素材を学ぶ《毛皮−7》
種類−呼び方が適切でない腹子
2001/01/30
- マスクラット(muskrat)
- キヌゲネズミ科の動物。水生ネズミの一種。マスコッシュとも呼ばれ、日本では麝香(じゃこう)ネズミと言う。
毛は短くて柔らかい。産地によって、色は多少異なる。米国産は金茶色をした背に、わき腹が銀色のものと、黒に近いものがある。
- 腹子(Un born calf)
- 〈カーフの場合〉 雄の成牛は雌と比べて、乳牛はもちろん肉牛についても商品価値が低い。そのため生後まもなく、屠殺(とさつ)されることがある。そうした仔牛(こうし=カーフ)が毛皮革として活用され、カーフスキンという名称で呼ばれている。このカーフの代わりに、“腹子”という名称が用いられたことがある。よりライトかつソフトで上質な毛皮革である点をPRし、価値を高めるために付けた名称だ。しかし腹子は胎児と同義語とみなされる恐れがあるため、適切な名称ではない。
- 〈ポニーの場合〉 大半の馬は農耕馬とサラブレッドで、牛のように成長馬の雄雌の格差も大きくはないので、生後まもなく屠殺されることはない。ただし流産や早産した場合には、その仔馬は毛皮革として活用され、一般的にポニーと呼ばれる。“腹子”の名称が用いられたこともあるが、この名称が適切ではないのはカーフと同様。カーフと比べてポニーは、当然ながら数量はごくわずかだ。なお、このポニーとは別に、成長しても体長が一四〇センチ以下の小型種でポニーと呼ばれる馬がいる。この種は、どれくらい毛皮革として使われているかは、定かでない。
(資料提供=社団法人日本毛皮協会)
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