Learn - ファッションビジネス講座

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FB基礎講座/宝飾編

2001/09/18

《ジュエリースタイル−9》

カメオ−日本人が身近に感じる宝石

 日本人が一番身近に感じる宝石は何と言っても真珠です。でもカメオもなぜか、日本人が好きな宝石なのです。
 カメオは「浮き彫りの技術」のことで、陽刻の彫りをしたものすべてを指します。これに対して沈み彫りを「インタリオ」といいます。技術的にはインタリオの方が難易度が高いといわれていますが、ポピュラーさでは、カメオの方が上ではないでしょうか。カメオの技術は紀元前から伝えられていますが、ギリシャ・ローマ時代、ルネサンス時代、新古典主義〜ビクトリア時代と、歴史上で三度もの大きなブームを作り出しました。
 ギリシャ・ローマ時代では、宝石といえばカメオのことといわれるほどでした。モチーフはギリシャ・ローマの神話に登場してくる神たちで、これは現代まで使われ続けているモチーフです。ルネサンス時代になると、イタリアを中心にギリシャ・ローマの古典を手本にした美術運動が起こり、ジュエリーの分野でもさまざまなリバイバルが起こりました。特にエナメルとカメオは二大技法といえるものです。十八世紀から十九世紀にかけてジュエリーは最盛期を迎えるのですが、ナポレオンやビクトリア女王もカメオをこよなく愛しました。素材として一番知られているのはハードストーン(縞=しま=めのう)などで、天然の色のコントラストを生かして作ります。そして十五〜十六世紀ごろには、ローマ、ナポリで作られ始めたシェルカメオやベスビオス火山の溶岩を彫ったラーバカメオ、エンジェルスキンと呼ばれるピンクサンゴコーラル・カメオなどが登場します。
 写真のカメオはアイボリー(ぞうげ)で彫ったカメオで、現役の作家の手によるものです。ハードストーンカメオと違い、アイボリーカメオは単色ですが、肉厚のしっかりした重厚感が、手にする人に迫力をもって迫ります。技術的には、アンティークに勝るとも劣らない、素晴らしい作品に仕上がっています。

(資料協力=株式会社東峰/増渕邦治=宝飾評論家)
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