繊研新聞 コレクションリポート - 2010春夏
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パリ・コレクション - 5
(文頭の日付は紙面掲載日。写真は大原広和。クリックすると拡大表示します)
2009/10/08
【パリ=小笠原拓郎、青木規子】10年春夏パリ・コレクションでは軽さや透明感とともに、張りのあるフォルムが重視されている。スカートは腰の周りを立体的に包み込む台形型。肩のラインは、張りのある布をつまんだりねじったりして立体的に膨らむ。シンプルなデザインもフォルムひとつでぐっと今シーズンらしく変身する。
フィービー・フィロによる新生セリーヌのコレクションは、ミニマルでシャープな中にセリーヌらしい上質な気分をとじこめた。白、黒、ベージュ、カーキと色数を抑えながら、ストイックで構築的なラインを作り上げる。黒いレザーシャツにリネンタッチの立体的なタイトスカート、黒いドレスのショルダー部分にはレザーパーツをかぶせる。ハイウエストのバギーパンツはリネンにレザーのトリミングをしてロングシルエットに。ミリタリーコートやトレンチコート、エポーレット付きのミニドレスといったアイテムが凛々(りり)しさを加える。立体的なミニのラインに対して、後半はアシメトリーに布のドレープを流したライン。ブラウスのスカーフカラーが胸元から揺れ、ミリタリージャケットのフラップがそのままドレープとなって流れていく。可愛らしくセンスのよい服を作ることには定評のあったフィロだが、イメージ一新。ミニマルの中で作り込んだ大人の服でセリーヌに新風を吹き込んだ。
原っぱのステージにはうず高く積まれた干し草、その中からモデルが次々と登場する。シャネルはフォークロアのエッセンスを取り入れたスタイル。フリルをびっしりと飾ったジャケットにツイードのドレスといったスタイルでも、足元はサボ。かぎ針編みのフラワードレスやセットアップはウエストから立体的に広がるフレアシルエットになっている。淡いフラワープリントのドレスはかれんなイメージ。干し草の積まれた原っぱが突然、せり上がるとそこから登場したリリー・アレンの生演奏となってショーはクライマックスへ。ちょっぴり素朴で可愛らしいラインを揃えた。
ジャンバティスタ・ヴァリは、木目のランウエーにエスニックテイストのモダンなミニスタイルを並べた。フリンジを飾ったテントドレスや、アニマル柄と更紗風の幾何学柄を組み合わせたバレルコート。タイダイのタンクトップに合わせたチュチュのようなティアードスカートは、丸みのある台形フォルムが可愛らしい。得意とする造形的のフォルムもいつもより軽く若々しい。
イヴ・サンローランは白、黒、ベージュをベースに、下着や部屋着の要素を取り入れながらシックに見せた。たっぷりのギャザーをとった袖付けのジャケットやチュニックドレス、イチゴプリントのベアトップドレスにエプロンドレスなどを出している。テーマは「ユーティリタリアンシー(実用的)」。女性が家庭で着るようなエプロンやチュニックを外で着たらどうなるかを試したコレクション。
ヴァレンティノは丸くカットした布を重ねたドレープドレスがいっぱい。大ぶりのひらひらドレープのミニドレスはバックに大きなボウ飾り、レースを飾ったハイヒールやレースサンダルと合わせる。花の雌しべのような柄をグラフィカルにのせたドレス、ショルダーからコサージュをたっぷりのせたドレスも。(写真=大原広和)
ヴィヴィアン・ウエストウッド 原点のパンクの乗りを前面に出して、布を裂いて作った造形的なドレスが並んだ。シフォンを巻きつけてねじったドレスの胸には、力強いメッセージロゴ。デザイナーが推奨する自然環境のあり方を説くデモのようなコレクションだ。
ソフィア・ココサラキ ランジェリーのような透け感のあるドレープスタイルに、ウエスタンやインドの要素をさりげなく加えた。ビーズを織り込んだタイトスカートや革ひもで格子模様を編み込んだレザーベストを取り入れながらも、土臭さやはなくてモダンだ。
ジャンポール・ゴルチエ ランジェリーをベースにしたストリートスタイルを見せた。先の尖ったブラトップにオフショルダーのセーター、ヌードカラーのオーバーオール。デニムブルゾンもオフィサースーツもコルセットのようなディテールになっている。
ロエベ スチュアート・ヴィヴァースによる2回目のショーは、ナチュラルカラーを軸にしたプチマダム風の品の良いスタイルに、スポーティな蛍光色がきれいに溶け込んだ。カットワークしたレザードレスからは蛍光色のランジェリーがのぞく。















