Learn - ファッションビジネス講座

1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7
8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13

素材を学ぶ

《化学繊維・高機能繊維−8》

ポリウレタンとスパンデックス−ゴムよりも強い

2000/10/31

 ポリウレタン繊維は、米国の一般名称では“スパンデックス”と呼ばれている。日本の家庭用品品質表示法では、“ポリウレタン”という呼称を用いる。ポリウレタン繊維は、ゴムのように伸び縮みする繊維である。ゴムより強いため細い糸が作れ、染めることもでき、さらにゴムより老化しにくい。しかし強度の面では通常の繊維と比べて弱く、そのままで衣服に利用されることはなく、他の繊維と混ぜて利用される。
 この場合、丸編みや経編みでは、綿やナイロンの編み地にポリウレタン糸(裸=ベア=の糸)を挿入していく編み方がある。綿やレーヨンなど丸編みの天じく組織に、このポリウレタンを挿入した生地を“ベア天”と呼ぶ。またナイロンやポリエステルの経編み(トリコット)組織にポリウレタンを挿入したもので、たて・よこ方向によく伸びる組織の生地をツー・ウエー・トリコットと呼ぶ。
 このほかポリウレタン繊維を伸ばした状態にして他の繊維で被覆した糸が、織物や編物に用いられている。ポリウレタン繊維を芯にしてナイロンやポリエステルのフィラメントを巻きつけたものが“カバード糸”で、一重巻きの糸が“シングルカバード糸”、二重巻きの糸が“ダブルカバード糸”と呼ばれる。さらに、綿や羊毛の紡績工程でポリウレタン糸を芯に入れた糸が“コア・スパン糸”と呼ばれる。そのほかに、他の糸とそろえて撚りをかけた糸が“プライヤーン”と呼ばれる。
 ポリウレタン繊維は、その伸縮性を生かしてブラジャーやガードルなどのファンデーション類、パンティーストッキング、靴下、水着、ボディースーツなどから肌着、Tシャツ類、ゴルフスラックスなど、さらには仕立て栄えや着心地の改善をねらってジャケットなどにも用いられている。ポリウレタン繊維は、米国のデュポン社(商標“ライクラ”)が圧倒的な市場占有率を誇り、ほかにドイツ、日本なども先発生産国である。

(日本化学繊維協会大阪事務局技術グループ担当部長=山崎義一)

Google
 

[ HOME | Learn | Prev | Next | 繊研新聞」購読案内 | 月刊CD-ROM」」案内 ]