FB基礎講座/素材編
《快適性素材−15》
2001/07/10
防炎・帯電防止−安心、安全な暮らし
用途によっては安心・安全な暮らしを実現するために繊維製品に防炎や帯電防止が求められる。
繊維の燃焼性 火災にあった時、繊維の燃焼性が火災時の危険性に大きく影響する。繊維の燃焼性は、不燃性(燃焼しない=ガラス繊維、炭素繊維)、難燃性(炎に触れている間は燃えるが、炎を遠ざけると消える=アラミド)、可燃性(容易に燃えるが、炎の広がりは比較的緩やかである=ポリエステル、ナイロン、絹、羊毛)、易燃性(容易に燃え、速やかに燃え広がる=アクリル、キュプラ、レーヨン、綿、麻)に区分される。
防炎素材 防炎は燃えにくいという性能を示す用語であり、繊維などが小さい火源に接しても容易に燃え上がらず、仮に着火しても際限なく燃え広がらないことを意味する。可燃性もしくは易燃性のはん用繊維を、改質により難燃のレベルにまでした素材を難燃素材または防炎素材という。難燃化の方法には、難燃剤(リン化合物、ハロゲン化合物など)を練り込む原糸・原綿改質と後加工により難燃剤を付与する方法がある。
高層建築物、地下街、劇場、ホテル、病院などは防炎素材を使ったカーテンやカーペットを使うことが消防法で義務付けられている。認定基準に合格したものには防炎ラベル(管理は日本防炎協会)が貼布(ちょうふ)される。車両用途などでは燃焼ガスの種類も重要な問題となる。
帯電防止素材 摩擦により発生する静電気が帯電することを防止する素材で、二種類ある。
制電素材は、発生した電荷をイオン伝導により漏洩(ろうえい)する効果を利用するもので、親水性化合物を共重合したり、親水性ポリマーを練り込む原糸・原綿改質が行われる。繊維表面に帯電防止剤を塗布する後加工法もある。制電素材は低湿度の雰囲気では効果が失われる。
導電素材は、電子伝導かコロナ放電作用による除電効果を利用するもので、二成分防止法で導電性に優れたカーボンブラックなどを少量混用する原糸・原綿改質により作られる。低湿度でも効果があり、ホコリを嫌う作業場(バイオ関連、半導体製造など)の作業服などに使われる。特定の作業服に関しては静電気帯電防止服の規定に合格することが要求される。
(原田隆司=御幸毛織技術顧問)
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