ラ・エスト▽ロイヤルアパートメント▽サマンサタバサジャパンリミテッド▽神戸レザークロス▽トリンプ・インターナショナル・ジャパン
〈美容・飲食・インテリアなど〉
▽日本航空インターナショナル(航空運送)▽ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ(通信)▽ケーツーエフェクト(美容)▽オーピーアイジャパン(ネイル)▽エリコネイル(ネイルサロン)▽キナリ(化粧品)▽ドクターシーラボ(スキンケア)▽バルス(インテリア)▽ゼットン(飲食)▽日興コーディアル証券(証券)
WWシティ理事
〈百貨店・商業施設〉
・中込俊彦(伊勢丹常務執行役員)・伊東勇(パルコ代表執行役社長)・柳澤興平(阪急百貨店取締役専務執行役員)・角南哲二(マルイヴォイ社長)・花崎淑夫(ルミネ社長)・石村龍道(オーパ代表執行役社長)
〈ファッション企業〉
・真岸洋一(アバハウスインターナショナル代表)・山田あゆみ(イーダム代表)・辻村章夫(イトキン社長)・齋藤信夫(オゾンコミュニティ代表)・佐々木進(ジュン社長)・設楽洋(ビームス社長)・藤本茂(ラ・エスト社長)・小柳リサ(ロイヤルアパートメントディレクター)
〈その他〉
・上原雅人(日本航空インターナショナル取締役)・石塚宏一(ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ常務)・■島郁夫(バルス社長)・稲本健一(ゼットン代表)※ほか5人
2006/07/14
ダブルダブリューバイサマンサタバサ ネット上に街 「WWシティ&コミュニケーションズ」 12月本格化
ダブルダブリューバイサマンサタバサ(寺田和正社長)は8月20日、オンラインショッピング&コミュニケーションシティ「ダブルダブリュー(WW)シティ&コミュニケーションズ」のテストオペレーションを開始する。ブランド力のある約30社が参加、12月にグランドオープンを予定している。
WWシティ&コミュニケーションズはネット上に新しい街を立ち上げるイメージ。オンラインモールだけではなく、映画、音楽、ゲームなどのエンターテインメントやブログなどのコミュニティー、雑誌やテレビなどのメディア、実店舗、イベントなどのリアルと連動。ファッションだけでなくインテリア、美容室、銀行、旅行代理店など、さまざまな分野のショップが並ぶ。単にサマンサタバサが運営するのではなく、ブランディングや広告・PRなど培ってきたノウハウをインターネット事業に導入。既存のネット通販との差別化を図る。
買い物環境も3Dテクノロジーを導入、前後、左右、表裏と商品を手に取るようにぐるぐる回して見ることができる。
8月からのテストオペレーションには伊勢丹、阪急百貨店、ルミネ、ビームス、アバハウスインターナショナル、ロイヤルアパートメント、神戸レザークロス、トリンプ・インターナショナル、ドクターシーラボなど有力ブランドが顔を揃える。
2006/07/08
千趣会と読売テレビが新会社
千趣会は7日、読売テレビ放送(大阪市)と共同出資でテレビショッピング、ネット販売の運営会社を設立することで基本合意したと発表した。
社名、資本金などは未定だが、資本構成は読売テレビ51%、千趣会49%。
本社は大阪市中央区に置き、今年秋頃に設立を予定している。
2006/07/07
本場大島紬経営革新協など52件採択 06年度中小企業IT化促進事業
中小企業庁が発表した「06年度中小企業戦略的IT化促進事業」の採択結果によると、応募総数187件の中から52件を採択した。
繊維・雑貨関連の採択案件は、経営革新支援事業でカメックス(東京)の「寝装・寝具業界のRFIDを活用した介護・医療対応システムと効率的生産物流業務システムの開発」、マンチェス(岐阜市)の「アパレルメーカーの商品在庫情報を即時正確に公開することで流通在庫を圧縮し事業効率を圧倒的に高める」、フラワースリッパ(防府市)の「カスタムオーダー製品の『開発から受注、生産、納品までの一気通貫システム』の構築」、本場大島紬経営革新協議会(鹿児島市)の「本場大島紬産地図案設計システムの開発」がある。
2006/07/06
EDI標準化に着手 日本百貨店協会とアパレル・靴業界 ネット対応で新メッセージ
日本百貨店協会は、アパレル業界、靴業界とともに、インターネットに対応した次世代EDI(電子データ交換)の検討を始める。昨年度まで量販店・スーパーマーケット業界がグロサリーを対象に検討した結果を踏まえ、アパレルと婦人靴の取引で利用するEDIメッセージを今年度中に策定する。
