繊研新聞 コレクションリポート - 2009-10年秋冬
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パリ・メンズ・コレクション - 1
(文頭の日付は紙面掲載日。写真はC・ムーア。写真をクリックすると拡大表示します)
2009/01/28
【パリ=小笠原拓郎】09~10年秋冬パリ、ミラノ・メンズコレクションにダークトーンで見せるクラシックスタイルが広がった。昨年来の世界的な不況を反映するかのようにデザイナーたちは落ち着きのある色をベースにしたテーラーリングを出している。黒、グレー、チャコール、ネービーがかったグレー、グレーをベースにした重厚なラインがトレンドとして浮上している。
秋冬は多くのデザイナーがブランドのオリジン、ヘリテージに立ち返ったコレクションを見せている。これまで駆使したテクニックや素材感、ディテールなどを取り入れながら、今のバランスに仕上げるのがポイント。ベースはクラシックなのにモダンに見える、どこか軽い気分が入っていることが大切になっている。フェミニティーやジェンダーレスを感じさせるスタイルは減り、新しいマスキュリンスタイルと言えなくもない。それは、あからさまなロックスタイルやこれみよがしなセクシーさを強調するものではなく、クラシックの厳格な雰囲気をベースにしながらスマートでふわっとした感覚を持っている。
モダン・クラシックの流れの一方で、ハンティングやアウトドアを中心としたスポーツウエアも多い。キルティングのブルゾンやパッド入りブルゾン、ダウンジャケットを取り入れたスポーティーなラインもトレンドとなっている。キルティングのブルゾンやベストはアウターとしてではなく、コートのインナーとして使うのが新鮮に見える。
レディスのトレンドとして昨年浮上した、スカルプチャーを思わせるフォルムを追求する動きもある。テーラーリングのパターンを突き詰めて立体的で構築的なシルエットを探るブランドもあった。
トレンドアイテムとして真っ先に挙げられるのがコート。ダブルのピークトラペルやミリタリーディテール、ラップコートにバックベルト、ケープなどバリエーションは豊富だ。メルトンやツイードのほか、圧縮ニットで布帛のように見える素材を使ったものも多い。
重厚なテーラーリングのシーズンだけあって、スーツもトレンドアイテムといえる。その中でも特に注目したいのがダブルブレスト。この数シーズン、何度も提案されながらなかなか広がらなかったが、秋冬はむしろダブルがシングルよりもメーンとなっている。ダブルブレストを新鮮に見せるのはシェイプと着丈、パンツのシルエットのバランス。高い位置でシェイプが利いて長すぎない着丈のジャケットとテーパーの利いたパンツラインにすることで80年代のようなダブルにはならずに今っぽく仕上げられる。
パンツラインはこれまでのワイドでリラックスした方向からテーパードラインのクロップト丈へとトレンドが移っている。春夏の流れを引き継いでレギンスにクロップト丈のパンツをレイヤードするスタイルも多い。
ニットはバルキーなカーディガンをジャケットの上から着たり、バルキーなカーディガンとセーターのアンサンブルスタイルが気になった。ハイゲージでは色や素材の切り替えが多い。
小物ではソフトハットが目立つ。クラシックの傾向を反映して登場しているが、それを単なるクラシックにしないために、ニットキャップと重ねてかぶってみたり、妙に小さなハットだったり。ニットのベレー帽のような帽子も見られた。靴ではブーツのバリエーションが広がった。(写真=C・ムーア)
ケンゾー ロシアン・アバンギャルドを思わせる映像とともにグレージュやブラウン、ワインなど柔らかな色の温かなウエアを揃えた。ムートンの帽子やトッグルボタンのケープ、裏編みの花柄セーターなど、ちょっぴりノスタルジックに仕上げた。
ミハラヤスヒロ チベット仏教の読経のような歌とギターとドラムを一人でこなす生演奏、砂のキャットウオークといった会場。グレンチェックのスーツは共地でタブリエのようなディテールがパンツにくっつく。ハ刺しのようなディテールのジャケットもある。
カズユキクマガイ・アタッチメント ファーライナーをつけたN-3B風パーカやグラデーションのテーラードジャケットなどを出した。ダッフルディテールはショート丈のジャケットからロングのコートまでさまざま。ウオッシュドレザーはパーカやシャツに使われる。
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