繊研新聞 コレクションリポート - 2008-09年秋冬
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パリ・メンズコレクション - 3
(文頭の日付は紙面掲載日。写真はC・ムーア。写真をクリックすると拡大表示します)
2008/01/22
【パリ=小笠原拓郎】08~09年秋冬パリ・メンズコレクションは、グレーとベージュをキーカラーにした落ち着きのあるラインがメーンとなった。ビッグトレンドが見つけにくい中で、それぞれのブランドのオリジンに立ち返りながら、秋冬に向けてどうモディファイしていくかが問われている。
ジル・サンダーのディレクター就任以来、ラフ・シモンズに切れ味が戻ってきた。包帯をぐるぐる巻きにしたようなトップに、後ろ身頃のジッパーで着るスタンドカラートップ。一見、シンプルなのに、どういう風に着ているのかわからない。ニードルパンチで柄を描いたグラフィカルジャケットにボンディングのように張りのあるウールジャケット、その素材の背景にはジル・サンダーでの経験がある。ミニマルでシャープ、研ぎ澄まされたラインが美しい。
ギラッとした光沢を放つグリーンのスーツスタイルで、秋冬のランバンのショーは始まった。ダブルのショート丈のスーツのボトムは、足首の上ですっぱりと切り落とされている。タキシードのパンツもトラックパンツかスエットパンツのようなリブの裾で、短く仕上げられている。刈り込みファーのコートやブルゾン、もこもこブランケット風のスーツなど贅沢(ぜいたく)でちょっぴり可愛らしいニュアンスがこめられる。足元はラバーソールのジップブーツやエナメルシューズ。ノーブルでシックな中にスポーティーな雰囲気をプラスするのは、やっぱりランバンが作り上げた様式美のひとつ。その根幹からブレる必要はないのだが、もう1枚新しいページをめくって欲しいと望むのは贅沢すぎるのだろうか。
エルメスは、ダークネービーやブラックなどの深い色と鮮やかな赤のコントラストが利いている。グレーフランネルのスーツにはカラフルなタータンチェックタイ、スーツにはポンポン付きのニットキャップ。洗練されたラインとちょっとはずしたアイテムを組み合わせたり、色の対比で見せる。テーマは「スピリット・オブ・オポジッション」。
クリス・ヴァン・アッシュによるディオール・オムの初のショーは、黒をメーンにしたフォーマルスタイル。ショート丈のタキシードに襟腰の高いシャツが多い。パンツはタイトか、たくさんのタックで作るボリュームライン。新生ディオール・オムをアピールするには力不足だ。
ポール・スミスは、トラッドをベースにちょっとしたコーディネートの変化で見せる。タイドアップのスーツスタイルはシャツの下にタートルネックのようなアクセント、フロックコートには鮮やかな赤のパンツとヒョウ柄シューズを合わせる。
ミハラヤスヒロは、マフラーのフリンジ飾りのようなディテールがいっぱい。ボマージャケットにマウンテンパーカ、ジャケットなどのヘムにフリンジが揺れる。足元はハードなブーツにトウとかかとを光らせたドレスシューズ。
アン・ドムルムステールはボブ・ディランへのオマージュ。ブリムの広い帽子に花飾りをつけ、ファーコートを着たスタイルは70年代半ばのディランのようだ。プリーツを飾ったテーラードにクロップトパンツとアンクルブーツ、色はグレーにピンクやパープルでちょっと華のある感じに。音楽はいろんなアーティストによる「天国への扉」。
アタッチメントは、アウグスト・ザンダーの写真に登場するようなクラシックなスタイルを見せた。グレーとワインの落ち着いた色、フロックコートやジャケットは拝みボタンのようにチェーンでフロントをとめる。
マサトモは黒と白のゴージャスカジュアル。スパンコールをバストから上に飾ったジャケットやチェックにフロッキーをのせたパンツなどを出した。
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