同協会がNTTコミュニケーションズとコンソーシアムを組んで、経済産業省の06年度流通システム標準化事業に応募、採択された。来年度は、新たに作成するEDI標準メッセージ案を使って実証実験を実施する見通しだ。
百貨店業界では、「イクルス・ドット・ネット」や「百貨店eMP」「コラボエージェント」などインターネットを利用した情報共有インフラを提供するASPサービスの普及で、取引先とのEDIが着実に広がっている。アパレル業界とは、JAICメッセージをベースに標準化が進みつつある。しかし、中規模以下の百貨店ではEDI未実施企業が多く、IT(情報技術)活用の企業格差はむしろ開く傾向にある。取引先企業についても同様だ。この状況を打開するために、インターネット技術を使って標準化を図ることで、廉価に導入できるEDI標準の構築が求められている。
インターネットに対応したEDI標準メッセージを策定するため、百貨店協会は「次世代EDI検討分科会」をシステム企画部会の下に設置する。百貨店18社、アパレル6社、靴メーカー・卸3社のほか、ASPサービス・システムベンダーなどが参加する。オブザーバーは経産省、流通システム開発センター、日本アパレル産業協会、繊維ファッションSCM推進協議会、日本靴卸団体連合会。
EDI実施百貨店の現行メッセージを調査・整理して、各データ項目について新しいメッセージを作成し、JAICなど既存メッセージとの整合性を検討する。来年度以降に実証実験を実施し、業界標準として広めていく。併せて、他業界との連携を図ることにしている。
2006/07/01
量販店ともEDI標準化 アパ産協 実証実験は来年以降 策定委設置、百貨店と連携
日本アパレル産業協会は量販店業界と共同で、アパレル取引のための次世代EDI(電子データ交換)標準の策定に着手する。
今年度は経済産業省の06年度流通システム標準化事業に応募し採択され、(1)量販店・スーパー(GMS・SM)との取引の標準業務プロセス(2)これに対応する標準メッセージ(3)その運用のインフラモデル――を策定する。来年度以降は、実証実験を実施する予定だ。
アパレル業界とGMS・SM業界が標準化について議論する初めての場となる。
繊維ファッションSCM推進協議会が推進するTAプロジェクトのアパレル・量販店間取引の改革議論との連携が活動促進の要となる。日本百貨店協会も同事業で、アパレル企業や婦人靴卸などと次世代標準メッセージ策定の事業を実施する。相互に連携を取った活動となりそうだ。
事業推進のため、アパ産協はアパレル企業とGMS・SMの参加で、アパレル業界次世代標準策定委員会(事務局=アパ産協、富士通総研)を設置する。流通システム開発センター、日本チェーンストア協会、スーパーマーケット協会、SCM推進協、経産省がオブザーバー参加する。アパレル企業とGMS・SM間EDIのインターネットに対応した業界標準を策定する。昨年度に同省委託事業で流通システム開発センター、チェーン協、スーパー協などが、グロサリーを対象に策定した標準業務プロセス・メッセージをベースに検討し、流通業界全体のEDI標準をめざす。
まず、現行取引業務を調査し、業務プロセスを見直し、必須メッセージを絞り込む。さらに、昨年策定したグロサリーのEDI標準と合わせ、アパレル取引に適した「次世代EDI標準」を策定する。
一方、百貨店業界とはアパ産協が策定したJAICメッセージによる標準化が既に進んでおり、「次世代EDI標準」とJAICのすり合わせも行う。JAICに不足している項目は追加する。
「次世代EDI標準」のインフラは、インターネットに対応したXML―EDIだけでなく、JAICによるEDI整備済み企業向けに情報処理企業の変換によるEDI接続、EDI未整備の中小企業向けにASPサービスなどを利用した環境整備が必要になる。将来の普及のため、現状を踏まえて次世代のインフラモデルを検討する。来年度には実証実験を実施する予定だ。
現在のアパレルとGMS・SM間の取引業務は、配送経路や出荷の荷姿、帳票内容など各社個別対応になっている。EDIは、チェーン協が20年前に策定したJCA手順をベースに実施しており、メッセージ項目は企業ごとに個別に設定しているのが現状だ。
これらの個別対応がEDIコスト増につながり、EDI普及の阻害要因になっている。JCA手順はスピードが遅く効率も悪く、ハード・ソフトのサポートも徐々に取りやめになる見込みで、アパレル側だけでなく、GMS・SM側の新しいEDI標準の早期策定への期待が強い。
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