繊研新聞 コレクションリポート - 2009年春夏

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ニューヨーク・コレクション - 6

(文頭の日付は紙面掲載日。写真はC・ムーア、ランディ・ブルック。クリックすると拡大表示します)

2008/09/12

 【ニューヨーク=小笠原拓郎、杉本佳子通信員】09年春夏ニューヨーク・コレクションに、フリルやギャザー、ティアードディテールで描くエレガントなラインが広がった。ヘムにティアード状の布片を重ねたり、バックにラッフル状の布を流したり。ボディーアクセサリーのようにテープを使ってボディーコンシャスなラインに仕上げたブランドもある。

 3・1フィリップ・リムが大人っぽくなった。カットワークやフリル、ティアード状に布を重ねたディテールを生かしてフェミニンに仕上げている。ステージにはモザイク状に彫った木のゲート。その下をくぐり抜けて、バックやヘムにポイントを置いた服を着たモデルが現れる。バックヨークにティアードを入れたトレンチコート、ヘムに3段フリルを重ねたジャケット、バックにラッフルを流したノースリーブドレスなどがずらりと並ぶ。ジッパーの金具を何本もくねらせながらウエーブ状にドレープを描くドレスもある。フリンジのスカートやマイクロトップなど、ゆれるディテールのアイデアがいっぱい。遊びを加えながら、大人の女性が着やすそうな服に仕上げている。色はスモーキーなトーンとアイボリー。

 ドゥー・リーはギャザーやラッフル、ドレープを駆使したドレスを揃えた。鮮やかな色の別布やクリスタルをパイピングにして、アシメトリーに曲線を描く。ドレープを入れたドレスの胸元にマクラメを入れるなど、ディテールに凝っているが仕上がりはシンプル。カラーは、目の覚めるような鮮やかなオーキッドピンクが目立った。

 アキコ・オガワはバラをコサージュやプリントで入れながら、どこかダークな気分を漂わせる。シルクオーガンディのドレスの下にはレザーのアンダードレスを重ねる。

 会場に敷き詰められた緑の芝生、そこに無造作に置かれたUSオープンのテニスボール――フトム・ブラウンはテニスをテーマにしながら、トラディショナルで遊ぶ。ショーの始めに登場したのは、白いポロシャツにショートパンツ、白のウイングチップのテニスボーイたち。そこからテニスラケット柄のスーツスタイルへと続いていく。もっとも、そのスーツはウエストから完全にパンツがずり落ちてしまうアバンギャルドスタイル。コートより長いジャケット丈のスーツやショートコンビネゾンとあわせたロングコートなど、着丈のバランスを変えてトラッドに新しさを持ち込む。  チュチュをジャケットやコートの下に挟んでふんわりAラインを作るなど、フェミニンな要素を混ぜていくのもトム・ブラウンらしいところ。タブリエのようなスカートパンツにベアトップのボディースーツもおかしい。けれど、ここ数シーズンの切れ味と比較すると、ちょっと息切れしてきたようにも感じてしまう。トム自身の世界の中で、どこまで新しい振れ幅が見せられるのか、その変化に期待したい。(小笠原拓郎)

〈フレッシュフェース〉シンプルな中にボリューム デビ・クロエル  デビ・クロエルは、エキゾチックレザーを使った高級バッグの若手デザイナー。09年春物で初めて、アパレルラインを見せた。素材はほとんどシルクで、上質な素材の良さを生かしたシンプルな服を揃えた。タックを入れてボリューム感を出したスカート、ボタンをつけないジャケット、脇縫い線のないパンツなどがある。「スワロフスキー」と協業した大ぶりのジオメトリックなペンダントが似合う。  オーストリア生まれ。ミラノでファッションデザインを専攻し、ジャンシャルル・ド・カステルバジャックに師事した。


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