【BP】色で作る服と消費者の新しい接点 | 繊研plus

【BP】色で作る服と消費者の新しい接点

  • 2014年11月10日 16時43分更新

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毎月の品揃えが色を切り口に変わるオンライン・オフラインショップ「IROYA(イロヤ)」。14年春、ECとリアル店を同時オープンし、色を媒介に実験的なアプローチを行っている。

従前の販売形態では出会うはずのなかった商品を、本当に求めている消費者に届け、メーカーやブランドに適正価格を得てもらおう、という挑戦的なものだ。

古着屋の販売職出身で、広告代理店、ベンチャーキャピタルと様々な畑を渡り歩いたイロヤ社長、大野敬太さんに聞いた。(小平麻由)

 

 ”商品の価値は伝わっているのか?”

―なぜ色なのか?

古着屋で販売員をやっていた経験からセールに疑問を抱いていた。周囲がセールする中で、自店はその必要がなく、ビンテージが新品より高いのに売れていた。かつては流行がはっきりしていたが、今はそれほどでもなく、セールの必然性は薄い。

 

さらに「ゾゾタウン」が値引きをアピールするテレビCMを打って急成長した時、状況は悪化した。ECのオフ施策にリアル店が追従し、セールがどんどん前倒しになり、春夏の新作がゴールデンウィーク明けにディスカウントされている。セールで売り、新作をさらに前倒しで店に入れる、といった具合に、あるべき循環が崩れた。

 

ブランド側は、セールで在庫を減らしたい衝動に駆られるが、ブランド価値を毀損する。可能ならファミリーセールもサンプルセールもない方がいい。欧州では、ブランドのサンプル品を服飾学校生に勉強のために売る。サンプルは一点物だし、他にない素材を使っているため質感が違ったりして、高く売れる要件を備えている。私自身、スニーカーが好きで、500足もの数をコンテナで保管するほどだったが、世界で1000足しかなければ市場価値は高い。そんな経験から、適正価値とは何か?という疑問が強烈に芽生えていった。そして「商品の価値が消費者にちゃんと伝わっていないのが根源では」という仮説に至った。

 

インターネットサイトにはUI(ユーザーインターフェース)やUX(ユーザー体験)という指標があり、それは一般のプロダクトに当てはめ、コンセプトを応用することができる。ファッション商品は、価格や機能のほかに、情緒価値が占める部分が大きく定量化が難しい。それでも、諸要件を因数分解して、置き換え可能な要素はないか模索した。たどり着いたのが色だった。

 

東京・渋谷の路面店。「前月までの分析の結果、特に動きが良かった」とし、10月はベージュでMDを組んだ

東京・渋谷の路面店。「前月までの分析の結果、特に動きが良かった」とし、10月はベージュでMDを組んだ (写真=ただ(ゆかい))

 

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