繊研新聞 コレクションリポート - 2010-11年秋冬

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ロンドン・コレクション - 4

(文頭の日付は紙面掲載日。写真はC・ムーア。写真をクリックすると拡大表示します)

2010/03/16

 10~11年秋冬ロンドン・コレクション(ロンドン・ファッション・ウイーク)最終日のメンズデーには、ミリタリーや伝統的な英国スタイルをさりげなく取り入れたリラックスしたスタイルが広がった。無造作に着込んだようなレイヤードスタイルも目立つ。カントリーウエアへ着目したデザイナーも多く、パーカやケープなどがキーアイテムとして浮上した。 (ロンドン=若月美奈通信員)

 キャロリン・マッセイは第2次世界大戦中の軍服の型紙を入手し、そこからアイデアを広げていった。そうして出来上がったコレクションは、かっちりとしたミリタリーとは全く違うパジャマのようなリラックスしたスタイル。エポーレットなどの典型的なミリタリーディテールもあるが、ノーカラージャケットなどに見られる、実は当時たくさん用いられていたという全円のパターンがクローズアップされた。戦闘服の下に来たジャージーのつなぎなどもある。

 JWアンダーソンは歴史的なリファレンスなどではなく、友人や家族など身近な人々のスタイルや彼らが好きな音楽、映画などに着目してデザインを起こした。タータンチェックやケーブルニットなど英国的な要素を多用したレイヤードスタイルは、犬の首輪のようなネックレスや破れたジーンズでパンクな強さを加えながらも、花やハートのモチーフでロマンチックに外す。

 ジェームス・スモールのデビューコレクションはミリタリーやフォーマルウエア、ワークウエアといった定番的なアイテムを意外性のあるディテールの変化で見せる。半袖のテーラードジャケットに加え、袖にタックをとって半袖とのレイヤーに見えるコートもある。大きなファー襟がついたショールカラーのフォーマルジャケットはショート丈でブルゾンのようなフィット感。キム・ジョーンズの右腕を6年間務めた29歳。

 ア・チャイルド・オブ・ザ・ジャゴの英国の伝統アイテムを大胆にアレンジしたコレクションは見応えがある。パイピングジャケットなど前回のバリエーションといったアイテムもあるが、まわりにフリンジを飾ったケープやベルベットのもこもこっとしたスーツなど、新しいアイデアが目を引く。ヴィヴィアン・ウエストウッドの息子、ジョセフ・コレーのブランドとあって、母のブランドと同じような雰囲気を持っているものの、肩の力を抜いたリアリティーがある。

ジェームス・ロング ボイラー室にたむろするような少年たちをイメージしたワイルドなアイテムをクリーンなレイヤードスタイルに落とし込んだ。まさにボイラースーツといったつなぎや、糸がほつれ出たようなバルキーニットが目を引く。

ケイティ・アーリー グロテスクとラグジュアリーの狭間を行くクリエーションは今シーズン、パーカをキーアイテムにカジュアルダウンした。リアルなヘビプリントやホノグラムがサイコティックなムードを出している。

トップマンデザイン 東ベルリンのカウンターカルチャーがテーマ。オイルコーティングキャンバスや縮絨(しゅくじゅう)ウール、シープスキンなどのパーカが充実している。アーミーグリーン、えんじ、黒で綴るアウトドアスタイルをクリーンにまとめた。

オマー・カシューラ ぬめっとした光沢をのせたボックスシルエットのコレクションは、様々な実用的なアイデアが盛り込まれている。自転車通勤のためにパンツの裾には隠れたタブがつき、ジャージーのテーラードジャケットはインナーにもアウターにもなる。


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