FB基礎講座/素材編
《快適性素材−2》
快適性とは−はん用繊維を改質
2001/04/10
・より快適な衣生活を送るための新素材改質の方法
より快適な生活を過ごすために、さまざまな新素材の開発が進んでいる。多くの場合、はん用繊維を改質することによって新素材は得られる。方法は大別して二つある。
(1)原糸・原綿改質 化学繊維や合成繊維を製造する段階で改質する方法。
(2)後加工改質 天然繊維、化学繊維、合成繊維のいずれにも適用でき、紡績・糸加工段階や製編織段階、染色仕上げ段階で改質する方法。狭義では染色仕上げ段階で改質されるものを言う。
同じ効果を得るために、原糸・原綿改質と後加工改質の両方からアプローチすることもある。一般的に言うと原糸・原綿改質は耐久性に優れるが、重合、紡糸・延伸条件で制限を受け、ロットが大きくなる。後加工改質(染色仕上げ段階)は小さなロットでも可能で、適用できる改質剤も多いが、風合いが硬くなって耐久性に問題のある傾向が強い。また原糸・原綿改質段階で特性を与えておいて仕上げ段階で顕在化させ、両方の改質方法を利用する場合もある。
改質の手段の違いにより、物理改質と加工剤や改質剤を使用する化学改質とに分けることもある。
・快適性の内容
一口に快適性と言っても内容はさまざまだが、主として皮膚感覚によって判断される。四つある皮膚感覚のうち痛覚を除く温覚、冷覚、触覚(圧覚)が快適性と関係ある。従って皮膚と衣服との間の微小空間における刺激が重要な意味を持つ。
どの衣服にも共通な快適性の主要因は、次の三つである(図参照)。
- 衣服内気候 衣服と皮膚の微小空間の温度・湿度のことを言う。温冷感や湿潤感と関係が深い。人の体温調節機能・発汗作用や外部環境条件との関係が深い。
- 衣服圧 皮膚の伸びで発生する衣服による皮膚への圧迫力。
- 肌触り 皮膚と衣服との接触によって発生する。接触感(狭義の風合い)と接触温冷感(瞬時の熱移動現象)とがある。
用途によっては、次が加わる。
- 「清潔」 抗菌防臭、消臭などで臭覚も関係する。
- 「安全・安心」 防炎、帯電防止など。
(原田隆司=御幸毛織技術顧問)
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