Books - 繊研新聞社発行の書籍

大地の染織
= 吉見 逸朗 著
A5判160頁/1600円 (本体1524円+税5%)
[ISBN 978-4-88124-209-4]

<本書紹介>
手づくりの染織を支える家族と人びとの物語

 日本の伝統染織は、その土地の歴史や風土、自然と深くかかわっている。そして手づくりの伝統を支えているのは、多くの場合、家族であったり、個人であったりする。著者は、北海道のアットゥシ織から沖縄の紅型まで、14軒の工房を訪ね歩き、それぞれの職人の物づくりにかける情熱と、大地の匂いや織り込まれている作品に触れてきた。
 本書では、それぞれの染織の歴史を紐解きながら、それに携わる創り手たちの深い思いを、著者が愛情をこめて綴る。
初版2008/09/01
プロフィル
吉見 逸朗(よしみ・いつろう)
 染織研究家。40年来、物作りの現場を訪ね歩き、手づくり文化を記録し続けている。
 青山みとも顧問。

『大地の染織』    吉見 逸朗 著

アットゥシ織(北海道沙流郡平取町)

 最古の機織り具で映す自然の命の輝き 貝澤雪子さん

紫根染・茜染(岩手県八幡平市)

 悠久の時が育む万葉の色 沢口ハルさん

正藍染(宮城県栗原市)

 女たちの手から手へ“正藍染”継承への祈り 千葉よしのさん

越後上布(新潟県南魚沼市)

 もの工程の全てを人の手で績み、織り成す 中島清志さん

唐桟織(千葉県館山市)

 洗練された縞と色味で江戸の粋と渋み伝える 斉藤裕司さん

黄八丈(東京都八丈島八丈島町)

 都会的な輝き放つ色と多彩な織り模様 黄八丈めゆ工房

すまし建て(東京都江戸川区)

 染場と板場で創る秘中の技と表現世界 松原染織工房

葛布(静岡県島田市)

 過酷な原料の採集と糸作り 万葉の布に魅せられて 村井龍彦さん・良子さん

牛首紬(石川県白山市)

 湖底に沈んだ生活文化 復興のドラマと黒ゆり染 西山鉄三さん

出雲絣(島根県安来市)

 暮らしの織りを工芸へと昇華させる 青戸柚美江さん

弓浜絣(鳥取県境港市)

 消えかかった絣の復元に取り組む 嶋田悦子さん

備後絣(広島県福山市)

 たった一軒で守る伝統の絣 次代へつなぐ青年の志 森田和幸さん

薩摩絣(宮崎県都城市)

 極細の木綿糸と多様な絣が繊細優美な表情を生む 東郷織物

紅型(沖縄県豊見城市)

 琉球王府の紅型染の祖形「浦添型」を求めて 伊差川 洋子さん

本書の特徴

  1. 技を継承する職人たちの“宝の手”を、写真と文章で丁寧に解説
  2. 日本各地の14工房が支える伝統の染織。その歴史を紐解きながら、現代に生きる染織と、創り手の愛情をとらえる
  3. 根気のいる仕事を成し遂げ、生活を支えてきた創り手たち。その生き方を綴る