素材を学ぶ《化学繊維・高機能繊維−11》
スーパー繊維 高耐熱性・防炎繊維−安全・燃えにくさに優れる
2000/11/21
安全で快適な生活を送るためには、耐熱性に優れ、燃えにくい素材が重要となる。これの代表がメタ型アラミド繊維である。パラ型アラミド繊維は、前号で紹介したようにベンゼン環がパラ型(互いのベンゼン環がパラ位置〈対角線状〉につながる)に結合しているが、メタ型アラミド繊維は、互いのベンゼン環がメタ位置に結合している(ポリメタフェニレンイソフタルアミド)。
はん用合繊を難燃化した素材としては、アクリル系や難燃ポリエステルなどがあるが、これらはいずれも、耐熱性は通常の素材と同程度である。メタ型アラミド繊維の一般的性質は通常のはん用合繊と変わらないが、難燃性を持つとともに耐熱性に優れる点が特徴である。メタ型アラミド繊維の開発はデュポン「ノメックス」が最初(1965年)で、日本では帝人「コーネックス」が商品化している(1979年)。
メタ型アラミド繊維は、消防や警察の救助服・防火服、バグフィルター、ドライヤーキャンバス、OAクリーナー、電気絶縁材など一般工業資材に使われている。
その他の高耐熱性繊維として、前号で紹介したPBO繊維(東洋紡「ザイロン」)がある。ザイロンは、あらゆる有機繊維の中で最も耐熱性が高い。ほかにPI(ポリイミド)繊維、PPS(ポリフェニレンサルファイド)繊維などがある。PI繊維は、特に耐熱性に優れる(500度以上で炭化、260度でも機械的性質が変わらない)。PPS繊維は耐酸・耐アルカリ性に優れる。これらの特徴を発揮できる各種フィルター用(特にバグフィルター)に広く用いられている。スーパー繊維は、環境保全に大きく貢献しているといえる。
(日本化学繊維協会大阪事務局技術グループ担当部長=山崎義一)
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