繊研新聞 コレクションリポート - 2009-10年秋冬

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ロンドン・コレクション - 4

(文頭の日付は紙面掲載日。写真はC・ムーア。写真をクリックすると拡大表示します)

2009/02/27

 【ロンドン=若月美奈通信員】09~10年秋冬ロンドン・コレクション最終日に、新しい試みとしてメンズデーが設けられ、7ブランドがショー、6ブランドがインスタレーションで新作を発表した。キーワードは「アリストクラチック」(貴族的な)と「ノスタルジック」。パリやミラノのメンズコレクションと同様に、シックなテーラリングとカントリーカジュアルをベースにしたクリーンなスタイルが広がっている。50年代や60年代などのレトロなストリートウエアのテイストを加えた、ロンドン拠点の新進デザイナーらしい若々しいコレクションが揃った。

 キャロリン・マッセイのインスピレーション源は国立陸軍博物館のアーカイブ。といってもこれみよがしなミリタリーではなく、肩章やロープ飾り、ゴールドボタン、キャップなどのディテールをさりげなく取り入れた、シャープなテーラードとクリーンなカジュアルスタイルを見せた。がっちりとした肩のテーラードジャケットはウエスト位置に上のボタンがくるダブルの四つボタンで、細身のパンツを合わせる。今回が5シーズン目。27歳の女性デザイナー。

 JWアンダーソンは20世紀初頭の英国と貴族趣味に目を向けた、ワイルドでありながらもクリーンな印象のコレクション。玉虫に光るシャツスーツやロングスカートのようなフレアパンツ、お尻につけられた巨大なリボンなど、大胆なアイデアもいっぱい。生成りのハンドニットは銅糸のネットで包まれ、ノスタルジックなムードを放っている。アイルランド出身の25歳。

 1年前にセントマーチン美術大学を卒業したばかりの新人、クリストファー・シャノンは、ライトグレーをベースに鮮やかなピンクやオレンジのカラーブロックで見せるスポーツカジュアルをデザインした。ギプスのようなハイネックからはドローコードが垂れる。様々な書体によるブランド名やアイテム名がプリントされたシャツやトレーナーがキーアイテム。

 ジェームス・ロングの「プロテクション」をテーマにしたカジュアルウエアは、トナカイのスエードやペーパーライトシープスキン、あるいはモヘアやアルパカのニットのスリムウエア。首をがっちりと包むハイネックや、裾がストールになったフードで首まわりに変化をつけたトップに、スキニーパンツを合わせる。オフホワイト、ライトベージュやイエローブラウン、ワインレッドを基調にした、黒を使わないコレクション。デビュー2シーズン目。

 ティム・ソアーは構築的なフォルムでみせるクリーンなテーラードスタイル。ダブルの打ち合わせなのにボタンはシングルという、テーラードジャケットやコートを見せた。インテリアやグラフィックデザイナーを経て05年にブランドを設立。

 新進デザイナーのショーケース的なセレクトショップ、ビーストアのオリジナルライン、ビークロージングは、60年代パリの学生運動から80年代英国のサッチャーリズムまでの時代を振り返った、クリーンでノスタルジックなスタイルを揃えた。ボックスシルエットのジャケットや襟とカフスにドット柄の布地を使ったシャツに、足首丸出しのつんつるてんのパンツをはく。

 トップマン・デザインは50年代のロンドン・ソーホーをイメージした少年スタイル。細いラペルのテーラードジャケットやボア付きのパーカにスキニーパンツを合わせる。(写真=C・ムーア)

イエーガー・ロンドン  スチュワード・ストックデールがデザインディレクターに就任して初めてのコレクション。黒、白、ベージュを基調に、ロシア構成主義やアールデコをイメージしたグラフィックなラインがのせて、イエーガーのDNAを再生。

ポール・スミス  トラッドやミリタリー、フォークロアの要素を盛り込んだ温かそうなコレクション。ブラウンやカーキに加えた、鮮やかなピンクが映える。数々の定番アイテムが並ぶ中に、丸いシルエットのマントが突然現れた。

ピーター・イェンセン  グリーンランドに住むおばさんをミューズに、ノルディックスタイルをガーリーにマンガチックにデザインした。ミニスカートには、フォークロリックな模様を飾った白いひざ上丈のブーツをあわせて防寒もばっちり。

アルマンド・バシ・ワン  前回に続く80年代スタイルは、ビッグコートやライダーズジャケットにサルエルパンツやスキニーパンツを合わせる。パワーショルダーのテーラードやハトメ飾りいっぱいのニットドレスは細身。足下はラバーソールできめる。


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