ジレンマ | 繊研plus

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ジレンマ

  • 藤永幸一
  • 2016年12月27日更新

成長しているブランド、あるいは安定しているブランドというのは、総じてチーム環境が明るく、好ましいことが多く、スタッフも「居心地」の良さを体感しています。「現状維持」で十分と見るケースが多い。

ま、数字が好結果なのですから、今以上を望む必要もなし。身の丈にあった経営で、「スケール感」よりも「ブランドらしさ」を維持する企業と、「成長」は「拡大」という認識で次々に新しいことにチャレンジする企業とふたつの傾向が見られますが、どちらも現場スタッフにとっては、安心感、もしくはチャレンジの「ワクワク感」として好意的に受け入れられています。

でも、実は、じわじわと接客レベルは落ちているケースが多いものです。とくに「個店」ベースで見た場合に顕著。立地要因もありますが、「店長」の資質が年々低下しているというのが理由。「職種」の経年劣化。

 

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一方で、停滞しているブランド、苦戦しているブランドの場合、本部スタンスと現場に乖離が見られます。一体感が乏しい。

数字(予算)管理の意識が薄いことが原因と決めつけて、店長の尻を叩くマネジメントに熱中する企業があります。数字に対する「意識」を低くすることで、「回避」欲求を満たそうとしている、一時的な逃避を試みるのは、ごくごく自然な選択です。

現場というのは、「数字の一覧表」を眺めるだけではなく、「客数」と「買上」というリアルな体験を積み重ねるものだからです。現場は頑張っています。けれど、「頑張っていること」を認め合うだけでは、結局売上は変わりません。昔のように、「売れる環境」の中で生まれた「相互尊重」の雰囲気は、今の店長にとては雲の上の話かもしれません。

こういう現場に対して、現場目線で、しかも売上が変化する実践的スキルを提供するのが本部の仕事です。「現場」の役割を軽んじているブランドが多すぎます!


藤永幸一
藤永幸一 20年のアパレル体験で痛感したこと=仕事の悩みは、本当のところ、「人間関係」。2000年に、「レックス」を設立。「仕事を楽しむスキル」を学んで、「元気な現場」をつくるサポートをスタート。自分が「楽しい!」と感じれば、相手にも好感度が伝わる!大手アパレルとの長いお付き合いで、スキルは常にバージョンアップ中!






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