素材を学ぶ《ウール−3》
2000/04/18
スーパー表示について−英国提案に同調の動き
羊毛の取引にはさまざまな品質基準が存在するが、中でも重要なのは繊度。つまり毛の細さである。これまで日本の毛糸標準番手といわれていた四八双糸は、使用原料でいうと二十一ミクロンに該当する。
これより数字が小さければ小さいほど原料は細くなり、数字が大きくなると太くなる。普通、アパレル用には二十八ミクロンが限界で、それより太い毛はインテリア用と判断してよい。
原料羊毛の細さで高級感を抱かせるのが最近流行の「スーパー表示」である。スーパー120とか150とか表示されている高級服地は、これまでのところ世界共通の基準がない。英国、イタリア、日本、インド、韓国などの業者がそれぞれ「当社のスーパーは……」とばらばらの解釈で商品を販売している。
こうした状況を改善し、世界共通の定義を確立しようとしているのが、ウール製品の貿易規定を取りまとめる国際羊毛機構(IWTO)だ。長年にわたって国際討議が行われてきたが、定義の基準を使用羊毛の繊度(ミクロン)で統一する方向はすでに固まっており、今年五月、ニュージーランドのクライストチャーチで開かれる年次総会で最終決定する見通しである。
有力視されているのが英国毛製品輸出組合の提案(別表参照)である。
それによると、スーパー表示は100から最高200まで、一〇刻みで○・五ミクロンずつ細くなっていく。この場合の平均繊度というのは生成りのウールトップの平均。前後○・二五ミクロンずつ幅があるということだ。
「高級原料を使用した服地だから、消費者の信頼を損なわないようにしないといけない」と、世界共通の定義付けを提案する英国業界に、イタリアの毛織物業界も同調する動きを示している。
(ザ・ウールマーク・カンパニー業務統轄部長=大内輝雄)
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