ダウンコート、求められるのは「自信作」 | 繊研plus

ダウンコート、求められるのは「自信作」

  • 2017年2月15日 6時55分更新

「マッキントッシュ・フィロソフィー」

「マッキントッシュ・フィロソフィー」

 レディスコートの16~17年秋冬商戦では、ダウンの需給バランスが大きく乱れた。11月以降の冷え込みで急浮上し、ショート丈に人気が集まるなど今シーズンらしい新鮮さを加えたものは品薄が目立った。期中での追加が難しいダウンは、気候のリスクや消費者動向への不安を乗り越える物作りが、一層求められる。

 ダウンは大半の企業が前年に対して減産。売れ筋商品が供給不足となった。非ウールがウールの売り上げの3倍とダウンに強い「マッキントッシュ・フィロソフィー」(三陽商会)は、ダウンは昨年の9割の仕込みに抑えた。その中で、スカートに対応した59㌢丈グログランコートや88㌢丈フードファー付きコートがヒット。11月にはウエストマークのロングタイプを投入したものの、11月の段階で不足気味になった。

 「23区」(オンワード樫山)も生産は昨年の7割。主力価格も前年の3万3000円から2万9800円に下げたことで、11月上旬で売れ行きが急加速し、下旬には品薄が懸念されるほどに。結局、足りなかったが、消化率とプロパー販売率が大きく高まり、ダウンの売り上げは前年をクリアした。

 「インディヴィ」(ワールド)は〝定番の価値改善〟を重点に臨んだ。例えば襟裏を取り外し可能にしたり、ポケットに暖かな裏地を採用するなど細かな仕様までデザインを改善し、フーデットロングダウンコートなどヒット商品を生み出した。前年も良かったこともありウールを含めて1.6倍の数量を仕込み、コート売り上げは11月が37%増、12月28%増、1月はプロパー販売で82%増となった。

 ダウンはここ数年低落傾向で、各社が生産を縮小するのはしかるべき対応だった。今シーズンの結果、ダウンは寒くなれば相応の需要が生まれることが明らかになった。しかし、気温が下がるまでの鈍さは昨年以上だっただけにリスクは大きく、前年踏襲の商品は11月以降も厳しかった。

 その対策は、ウールコートと同様に定番を時流に合わせて進化させる、トレンド商品は程良く新鮮さを盛り込み、機能や仕様を細かく改善して価値を高める、「これなら売れる」という自信作を作る、などだ。次の17年秋冬のダウンの供給は今回よりは増えそうな気配だが、中わたなどを含む非ウール全体で対応していくところが多いようだ。

スカートに合わせやすいショート丈ダウンが人気になった「マッキントッシュ・フィロソフィー」

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ステッチワークで〝細見え〟効果をアップした「インディヴィ」のラクーンファー付きダウン

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