繊研新聞 コレクションリポート - 2008-09年秋冬
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パリ・コレクション - 4
(文頭の日付は紙面掲載日。写真をクリックすると拡大表示します)
2008/02/29
【パリ=小笠原拓郎、青木規子】08~09年秋冬パリ・コレクションで、ミラノでは少数派だった黒が台頭している。トレンドカラーのグレーやキャメルが上品でクラシカルなムードを作るのに対し、黒はフォルムやカッティングの凝ったラインを、すっきりシャープに見せる。
1カラーコーディネートが全盛となる秋冬コレクションの中で、ドリス・ヴァン・ノッテンが繊細な色を散りばめた美しいコレクションを見せた。モザイク、マーブル、テープ刺繍で描く細かな色をのせたドレス、かぎ針編みの鮮やかニット。大きな花柄にパネル状のプリント、はけで描いたような抽象柄もある。しかし、前シーズンのような鮮烈な色ではなく下地に黒を使って、やや重みを増した色使いになっている。重みのある色と合わせるのはファーのケープやノーカラーコート。首にはカラフルなバングルを重ねたネックレスを飾る。
ジバンシィはミニマルなカットの中に、繊細な美意識を織り込んだゴシックスタイルを見せた。小さな丸い肩からふんわりと膨らんだスリーブライン、スーパースリムのレザーパンツで描くシャープなシルエット。ゴシックを思わせる重々しい空気感をはらみながらも、それを抑えた色とバランスの中に閉じ込めてしまう。クロス(十字架)のモチーフはシルバーのネックレスのチャームやチュールレースのトップにはめ込まれ、シャツやドレスにはフリルとプリーツが重ねられる。足元はウエッジヒールのゴールドサンダルやハイブーツ。リカルド・ティッシは09年春夏からジバンシィのメンズもデザインする。
新クリエーティブディレクター、エステバン・コルタサルによるエマニュエル・ウンガロは、ウンガロらしい華やかなラインを軽く仕上げた。メーンは透明感のある淡い色のドレスやニット。首元の生地をねじったり、大きく編んで巻きつけたりしているが、量感は感じさせない。ブランドの代名詞といえるドレーピングドレスも、優雅というより透明感がある。ニューヨークを拠点にするコロンビア生まれ、23歳。
フセイン・チャラヤンは、ドレープとタックで形を作ったシンプルでエレガントなドレスのなかに、プリミティブな要素を潜ませる。矢尻の標本のようなプリントや石をつないだホールターネック。サルが首に抱きついたようなフォルムの黒いIラインドレスが象徴的だ。BGMはボイスパーカッションの風の音や動物の鳴き声。ラストは数本の光る触手が動く服が並んだ。
ヴィクター&ロルフの端正なコートやドレスから、立体的な文字が飛び出した。「NO」「WOW」など漫画のコマからはみ出している擬音のような文字が、ベルテットコートの肩や胸から張り出している。シェイプラインを形作るのは、ホチキスのようなシルバーの留め具。上品なシャギーのペプラムジャケットとパンツといった品の良いスーツの細かいダーツを、無造作に留めている。
アン・ドムルムステールは、アンニュイな雰囲気でコレクションを包み込んだ。定番の黒のスキニーパンツに合わせたのは、アンには珍しいライラック色のふわふわアイテム。シャギーのチュニックやカウルネックセーターに、ラムのストールを巻きつけて首元にボリュームを持たせる。柔らかいセピア色のプリントやドライフラワーのコサージュも。
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