繊研新聞 コレクションリポート - 2008-09年秋冬
ミラノ・メンズコレクション - 2
(文頭の日付は紙面掲載日。写真をクリックすると拡大表示します)
2008/01/17
【ミラノ=小笠原拓郎】08~09年秋冬ミラノ・メンズコレクションは、スキーを始めとするウインタースポーツの要素と伝統的な英国のスタイルに焦点を合わせるブランドが目立っている。ロシアやチベットなどの民族衣装を取り入れたラインもわずかに見られる。
グッチはロックスタイルにロシアのモチーフを組み合わせた。シックなグレースーツはプリントシャツやプリントスカーフとコーディネート、シャープなレザージャケットやファーコートはフリンジのようなヒモのベルトやコイン飾りのベルトでラッピング。カシュクール合わせのコートなど20世紀初頭の素朴なロシアの民族衣装を思わせるスタイルを、ハードなロックイメージとミリタリーの要素でまとめている。
マルニはレディスに続きメンズでも、グラフィックをデザインに取り入れた。とはいえ、メンズはぐっと色は控えめ。ジャケットやコートの胸元の雨ぶたのようなディテール、ニットをダブルで重ねたようなケープレットのようなディテールでグラフィックを表現する。ジャケット襟になったプルオーバーやクロップトスリーブのスーツなど、ナードな雰囲気は依然として強い。
D&Gは、タータンチェックからイメージしたコレクションを見せた。タータンチェックのジャケットやパンツに合わせるのはムートンやパッチワークニット、フォックスファーの帽子。グレーやブラウン、グリーンを軸にしたアビエーターのようなスタイルを見せる。フィナーレはボウタイにタータンタキシード、黒縁メガネのモデルがずらり。
スキーウエアとパンクスタイルを混ぜ合わせたのはディー・スクエアード。カムフラージュのダウンコートに編み上げブーツ、タータンチェックのシャツやパンツなどのアイテムを揃えている。しかし、パンクやスポーツの要素はあっても、汚くなりすぎないのが秋冬のポイント。ライダーズジャケットにもきっちりとナロータイを絞めて、ロイヤルブルーのナイロンパンツやパーカはシックな色のテーラードとまとめる。テーマは「スキーヘッド、ストリート・スカ」。
フェンディはグレーとブラウンを軸にした落ち着きのあるラインを揃えた。ベージュのパンツにグレーのケープコート、大きな前合わせのドレープで遊ぶファーコート、ファーの編み込みセーターなどを出している。
ジョルジオ・アルマーニは、エレガントなソフトハットに象徴される昔ながらの紳士のワードローブを、今のバランスで再構成してみせた。細かなチェックのジャケットにグレーのパンツ、キルティングベルベットのコートやスーツ、レザーのトレンチコートはロングブーツとコーディネートする。変形のスタンドカラーシャツや襟元までボタンのあるジレをシックなスーツと合わせる。ショールのようにフロントをラップするセーターのディテール、いつもより細めのパンツラインのスーツなどで美しいバランスを出している。
ジュリアーノ・フジワラは初期ヒップホップのスタイルからイメージした。変形ジョドパーズのようなパンツラインにチュニック丈のジャケットやセーター、逆立てた髪のモデルたち。全体に縦に長いバランスを作る。
エトロはショー会場に野菜畑を作った。野菜の柄のニットやジャガイモの皮のような柄のコート、そこにエトロらしいカラフルなトラッドアイテムを合わせる。
オートは、グレーとベージュをベースにシックなラインに変身した。腹巻のようなニットアイテムやミラノリブのパンツをテーラードスタイルに取り入れている。フィナーレはニットにボウタイをしたグレー一色のスタイル。
ネービーやパープル、ワイン、ブラウン。ヴェルサーチは、グラマラスな色を使って襟やヘムラインにちょっとした変化をつけたテーラードに仕上げる。ビーバータッチのゴージャスなコートはフードが付き、ダブルのコートはフロントに大きなタブが付く。変形ケーブル編みのニットパーカやニットのライダーズもある。
ヴィヴィアン・ウエストウッドは、30年代後半から40年代のニューヨークスタイルからイメージした。クラシカルなタブを襟元につけたスポーツコートや広めのブリムの帽子、股下が少し長めのグレンチェックのスリーピースなどを出した。
サルヴァトーレフェラガモは、ミニマルでシックなラインにちょっとスポーティーで機能的なアイテムを加えている。黒とグレーだけのシンプルなレイヤードスタイルに軽やかな気分を入れるのは、ショールカラーのカーディガン。
アレッサンドロ・デラクアもニットが充実している。ニットのダウンコートにケーブル編みのニットコートとセーターのアンサンブル、ジャカードセーターは2枚重ねて着る。

















