繊研新聞 コレクションリポート - 2009-10年秋冬

Paris Mens 1 | Paris Mens 2 | Paris Mens 3 | Paris Mran Mens

パリ・メンズ・コレクション - 1

(文頭の日付は紙面掲載日。写真はC・ムーア。写真をクリックすると拡大表示します)

2009/01/24

 【パリ=小笠原拓郎】09~10年秋冬パリ・メンズコレクションは、クラシカルなテーラードにノスタルジックなフォークロアのエッセンスを加えたラインが目立つ。ナチュラルでリラックスした気分を背景にしたレイヤードスタイルも多い。

 ルイ・ヴィトンは、しっとりと落ち着きのあるテーラードと機能的なライナーパーツを組み合わせた。ミラノリブのジャケットにメリノウールのカーディガンを合わせて軽やかに。エレガントなカシミヤコートの下には、ジップアップのベストやブルゾンで快適な気分を加える。ブルーからネービーにかけての色合わせは大人っぽく上品。そこにトライバルモチーフのネックレスやブレスレット、ニットキャップで変化をつける。「アフリカの王様が旅をする」というイメージから作ったコレクションは、上質な素材感を生かしながら少しだけプリミティブなニュアンスを取り入れている。モノグラムのナイロンバッグやトロリー付きのバッグ、ブルースエードのモンクストラップシューズなど雑貨も充実している。アーティストのカニエ・ウエストと協業して作った赤いスニーカーも披露した。

 ドリス・ヴァン・ノッテンが会場に選んだのは、オスカー・ニーマイヤーがデザインした曲線的な建築物。かつてフランス共産党本部の建物だったという会場の中は、曲線が波打つ緑の床が広がっている。そこにブライアン・イーノを思わせる静かなメロディーが流れると、クラシックなテーラードとミリタリーディテールを組み合わせたラインが登場する。ダブルのコートやジャケットは襟を立てて襟裏の白い白いフェルトをアクセントに、前合わせはボタンで留めるかフックで留めるか。ベージュのトレンチコートは全身ベージュ一色のコーディネート、グリーンのレザーブルゾンも全身一色でまとめる。テント地のようなラスティックなコートや大きなミリタリー風ショルダーバッグ。レトロなタッチとは対照的なギラッと光るスーツや型押しクロコダイルのバッグもある。トーキングヘッズの「サイコキラー」が流れるフィナーレ。

 ナンバーナインは、ノスタルジックな気分をのせたレイヤードスタイルを見せた。モデルたちは全員、レザーのヒモを編んだベールで顔を隠している。そこに部分的にはぎ取られたフェルトハットやよれよれのツイードジャケット、キルトスカートやクロップトパンツとレギンスを組み合わせる。縮絨(しゅくじゅう)やスモッキングのジャケットでボリューム感を出し、ファーライナージャケットやファーのレイヤード風パンツが素朴な雰囲気を加えている。テーマは「クローズドフィーリング」。

 舞台の背景がツートーンチェックからモッズマークに変わってスカビートが流れると、アフロヘアの子供たちが駆けてくる。ジャンポール・ゴルチエはツートーンスカやモッズ、パンクの要素を混ぜながら、子供服からレディス、メンズまでを見せた。モデルは全員アフロヘア、スーツやパンツにはボンテージのようなディテール。とがった靴にベルトを二重に巻いたトレンチコート、アーガイルやケーブルのセーターは部分的にかぎ針編みに変わる。

 ヨウジヤマモトは、リラックスした気分のルームウエアで見せるレイヤードスタイル。ルームシューズにジャケットとロングスカート、サルエルディテールのスーツ、ジャージーパンツにトランクスを重ねピンクの派手なコートを羽織る。バルキーニットで作ったセーターとコートのアンサンブルも温かな気分。フィナーレはパジャマにコートを重ねる。モーニングコートやラップコートとドットやストライプのパジャマが優しい気持ちを運んでくる。

 ウテ・プロイアーは、ボリュームのあるトップにタイトなパンツのラインを出した。スクエアーショルダーのジャケットやコートにリブ編みをパッチワークにしたボリュームセーター、頭にはラガーマンがするようなプロテクター風ニットキャップ。ペーパータッチのポンチョやパッデッドコートなどスポーツの要素とテーラードのミックスで見せた。(写真=C・ムーア)


Paris Mens 1 | Paris Mens 2 | Paris Mens 3 | Paris Mran Mens