2006-07年秋冬コレクションリポート | |||||||||||||||||
東京コレクション(文頭の日付は紙面掲載日。写真は加茂ヒロユキ。写真をクリックすると拡大表示します) 2006/03/28 ボリュームにレイヤード、ヒストリカル―。欧州に続いて06〜07年秋冬東京コレクションでもトレンドスタイルが勢揃いしている。といっても、東京ではこなし方が少し異なる。欧州ではトレンドをシックに着こなしていたが、東京では楽しさや面白さ、少し不気味な感じをミックスして表現するブランドが目立った。(青木規子) 18日に始まった東京発日本ファッション・ウイーク(JFW)が24日終わり、東京でのショーは15ブランドを残すのみとなった。トレンドは、ボータイブラウスやコード刺繍入りのジャケットをポイントにしたクラシカルな「ヒストリカル」やすっきりとした重ね着「レイヤードシック」、タータンチェックやアーガイルをベースにした「ブリティッシュ&ライディング」などが出ている。 特に目立つのは、量感を乗せたクラシカルなスタイル「ニューボリューム」だ。袖も身頃も広がるAラインジャケットや丸く膨らむミニスカート。カーディガンやドレスも部分的にたっぷりとした量感を乗せて、これまでとは違うシルエットを描いている。これらを組み合わせて全身で丸みのあるシルエットを作るブランドが多かった。 「GVGV」(MUG)はコンパクトなボリュームスタイルを並べた。明るいロマンチックスタイルを出した前シーズンとは違い、暗くて強い雰囲気にまとめている。薄暗いランウェーを真っ赤なパフスリーブドレスやヒョウ柄のエッグコートを着たモデルが歩く。ぴたぴたのジャージートップとパフスカートにニットのビッグケープを巻きつけ、エナメルやグリッターのアンクルブーツを合わせる。イメージはパリの下町、ピガール。ナイトクラブやストリップ小屋がある町の猥雑(わいざつ)な雰囲気が漂うコレクションになった。 面白さ、楽しさ、不気味さを東京らしい味付けで見せたブランドも多い。「ネ・ネット」(高島一精)は、不気味だけれど可愛いい雰囲気が漂うコレクションを見せた。ロマンチックに見えるティアードドレスのフリルは、よく見るとお化けキャラクターの顔の形にカットされている。「メルシーボークー」(宇津木えり)はニットドレスに動物の耳飾り付きのパーカを巻きつけて楽しいレイヤードスタイルを作った。今っぽさや日常性を重視している点も東京の特徴といえる。 ドレスキャンプ(岩谷俊和)は30年代や50年代、ビクトリアンスタイルといったさまざまなクラシックスタイルを、妖しくパワフルに見せる。黒バラの花びらを敷き詰めたランウエーに登場したのは、ユリ柄のボリュームブラウスやヒョウ柄のパンツスーツに、紋章模様のロングコートやマーブル模様のファーコート。バルーンスリーブのビッグコートやエンパイアドレスは、鮮やかなポップアート柄やかすり模様で彩る。クラシカルな雰囲気のなかに、狂気や強さが混じりあう。メンズはペーズリ―柄のジャケットやダウンベストに、ぴたぴたパンツとニーブーツ。ラストは、ダークな雰囲気のランウエーをバラの花びらで赤く染めた。 パリでの発表を休んだヒロミチ・ナカノ(中野裕通)は、東京で英国調のキュートなレイヤードスタイルを見せた。タータンチェックやアーガイル柄のシャツドレスに、スキー柄を編んだもこもこのローゲージカーディガン。縮絨(しゅくじゅう)ウールのふっくらとした質感があったかそう。ニット帽はチェックのはぎれをたくさん結んで量感を加えた。 30周年のロイヤル・チエ(今井千恵)は、様々な手法でファーの表情に変化をつける。ジャケットの襟はフリル状に重ねたシアードミンクが量感を加える。タイトなヒップフィットスカートと合わせる。 ヒロコ・コシノ(コシノヒロコ)のノマドスタイルはトレンドが混ざり合う。アラベスク柄のオフィサージャケットにタータンチェックのパフスカートや幾何柄のサーキュラースカート。馬の刺繍や帯ベルトでオリエンタルな要素もプラス。 テ・アッシュ・デラメゾン(畠山巧)はモーツァルトからイメージした。ウエーブヘアを無造作にリボンで束ねたモデルがラフ付きのシャツにラウンドネックのジレを着る。ジャケットにはコード刺繍やト音記号のアプリケ。(青木規子) コンガやボンゴの民族音楽が響く中、タイシ・ノブクニ(信國太志)はエスキモーやネイティブアメリカン、モンゴリアンをイメージさせるボリュームスタイルを見せた。モヒカンに三つ編み、剃髪(ていはつ)にフェースペイントのモデルがタカやヤギ、斑点模様のグレートデンを連れて登場。もこもことしたプルオーバーやパンツ、ムートン風ジャケットをすべてフェークで作った。ロングカーディガンはラムのように毛糸がカール、ダルメシアン柄のジャケットはワンショルダーの民族服のように片袖だけ通して着る。コンセプチュアルで迫力のあるショーだが、服にもっと強さが欲しい。(小笠原拓郎) |
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