繊研新聞 ファッション用語解説



【カ行】

[カイ-カオ]

改正意匠法
 「特許法等の一部を改正する法律案」が国会で可決・成立、五月六日に公布され、来年一月一日から施行される。そのポイントは、創造的デザインの保護の実現、国際化時代への対応、利用者の使いやすさの向上、早期保護など。両罰規定も強化され、法人は従来の三百万円以下から一億円以下に増額された。創造的デザインの保護では、公知の意匠やモチーフに基づいて容易に創作できた意匠も拒絶・無効理由とすることになった。具体的には、「日本国内」に「外国において」を追加し、「広く知られた」を「公然知られた」に変更する。この結果、「意匠の構成要素の一部を変更した意匠」「意匠の構成要素の配置又は構成比率等を変更した意匠」「寄せ集め意匠」「商慣習上の転用意匠」が拒絶・無効となる。創造的価値の高いものに絞って出願することが大事になるが、権利が乱立しなくなるので、実質上は権利の幅は広がる。(1998/7/7) -- [一覧]
改正労基法
 改正労働基準法が、九月二十五日の参議院本会議で可決成立した。主な内容は(1)「裁量労働制」の拡大(2)「変形労働時間制」の上限緩和(3)「短期雇用」の期間延長(4)「労働者派遣事業」の原則自由化など。男女共通の罰則付きの労働時間規制が実現せず、時間外・休日・深夜労働に関する女子保護規定が来年四月から撤廃されて女性労働者の不安が広がるなど、問題点も少なくないようだ。裁量労働時間制は、出勤時刻や勤務時間など、仕事の仕方を労働者の裁量に任せ、実際に働いた時間に関係なく、労使であらかじめ決めた時間だけを働いたとみなす制度。この制度は研究開発、編集、デザイナーなど十一業種で認められていたが、今後はホワイトカラー全般に対象が広げられる。従業員の労働を時間でなく成果で評価するという考え方だが、「これまで違法だった“サービス残業”が合法化される」との指摘もある。(1998/10/20) -- [一覧]
買い取り契約
 商業取引の基本形態の一つ。商品の売買で、品物の所有権が売り手から買い手に移るもの。(ファッションビジネスガイド2000) -- [一覧]
買い回り品と最寄り品
 買い回り品は、複数の店舗あるいは商品を比較しながら購入する傾向の強い商品である。購入の頻度は低い。趣味や嗜好(しこう)が反映されるファッション商品は、買い回り品の代表といえる。最寄り品は、身近なところで気軽に購入する傾向の強い商品。食品や日用雑貨など日常生活の必需品が中心となる。(1997/04/07,新入社員講座・百貨店) -- [一覧]
貝紫
 クレオパトラやシーザーも好んで用いた、と伝えられる「貝紫」。紀元前一六〇〇年ころ、古代フェニキア人によって始められたとされ地中海で採れる巻貝(シリアツブリ)の分泌液から抽出した紫の染料で染められていた。エジプト、中近東、ヨーロッパなどで高貴な色として広がり、他方では南米でも約四千年前からインカ文明やメキシコのマヤ文明の中でもそれぞれ貝紫が開発されていた。その後、ローマ帝国の滅亡とともに消え、長い間“幻の紫”と言われていた。そうした貝紫のロマンに魅せられた染織の研究家たちが貝紫をよみがえらせ、きものや帯の染めに活用されている。一グラムの染料を得るのに二千個ほどの貝を必要とする根気のいる作業がともなう。色の調整やにおいの消臭などにも工夫が必要で、それだけに希少性が高い。赤みを帯びた鮮やかな紫は人工の色にはない上品さや優しさをもつ。和装の高級イメージを表現するのにぴったりの色合いとなっている。(1999/10/05) -- [一覧]
ガウチョパンツ
 七分丈の裾広がりのパンツ。南米の牧童が着用するもので、エスニックアイテムとしてファッションに取り入れられている。(2001/12/20) -- [一覧]
香りの文化
 香りの文化が日本人の生活にも浸透しつつある。人類と香りのかかわりの歴史は約五千年前からと古い。食料の保存や殺菌、医薬品など病気やけがの治療のほか、防臭効果もあり、身を清めるといった日常生活的な使い方がある。その一方で心身の快楽を得るためや富と権力の象徴、宗教儀式に用いられるなど、さまざまな形で人類の歴史と密接なつながりを持ってきた。“キフィ”を愛用したクレオパトラはその香りで時の権力者の心を操ったとも。十六世紀にイタリアで香料製造が始まり、十九世紀には化学合成香料が発明された。世界大戦の前後、女性の社会進出とともにデザイナーによる香りと服飾の一体化が進んだ。香りに親しみの薄い日本人だが、ここ二、三年の間に若い女性の間で広がっているアロマテラピーは“心身をいやす”香りである。最近は性格や職業、カラーセラピーなどによって個人に合う香りを調合するパソコンソフトも登場した。(1999/6/22) -- [一覧]

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