Books - 繊研新聞社発行の書籍

感性市場戦略 全員がクリエイターになる日
= 谷口 正和 著
B6判256頁/1800円
[ISBN 978-4-88124-236-0]

<本書紹介>
 ついに市場の創造は顧客に委ねられた

 今まではクリエイターとかデザイナーといわれる人々は生活の向こう岸におり、消費者はこちら岸にいて、単にそれを提供されて消費するだけの存在だった。
 それが重なり合い、いつしか消費者が自分でクリエイトする時代になってきた。
 作る人と使う人がイコールになってきたのである。
 野菜づくりからファッションまで、あるいは化粧法から料理法まで、自ら作り出すセルフ・クリエイターとして、顧客が市場をリードし始めた。
著者 プロフィル
谷口正和 (たにぐち まさかず)
(株)ジャパンライフデザインシステムズ 代表取締役社長
立命館大学大学院経営管理研究科教授
東京都市大学都市生活学部客員教授

 1942年京都生まれ。武蔵野美術大学造形学部産業デザイン学科卒業。生命、生活、人生の在り方を問う「ライフデザイン」を企業理念そのものとし、地球と個人の時代を見据えて常に次なる価値観のニューモデルを提示し続ける。
 コンセプト・プロデュースから経営コンサルテーション、企業戦略立案、地域活性計画まで幅広く活動。時代を週単位で分析し続けている週刊「NEXTHINK(ネクシンク)」はウィークリー情報分析誌の草分け的存在。
 会員制ワークショップとして、21世紀の新マーケット・パラダイム『文化経済』市場の商業、観光、産業の経営を学ぶ「文化経済研究会」を主宰。日本デザインコンサルタント協会・理事(観光・街づくり担当)、日本デザイン機構・理事、日本Webデザイナーズ協会・顧問、京都ブランド研究会・座長等を務める。
 主な著書に、『顧客革命 3人の旅人たち』『アート&シティ』『京の着眼力』(いずれもライフデザインブックス)『時間単位の市場戦略』(講談社)ほか多数

『 感性市場戦略 全員がクリエイターになる日 』 谷口 正和 著

第1章 感性的価値とは何か
 
感性市場の理解
 
第2章 ウオッチングとリサーチ
 
観察受信と問題発見力
 
第3章 アイデアとセンス
 
問題解決へのシナリオ
 
第4章 ランドスケープとグッドデザイン
 
デザインの戦略的活用
 
第5章 ブランド市場の成長戦略
 
グローバルマーケティング
 
第6章 世界目線構想力
 
グローバルプロデュース・ハイエンドディレクション
 
第7章 ブルーバード・マーケティング
 
足元情報整理学
 
第8章 自然回帰感性
 
エコロジカルコンセプト
 
第9章 江戸と京都
 
文化と継続の力
 
第10章 アーティスト・ブランド
 
個人独自存在自体の市場化
 
第11章 感性都市の経営
 
ミュージアムシティー・シティーコンセプトづくり
 
第12章 メディア感性
 
トレンド&ニュースタイリング
 
第13章 色彩の戦略化
 
カラーフォーカスとコーディネーション
 
第14章 感性自由市場の未来
 
オールクリエイターズワールド
 
第15章 私のクリエイティビティーとモデルスタイリング
 
自分感性力
 

★本書の特徴

  1. 顧客が主人公になった時代のマーケットを、市場理解の新しい切り口「感性」で見直す。
  2. 「感性」から生まれるオリジナリティ市場、クリエイティビティ志向、オンリーワン、ファーストワンを解説。
  3. 業界業種に分断されていた市場理解を超えて、「センス」によって購買が決まる時代の顧客心理を洞察。

はじめに  感性が市場を覆う時

 「全員がクリエイターになる日」。このタイトルは、私の日々の実感から生まれた言葉を、そのまま本書の題名としたものである。

 今まではクリエイターとかデザイナーといわれる人は生活の向こう岸におり、消費者はこちら岸にいて、単にそれを提供されて消費するだけの存在だった。
 それが重なり合い、いつしか消費者が自分でクリエイトする時代になってきた。作る人と使う人がイコールになってきたのである。野菜からファッションまで、あるいは化粧法から話し方まで、自ら作り出すセルフ・クリエイターとして顧客をとらえるのが、現在一番正しい顧客認識だろう。

 そして今一番重要な市場理解は、時代が「感性」の段階に入ったということである。

 提供者からの説明、解説を超えて、顧客は自ら直感的に感性で判断する。良い・悪いといった物の判断を超えて、好き・嫌い、すてき・すてきじゃない、ピンと来た・ピンと来ないといった、感受性の一瞬の判断の時代に入ったのだ。

 クリエイターの軸にあるものは感性である。そこからオリジナリティーが生まれ、クリエイティビティーが生まれ、オンリーワン、ファーストワンが生まれてくるのだ。ある意味、これからのメーカーやリテイラーは、このクリエイターとして存在する顧客に素材やアイデア、ノウハウを提供するサポーターである。ある意味、市場の主客が転倒したのである。このような「全員がクリエイターになる日」が到来したことを前提に、いかに感性の時代を理解し、感性を通じたコミュニケーション、クリエイションを顧客と対話していくか。

ぜひ感性の時代を皆さんと共有したい。

2010年秋


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