繊研新聞 コレクションリポート - 2010春夏
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パリ・コレクション - 4
(文頭の日付は紙面掲載日。写真は大原広和。クリックすると拡大表示します)
2009/10/07
【パリ=小笠原拓郎、青木規子】10年春夏パリ・コレクションで、ウエスタンやエスニックの流れが急浮上している。ウエスタン調のフリンジや革ひもの織り模様、ビーズ刺繍。イカットや更紗のようなジオメトリックな柄も多い。民族的なスタイルを素朴に見せるのではなく、シャープにクリーンに見せるのが今シーズンの特徴だ。
イカット、シノワ、家紋、ストライプ。絞り染めにろうけつ染め、ジャカード。ドリス・ヴァン・ノッテンは様々な地域の柄やテクニックを織り交ぜて見せる。ジャケットにペグトップパンツ、ストレートドレス、トレンチコート。ドリスらしいアイテムにいろいろな色と柄を載せながら調和させていく。ダブルのラメジャカードジャケットにパール刺繍でウインドーペーンを描いたブラウス、ダークなストライプのパンツスーツ。ストレートラインのドレスはウエストにきゅっとドレープを寄せ、イカット柄のスカートはバックにドレープを流す。アクセサリーは大ぶりのガラスとパールをあわせたネックレス。パリと東京とカルカッタの伝統と職人技術を組み合わせたコレクション。
ジバンシィはジオメトリックなカットとプリントで見せる。スクエアショルダージャケットの襟は直線的な三角形。黒のコンビネゾンも背中に三角のディテールがつく。白と黒のアイテムをジオメトリックなコントラストでコーディネートするのもポイント。スクエアショルダーを強調したトップとジョドパーズのようなパンツラインで上半身と下半身に二つの三角形シルエットを作る。ジオメトリックなプリントもヘリンボーンのようなとがった柄をたくさん重ねたもの。ここ数シーズンのようなフェティッシュな迫力は薄れたが、リカルド・ティッシ独特の世界を持っている。
ショー会場の背景には明るく楽しげなパリの街並みが描かれ、そこにラッフル飾りのシルクジャケットのモデルが現れる。ステラ・マッカートニーはいつもながらのマニッシュなジャケットやペグトップパンツを軸に、快適で上質なラインを見せた。フルイド(風になびく)のシャツドレスにジャージーのタンクドレスやコンビネゾン、ギャザー入りの白いブラウスにはデニムスカートを合わせた飾らないスタイル。コンビネゾンやパンツには大きなタックのような折り返し、ジャケットはペプラムのような布が揺れる。オーバーオールやベアトップドレスの胸元にも布の折り返しディテール。リラックスした気分はそのままに、それでいていつもよりちょっぴりアグレッシブな気分に仕上げている。
アン・ドムルムステールはファスナーがいっぱい。シルバーの強くて硬質な輝きが、白と黒のみのピュアなコレクションのアクセントになった。ファスナーの金属部分を、白いライダーズジャケットの前立てに束ねて飾ったり、顔に巻き付けたり。繊細な輝きのスパンコールトップや透け感のあるマーメードスカートとのコントラストが際立つ。
ハイダー・アッカーマンは布をねじったり体に巻きつけたり。原始的な手法を取り入れながら、布をそぎ落としてストイックなほどシャープに仕上げる。ホールターネックやワンショルダーのトップにタイトなボトム。そこにミリタリージャケットやミリタリーコートを加えながら、グレーやベージュのワントーンでまとめる。ラストは細長いシルエットのロングドレス。 (写真=大原広和)
フセイン・チャラヤン アルゼンチンタンゴの生演奏にのせて、サイドをカットオフしたジャケットやドレスを揃えた。貴婦人がかぶるつばの広い帽子にはサングラスがくっつき、ジャージーのドレスはドレープを寄せた部分に手のオブジェが飾られる。
ソニア・リキエル サンジェルマンのショップをクラブのようにしてモデルたちが楽しげに踊り歩く。キルティングのドレスにミニスカート、鮮やかなニットのスーツ、ラメストライプのカーディガン。カラフルで可愛いラインドレスをメーンに軽快に見せた。
アツロウ・タヤマ リラックス感のある明るくフェミニンなコレクション。ドレープを描くブラウスやドレスは、きれいなグリーンやピンクが交差する。前合わせをねじり合わせて色をクロスさせたり、2色のフリルを重ねたり。布の動きがリズミカルだ。
ベルンハルト・ウィルヘルム 草原の草花を連想させるナチュラルな色柄で染めたオーバーサイズのレイヤードスタイル。タイダイ染めのサンドレスやレギンスに、足首につるが巻きついたようなレースアップサンダル。大きな葉のヘッドドレスが、素朴で優しい。
キャシャレル 新ディレクターのセドリック・シャーリエによって、可愛らしさが薄まりクリーンな日常着に変身した。直線的にタックしたシャツドレスや折り紙を畳んだようなスカート。ブランドの顔ともいえる小花柄を、抽象的なしぶき模様で表現した。

















