繊研新聞 コレクションリポート - 2010年春夏
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ミラノ・メンズ・コレクション - 1
2009/06/23
【ミラノ=小笠原拓郎】10年春夏ミラノ・メンズコレクションは、ライトネス(軽さ)がキーワードになっている。ナチュラルなシワ感のあるリネンやコットン、鹿の子やパンチングレザーのエアリーなタッチの生地を使ったジャケットやシャツ、ブルゾンが広がっている。=関連記事10面に
白からオフホワイト、クリームといった淡い色からミリタリーグリーンやシガーブラウンのナチュラルカラーのコーディネートで、優しい気分にまとめている。軽さを生かしたリラックスしたムードとエレガントなテーラーリングの狭間で、デザイナーブランドにどんな表現ができるのか。10年春夏はそこに焦点が当たっている。
ミラノ序盤では「ジル・サンダー」「ボッテガ・ヴェネタ」がそんなコンセプトに挑んだ。「人間のボディーの自然な優雅さをたたえる造形的研究。無理のないエレガンス、自然なゆとり、エアリーな軽さのための絶え間なき探求」(ジル・サンダー)、「仕立てのよいスーツと最もカジュアルなウエアの中間に存在する選択肢を広げることを常に考えてきた」(ボッテガ・ヴェネタのクリエーティブ・ディレクター、トーマス・マイヤー)などが背景にある。(写真=C・ムーア)
【ミラノ=小笠原拓郎】柔らかな光をはらんだ白からベージュ、クリーム、アイボリーのトーンを混ぜながら、ジル・サンダーが静かに主張するコレクションを見せた。藤田嗣治の絵画からイメージしたというラインは、白のグラデーションとネービーのコントラストがポイントとなる。白い半袖シャツは襟と袖口を細いゴールドで縁取り、白いポロシャツはヘムがラウンドしたジャケットのようなディテールになっている。ジャケットのヘムやベント、袖口もラウンドしたヘムも柔らかな丸いディテール。何げないネービーのテーパードパンツとシャツのスタイルは、それでいて凛(りん)とした空気をかもし出す。マッシュルームカットにメガネをしたモデルたちは藤田嗣治本人のようで、ちょっとナードな雰囲気を感じさせる。淡い色をのせた絵画プリントのカーディガンやタンクトップ、パンツも美しい。
ボッテガ・ヴェネタは軽さとリラックス感、上質な風合いを生かしたエレガンスの間で遊んでいる。レザーのタイトなジャケットにクロップトパンツ、シワ感のあるコットン・リネンのセットアップ、手をかけたアイテムをナチュラルなバランス感でまとめていく。リゾート気分の花柄シャツもミリタリーグリーンの落ち着いたトーンで。タイダイのカーディガンやジャケットはラフになりすぎず柔らかく上品にまとめている。シックなシガーブラウンとミリタリーグリーンばかりと思いきや、後半は鮮やかなフィーバーレッドやピンク、パープルのコーディネートに。最後に見せたタイドアップスタイルも、ネービーのジャケットにシワ加工のジーンズで崩す。
グッチは、グラフィカルなプリントやジャカードをシックなテーラーリングと組み合わせた。白のジャカードスーツにはジオメトリックなプリントシャツ、ざっくりしたニットはラグのような柄。ショーの中盤はパンチングレザーのブルゾンやパーカなどの機能的なスポーツスタイルを見せる。後半は一転して、ジャカードジャケットやジャカードの光沢あるスーツでエレガントにまとめる。ブラジルの建築家、オスカー・ニーマイヤーの建築からイメージした。
ドルチェ&ガッバーナは黒と白に絞ったコレクション。ラグジュアリーなビジュー刺繍のジャケットにきらきらと光るストールを組み合わせる。フォーマルイメージのテーラードとコントラストになるのは、ボロボロに裂けたジーンズ。ジーンズの下にパジャマのようなパンツをレイヤードする。テーマは「シチリアの男たちの伝統的な美への賛辞」。
バーバリー・プローサムは、ブランドのアイコンともいうべきコートのバリエーションで見せる。オイルドコットン、キルティング、ゴム引き、ナイロン、レザーなどいろんな生地でコートを出した。トレンチにラップコート、ポンチョにスポーツコートやピーコートなど豊富な型数を揃えている。合わせるのはボンデージディテールのセーターやスリムパンツ、グレースーツなど。 (写真=C・ムーア)
コスチューム・ナショナル ジップディテールのトレンチコートやミリタリーモチーフのショートジャケットなどの機能的なスタイルを見せた。リネンのブルゾンはヘムに絞りのようなテクニック、サテンのパンツやコートには大きな花刺繍を飾る。
ジョルジオ・アルマーニ グラフィカルな柄とシックなテーラードの組み合わせで見せる。チェックのスーツはいつもより少し細め、ジオメトリックなジレやセーターなどグレートーンがメーンとなる。ボーダーのジャージージャケットとTシャツのアンサンブルも。
ミッソーニ ノマド(遊牧民)イメージを取り入れたアーバンスタイルを見せた。トランスペアレントのジャカードセーターやパッチワークデニムのパンツ、シワ加工のピーコートといった組み合わせ。ジャカードカーディガンなどチュニック丈も多い。















